ヘンドリックス…クラフトジンのパイオニア的銘柄を徹底解剖

クラフトジン・ヘンドリックス

今年新たなブームとなっているジンの、そのブームを引っ張っているのがクラフトジンと呼ばれるプレミアムなジン。
そのクラフトジンのなかでも、パイオニア的な位置付けの銘柄が今回ご紹介する「ヘンドリックス・ジン」です。

本記事では、クラフトジンの代表的銘柄であるヘンドリックスについて、ざっくりと特徴や魅力が分かる基本的な情報からジンとしての造りが分かる専門的な情報まで、徹底的に解説していきます。

クラフトジンとは
ジンはベースのスピリッツに、ハーブや果皮、スパイスなどの「ボタニカル」を数種加え蒸留させてできるスピリッツ。
ジュニパーベリーは必須だが、ボタニカルのレシピは各銘柄様々。度数は40〜50度が一般的。
クラフトジンは、ジンの中でも少量生産で(ボタニカルや製法など)強いこだわりのもと造られる個性的なジン。
【クラフトジンの基本について〜特徴と銘柄まとめ】
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ヘンドリックス・ジンとは

ヘンドリックスとは、バラときゅうりのエキスが香るスコットランド産のクラフトジン。
グレンフィディックやバルヴェニーなどウイスキーで有名なウィリアムグラント・サンズが手がけるクラフトジンで、同社がローランド地方西部エアシャーにある「ガーヴァン蒸留所」で造られています。
(ボトルや味わいやら都会的な雰囲気が漂うクラフトジンだが実はのどかな田舎町で造られている…)

スコットランドでは今、世界的なウイスキーブームを受けて蒸留所の新設ラッシュが続いており、そうした蒸留所はウイスキーだけでなくジンを手がける事も多いため、スコットランド産ジンはそのブームを牽引していると言っても良いでしょう。
そんななかこの地でヘンドリックス・ジンが誕生したのはブームよりずっと前の1999年。
まさにプレミアムジン・クラフトジンのパイオニアとも言えるでしょう。

英国産ジンといえばボンベイサファイアやタンカレーなどが有名ですが、ヘンドリックスとはこれらとはまた違った高級かつ個性的なジン(今でこそ”クラフトジン”の一言で済むカテゴリーだが当時はまだ確立していなかった)として一部で支持を集め、近年人気が爆発した格好です。
今や群雄割拠のクラフトジンの中でも大定番とも言える銘柄となっています。

ヘンドリックスの概要がわかったところで、次に具体的な特徴について見ていきましょう。

ヘンドリックス・ジンの特徴・魅力まとめ

クラフトジンブームを引っ張るヘンドリックスは、その中でも際立った個性を持つ銘柄。
なかでも個性的な特徴を3つあげるなら…

  1. 11種のボタニカルとバラときゅうりのエキスを使用
  2. タイプの異なる二つの蒸留器でボタニカルを抽出
  3. 華やかな、まるで香水のようなジン

これらの特徴によって、ヘンドリックスは個性が際立つジンなっているのです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

バラの花びら

ヘンドリックスにはバラやきゅうりのエキスも使用されている。

11種のボタニカルに加えてバラときゅうりのエキスも使用

ヘンドリックスではボタニカルに加えて、バラときゅうりのエキスも使用されています。
これはジンの中ではとてもユニークで、ヘンドリックスの最も大きな特徴とも言える部分。

ボタニカルはジュニパーベリーやコリアンダーシード、レモンピールなど一般的なジンのボタニカルだけでなく、エルダーフラワーやカモミール、シモツケなどの花系も多用しているのが特徴。
これらに加えて、バラ(花びら)ときゅうり、それぞれのエキスも使用することで、ジンの中ではとりわけ華やかでフローラルな香味のジンとなっています。

ヘンドリックスに使用されている11種のボタニカル
ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、レモンピール、オレンジピール、エルダーフラワー、カモミール、シモツケ、キャラウェイシード、クバブベリー

各ボタニカルの特徴についてはこちら。
ジンによく使用されるボタニカル20種まとめ

タイプの異なる二つの蒸留器でボタニカルを抽出

ヘンドリックスでは、ボタニカルの蒸留に2種の異なるポットスチル(単式蒸留器)を用いています。
一つはカーターヘッドスチルという「ボンベイサファイア」が使用していることで有名な蒸留器。こちらの蒸留器ではボタニカルは”バスケット法(蒸留の蒸気でボタニカルを抽出)”と呼ばれる方法で抽出されます。
もう一つはベネットスチルという蒸留器。こちらではボタニカルは”浸漬法(直接ボタニカルを漬け込み抽出)”によって抽出されます。
ジンのボタニカルの蒸留・抽出方法には大きく分けて2つあり、それこそが“浸漬法”と”バスケット法”なのですが、当然ながら出来上がるジンのタイプ・味わいは異なります。
通常のジンでは、どちらか一方の方法で抽出されるのが一般的で、ヘンドリックスのように、どちら方法も採用するジンはとても珍しく、これがヘンドリックスの複雑な味わいに影響を与えています。

浸漬法とバスケット法
一般的なジンは浸漬法にてボタニカルを抽出しており、こちらではよりしっかりした味わいのジンになります。
一方バスケット法を採用する銘柄は少なく、こちらはよりライトで爽やかな味わいのジンになります。
その仕組みについては下記記事で解説しています。
【ジンの基礎講座〜ボタニカルの抽出・蒸留方法とは?】

華やかな、まるで香水のようなジン

前述のようにヘンドリックスは、華やかでフローラルな香味が特徴のジンです。
フラワー系のボタニカルによる花のような香り、さらにバラの華やかな香りも加わりとても上品で複雑な香りとなっており、まるで香水のようです。
また、一般的なジンに比べてやや甘みを感じ、それでいながらも全体的にはジン特有のさっぱりした味わいとなっており、とりわけ飲みやすいジンとなっています。
この独特の華やかな香り・味わいこそ、ヘンドリックスが人気の理由だと言えるでしょう。

ヘンドリックス・ジンのおすすめの飲み方

ヘンドリックスがどういったジンなのか分かったところで、その楽しみ方についても知りたいところ。
家でも簡単にできるおすすめの飲み方をご紹介していきましょう。

おすすめの飲み方
ストレート、トワイスアップ、ロック、きゅうりを加えたジントニックなど

ヘンドリックスに限らずですが、クラフトジンを味わう際はまずストレートでそのまま味わうをことおすすめします。
ジンを冷凍庫に入れてキンキンに冷やす飲み方をご存知の方も多いと思いますが、冷やすとせっかくの華やかな香りが閉じてしまうので筆者的には常温がおすすめ
その後少しずつ加水しながらトワイスアップのようにしていき、味わいの変化を感じるのが、銘柄の個性を知るうえでは良いと思われます。
もちろんロックやジントニックもおすすめで、その際はライムの代わりにきゅうりを入れるとヘンドリックスの凛とした個性が際立ちます。ジントニックの場合、使用するトニックウォーターは本格派のフィーバーツリーがおすすめです。

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まとめ

本記事ではヘンドリックス・ジンの特徴や独自性について詳しく解説してきました。

最後にざっくりまとめると…

  • ヘンドリックスでは11種のボタニカルとバラ・きゅうりのエキスを使用
  • タイプの異なる二つの蒸留器でボタニカルを抽出
  • 華やかでフローラルな、まるで香水のようなクラフトジンの定番銘柄

ちなみにヘンドリックスは、3,000〜5,000円が相場のクラフトジンの中にあって、700mlで約3,500円なので比較的優しい価格設定となっています。
また一般的なジンに比べてドライ要素が少なく飲みやすいため、これからクラフトジンの世界に足を踏み入れたい方にもおすすです。
ぜひ見かけた際にでも味わってみてください。

それではこの辺で。

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小針 真悟
著者:小針 真悟

LiquorPage運営者。様々な業態のバーテンダー経験からジンやウイスキー、日本酒や焼酎など幅広い知識を持つ。

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