なぜ?ボルドーとブルゴーニュでワインボトルの形が違う理由

ボルドー×ブルゴーニュ ボトル形状が違うワケ

ワインの2大産地とも言われるボルドーとブルゴーニュ。

ワイン好きの方はすでにご存知かもしれませんが、ボルドーのワインとブルゴーニュのワインではボトルの形状が違うのはご存知でしょうか?
ワインショップなどでそれぞれ産地別に見ると、その違いは一目瞭然です。

実はこれらの産地でボトルの形状が違うのには、しっかりとした理由があります。

本記事では、このボルドーとブルゴーニュでボトルの形状が違う理由について、ワイン初心者の方でもわかりやすいよう解説していきます。
必ず必要な知識ではありませんが、豆知識として知っておくと良いでしょう。

スポンサーリンク

ボルドーとブルゴーニュのボトル形状

ボルドーワインとブルゴーニュワインではそれぞれボトルの形状が異なります。
ボルドーワインはボトルの肩の部分に角度がついた「怒り肩ボトル
ブルゴーニュワインはボトルの肩の部分がなだらかな「なで肩ボトル
例外はもちろんありますが、基本的にはそれぞれこれらのボトル形状でワインを生産しています。

↓ボルドーの怒り肩ボトル

↓ブルゴーニュのなで肩ボトル

ブルゴーニュワインがなで肩ボトルの理由

ブルゴーニュワインがなで肩ボトルを採用しているのは、熟成させる際の貯蔵環境が大きく関係しています。

ワインボトルが熟成ために保管される貯蔵庫
By Philip Larson – originally posted to Flickr as DSC02012, CC BY-SA 2.0, Link

ボルドーは、比較的低地で近くに大きな川が流れるため、水没のリスクがあり、地下に貯蔵庫を作ることができず、半地下に貯蔵庫を作られたとされています。
一方ブルゴーニュでは、海抜が高くそのようなリスクがなかったので、完全な地下に貯蔵庫を作ることができました。

ボルドーの貯蔵庫が、庫内の温度が年間で7〜18度と変動するのに対し、ブルゴーニュの地下の貯蔵庫では、低温で安定した気温を保つことができます。
これによりブルゴーニュの貯蔵庫は、昔は冷蔵庫のような役割をも果たし、食料も一緒に保管されていたとされています。

食料と一緒に保管することによってスペースが限られてしまい、限られたスペースでもたくさん収納できるように、なで肩で互い違いに収まるようにボトルの形状が変化したとされています。
つまり、ブルゴーニュワインがなで肩ボトルの理由は「収納力を高めるため」ということです。

ボルドーワインが怒り肩ボトルの理由

一方でボルドーワインが怒り肩ボトルを採用しているのは、ボルドーワインの特徴である「澱(オリ)」が大きく関係しています。

ワインボトルに溜まった澱
澱(オリ)とは、ボトルの底にたまる黒い塊のようなもので、ワインに含まれるタンニンや、ポリフェノール、酒石酸などの成分が結晶化したものです。
これは熟成過程で長い月日を経て結晶化したもので、ポリフェノールやタンニンを豊富に含んでいるワインや、長期熟成型のワインでよく見られます。
見た目には相反して決して悪いものではなく、ボルドーの場合むしろ高品質なワインほど出来やすくなります。
正常な過程で出来たものなので、害はなく口に含んでも問題はありません。

ブルゴーニュのワインでは、澱があってもサラサラしているため飲んでいても気になりません。
しかし、ボルドーワインで特に長期熟成型のワインでは澱が多く発生し、口に入れてしまうと舌の上でざらつくため気になります。
しかもこの澱は、ワインとは異質なため舌で触れると苦味などを感じてしまうこともあります。

この澱の発生自体を防ぐことはできませんが、ワインとともにグラスに注がれてしまうのを防ぐことはできます。
あえて肩の部分に角度をつけることで、そこで澱がせき止められるのですね。
つまり、ボルドーワインが怒り肩ボトルの理由は「澱がグラスに注がれるのを防ぐため」ということです。

スポンサーリンク

まとめ

以上がボルドーとブルゴーニュがそれぞれ違う形状のボトルを採用している理由です。
お分りいただけたでしょうか?

最後にざっくりとまとめると…

ボルドーワイン=怒り肩ボトル:澱のグラスへの混入を防ぐため
ブルゴーニュワイン=なで肩ボトル:収納力高めるため

ということです。

ボルドーとブルゴーニュでは、ボトルの形状だけでなく味わいも大きく異なるので、ぜひ飲み比べてみてください。

それではこの辺で。
以上、「なぜ?ボルドーとブルゴーニュでワインボトルの形が違う理由」でした。

参考文献:ワインの教科書・新星出版社 著・木村克己

スポンサーリンク
小針 真悟
著者:小針 真悟

LiquorPage運営者。様々な業態のバーテンダー経験からジンやウイスキー、日本酒や焼酎など幅広い知識を持つ。

関連記事

  1. アルパカ・プレミアム 大人気チリワイン「アルパカ」からついにプレミアムワインが登場!
  2. ワインの銘柄名 シャブリやキャンティなど…なぜワインは同じ銘柄名のものが多数ある…
  3. ヨーロッパワインを知る 世界のワイン産地の特徴をざっくり説明【ヨーロッパ編】
  4. 家飲みワインの強いミカタ 家飲みワインに欠かせない!ワインを長持ちさせるバキュバンとは
  5. シャネルやエルメス、ヴィトンなどハイブランドのワイン シャネルにエルメス、ヴィトンなどがオーナーのワインたち
  6. ボジョレーヌーボーとは ボジョレーヌーボーの意味とは?普通のワインと何が違う?
  7. 欧州ワイン・関税撤廃が決定 欧州ワインの関税撤廃決定!いつから安くなる?どれぐらい安くなる?…
  8. 赤ワインと頭痛 赤ワインは本当に頭痛を引き起こしやすいのか?

おすすめ記事

GINfest. TOKYO 2018 国内外のジンが大集合!絶好のロケーションでジンを楽しめる「GINfest. TOKYO 2018」の開催が決定!

「今、多方面から注目を集めているお酒、ジン」6/9(土)-6/10(日)の二日間、東京・天王…

なぜ、プレミアムビール「ミラー・ジェニュインドラフト」はパーティー好きの若者向けなのか? 若者向けプレミアムビール?「ミラー・ジェニュインドラフト」が日本上陸!

クラフトビールや海外ビールが人気を集め始めている昨今。特に若者の間では、今までは一般的ではなかっ…

ジンの“定義”をシンプルかつ丁寧に解説 ジンの“定義”をシンプルかつ丁寧に解説!実はジンは3つに分類される…

クラフトジンの世界的ブームに加え、日本産の銘柄も多く登場し活況を迎えているジン業界。しかしジンは…

人気の記事

  1. あのパーカーポイントが日本酒に!90点以上78銘柄を発表 日本酒版パーカーポイント
  2. ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介 ジャパニーズ・クラフトジン
  3. 日本でも流行必至!「クラフトジン」の特徴と銘柄まとめ クラフトジンとは?
  4. ウイスキー世界売り上げランキングTOP20 世界ウイスキー売上ランキング
  5. 世界一売れているビールは?2015年世界シェアTOP10を発表! 世界一のビールは?

新着記事

関連記事

PAGE TOP