テキーラが実はかなり美味しいお酒である5つの理由!初心者向けに簡単解説

テキーラが実はかなり美味しいお酒である5つの理由

「ショットで一気飲みするお酒」
「キツいお酒」

このようにイメージされることが多いテキーラですが、実はそのイメージも少しずつ変わってきており、同じく高アルコールのウイスキーと同じように「美味しいお酒」として認識されてきています。

多くの場合、一気飲みされてしまうテキーラですが、本来は美味しいお酒なのです。
そこで当記事では、テキーラが美味しいお酒と認識してもらうために、美味しい理由について解説していきます。

まずはショットで一気飲みではなく、ゆっくり味わってみよう

テキーラが美味しい理由について解説する前に、まずは前提の話から。

ショットで一気飲みされることが多いテキーラですが、この飲み方がテキーラのネガティブイメージに深く関係しています。
テキーラの伝統的な飲み方の一つではあるのですが、テキーラはアルコール度数が40度前後のお酒。(38度もしくは40度が大半)
そんなものを一気飲みしたら「キツいお酒」と感じ、あまり良いイメージを持たないのはもちろん、本来の味に気づくわけがありません。
美酒として親しまれているウイスキーだって、一気飲みをしたら美味しくは感じないでしょう。

まずは一気飲みではなく、他のお酒と同じように好みの飲み方(飲み方は後述)でゆっくり味わうことで、テキーラが美味しいお酒であることに気づくはずです。

高級テキーラをストレートグラスでゆっくり味わう

他のお酒と同じようにゆっくり味わえば美味しいことに気づく。

テキーラが美味しいお酒である5つの理由

それでは本題。
なぜテキーラが美味しいお酒なのか、その理由を5つに絞り解説していきます。

  1. そもそも生産者は美味しくなるように造っている
  2. かなり厳しい決まりのもと造られている
  3. 原料のアガベはシロップにも使われる貴重な植物
  4. 透明〜茶色いものがあり味のタイプが多様
  5. いろんな飲み方で楽しめる

それぞれ詳しく解説していきましょう。

1. そもそも生産者は美味しくなるように造っている

日本ではパーティードリンクのイメージが強いためあまり着目されませんが、当然ながらテキーラは、生産を手がける職人がいて成り立っています。
そういった生産者は、例えば日本酒やワインの生産者と同じように、少しでも「美味しくなるように」切磋琢磨しながらテキーラ造りに励んでいます。

高級テキーラが並んだボトル棚

生産者は中身はもちろん、ボトルにもこだわり造っている。

2. かなり厳しい決まりのもと造られている

少し意外かもしれませんが、テキーラは数あるお酒の中でも特筆して厳しい決まりのもと造られています。
そもそもは原産地呼称制度といってメキシコの限られた地域でしか造れないお酒で、原料や造り方、度数、成分量などとても細かく決められており、これらを満たしたものだけがテキーラと名乗れます。
つまり、厳格に造られているため品質はある程度担保されているのです。

3. 原料のアガベはシロップにも使われる貴重な植物

テキーラの原料はアガベというアロエのような巨大な多肉植物。
5年以上栽培される貴重な植物で、独特の青っぽい甘みを感じ、シロップになることでも知られています。
現在はとても高値で取引される高級品であり、数あるお酒の中でも取り立てて豪華な原料によってテキーラは出来ているのです。

4. 透明〜茶色いものがあり味のタイプが多様

テキーラには色が透明なものと茶色く色づいたものがありますが、これは主に木の樽での熟成の有無によるもので、茶色いものは樽で熟成されており、樽の木の成分が中のお酒に移ることで色づいています。
それだけでなく樽の香味も移り、テキーラの味にも影響を与えています。(バニラっぽい甘い香味がつく)

これによってテキーラは色の違いによって、味にもかなりの違いがあり、例えば透明なものが苦手でも、茶色く色づいたものなら美味しく感じるといったこともありえます。
極端に言えば懐が深いお酒なのです。

シルバー、レポサド、アネホのテキーラが並んでいる。

各テキーラには透明なものと茶色いものがある。

5. いろんな飲み方で楽しめる

テキーラは実は、いろんな飲み方で楽しめるお酒です。
ストレートやロックでそのまま、またはハイボールにしてウイスキーのように味わっても美味しいのはもちろん、カクテルでも楽しめます。
爽やかな香味が際立つテキーラトニックやパローマ、それにマルガリータのような超人気カクテルなど、美味しいお酒であるからこそ様々なスタイルで楽しめます。

それに最近では、「サウザクーラー」や「クエルボ・マルガリータ」といったRTDやRTS(両者とも瓶や缶に入ったカクテルでサウザクーラーように瓶のまま楽しめるものをRTD、クエルボ・マルガリータのようにソーダなどで割っても楽しめるものをRTSという)も増えてきており、よりカジュアルに楽しめるようになっています。

アメリカではテキーラは「セレブの酒」であり美酒として親しまれている

以上の5つの理由によって、テキーラは美味しいと言えるお酒なのですが、世界ではすでに美酒として認識されています。
特にアメリカでは顕著で、高級テキーラがハリウッド映画に登場したり、ハリウッドスターや各界のセレブに愛飲者が多いことから「セレブのお酒」ともされています。
(近年はジョージ・クルーニーやジャスティン・ティンバーレイクなど自らテキーラ造りを始めるセレブも増えている)

このようテキーラは美味しいと認められているお酒であり、日本でも少しずつそうなりつつあります。
テキーラがなぜ美味しいお酒と言えるのか、その理由を知った今、どんな飲み方でも良いのでテキーラを楽しんでみてください。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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