ジャパニーズクラフトジン「ニッカ・カフェジン」を徹底解説!

ニッカ・カフェジン

クラフトジンは今大注目の分野で、日本国内でもその動きが盛んになっています。
日本の大手メーカーも海外のクラフトジンを輸入するだけでなく、自ら新商品を手がけるなど今年は「ジンの年」とも言われています。

そんな中、6月27日にニッカウイスキーがクラフトジンの新商品「ニッカ・カフェジン」をリリースしました。
リリース直後ながらAmazonのクラフトジン人気ランキングでは2位に入るなど注目を浴びています。(7月2日19時時点)

本記事ではこのニッカ・カフェジンについて、発売前に行われたメーカーによるセミナーの内容を元に詳しく解説していきます。
この銘柄は一体どのような特徴を持つクラフトジンなのでしょうか?

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日本らしさ溢れるジャパニーズクラフトジン

ニッカ・カフェジンの解説に入る前に、ジャパニーズクラフトジンについて触れなければなりません。
ジャパニーズクラフトジンとは言わずもがな日本産のクラフトジンなのですが、ただ日本で作られているというだけでなく、日本らしさを最大限活かしたクラフトジンと言えます。

ジャパニーズクラフトジンには日本の要素が詰まっている

ジャパニーズクラフトジンには日本の要素が詰まっている

ジンはベースとなるスピリッツにボタニカルを加え蒸留しできるお酒なのですが、クラフトジンはその製法や原料、ボタニカルにこだわった主に少量生産のプレミアムなジン。
ジャパニーズクラフトジンにおいては、日本の高い技術力を活かした製法や、日本独自のボタニカルを使用するのが特徴です。
例えば、リリース後国内外で話題を呼んでいる「季の美」では、お米で作られたベーススピリッツを使用、ボタニカルでは玉露やゆずを使用するなど、いずれの銘柄も「日本でしか作れないジン」とも言えるかもしれません。

これまでこのような、日本人による日本人の嗜好に合わせて作られた本格的なジンはありませんでした。
ジンの世界的なブームとともに、このジャパニーズクラフトジンもまたブームとなることは間違いないでしょう。
そのブームの牽引役となりうるのが、ウイスキーでは世界的に有名なニッカウイスキーが手がける「ニッカ・カフェジン」なのです。

クラフトジンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
日本でも流行必至!クラフトジンとはどんなジンなのか?

ニッカ・カフェジンの基本情報

前置きが少々長くなりましたが、いよいよニッカ・カフェジンについて解説に移ります。
ニッカが手がけるこのジン銘柄は、ニッカ最大の特徴で最大のウリとも言える「カフェスチル」という蒸留器を使用し作られています。
カフェスチルとは旧型の連続式蒸留機のことで、旧型であるため連続式蒸留機としては非効率なのですが、そのぶん原料の風味が残りやすく豊かな風味のスピリッツができあがります。
このスピリッツに、ゆずや甘夏、山椒など日本特有のボタニカル、そしてジュニパーベリーやコリアンダーなどジン特有のボタニカル、合わせて11種のボタニカルを加えることで、どこか「日本の夏」を感じるような爽やかでフレーバー豊かなジンができあがります。

カフェジンの特徴①:2種のベーススピリッツ

カフェジンの最大の特徴はやはりカフェスチルを用いている点ですが、他にもユニークな特徴があります。
まず1つめは、2種類のベーススピリッツを用いていること。一つはモルト(大麦麦芽)が原料のスピリッツ、もう一方はトウモロコシが原料のスピリッツで、もちろん共にカフェスチルで仕込まれたものです。
ちなみにボタニカルを加えるのはトウモロコシのスピリッツです。つまりもう一方のモルトのスピリッツはそのまま活かされることになります。

カフェジンの特徴②:ボタニカルを分けて蒸留

2つめの特徴は、11種のボタニカルを3つのカテゴリーに分け、別々に蒸留している点です。
通常のジンでは、ボタニカルは全てまとめて蒸留されることが多いのですが、あえて別々に蒸留することでボタニカル同士でケンカさせることなく、それぞれの風味を活かした原酒を作ることができます。
さらにカフェジンでは、この際使用する蒸留器も「減圧蒸留器」と「常圧蒸留器」とそれぞれの原酒で使い分けています。
減圧蒸留器と常圧蒸留器では出来上がるお酒の質が異なり、前者ではライトでスッキリしたお酒が、後者では濃くしっかりしたお酒ができます。
これらをボタニカルの特性に合わせて使い分けているのです。
ここまでこだわっているジンは中々ありません。(そもそもその設備があるのは大きな資本であるニッカだからこそ)

減圧蒸留と常圧蒸留についてはこちらの記事で解説しています。
焼酎でよく見る「減圧蒸留」と「常圧蒸留」の違いって何?

カフェジンの特徴③:ニッカだからできるブレンド

出来上がった原酒は最後ブレンドされるのですが、このとき2種のベーススピリッツも合わせてブレンドされます。
一言にブレンドといっても、ウイスキー好きの方はご存知かもしれませんが、その作業は複雑を極めるものです。
ベーススピリッツを2種に分けるのも、ボタニカルを3種に分けて蒸留するのも、ブレンド技術に自信がなければできません。
長年ウイスキーで培われたブレンド技術が活かされているのでしょう。完成品のカフェジンは原料の風味をしっかり感じながらも、絶妙なバランスでしっかりまとまっています。

使用されているボタニカル

ゆず、かぼす、甘夏、シークヮーサー、リンゴ、山椒、ジュニパーベリー、コリアンダー(シード)、アンジェリカ、オレンジピール、レモンピール

香り・味わい

香り
爽やかな柑橘の香りで、リンゴの香りをやや強く感じる。深く吸うと山椒やハーブ系の香りが現れる。

刺激が少なくクリーミーで飲みやすい。原料の甘みをしっかり感じることができ、後に山椒やジュニパーベリーのスパイシーフレーバーが現れる。

※筆者の主観的な感想です。

おすすめの飲み方

トワイスアップ、ロック(お好みでオレンジピールを加えると良いかもしれません)、ジントニックやギムレットなど各種カクテル。

カフェジンの特徴をまとめると…

筆者的にカフェジンは、バランス型で比較的万人に受け入れられるようなジンだと思いました。
クラフトジンは個性的な銘柄が多く、その個性が味わいのクセとなり好き嫌いがハッキリ分かれることも珍しくないのですが、カフェジンは良い意味で妙なクセがないため、飲みやすい味わいとなっています。
そのためクラフトジンの中ではとりわけカクテルに使用しやすいタイプと言えます。カクテルに使用してもカフェジンが消えてしまうことはなく、独特の甘みや和柑橘のフレーバーがしっかり活きたカクテルになることでしょう。

強烈な個性のクラフトジンも多いなか、あえて主張しすぎずソフトで複雑なつくりとなっているカフェジンには、日本のウイスキーにも通づる部分があると感じました。

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最後に

冒頭でも触れたとおり、今年は「ジンの年」とも言われており、ジンが盛り上がっていくことは間違いありません。

ジャパニーズクラフトジン4銘柄

上段左からサントリーRoku、カフェジン、下段左から和美人、季の美

本記事ではカフェジンのみのご紹介でしたが、京都蒸留所の「季の美」や本坊酒造の「和美人」など、他にもジャパニーズクラフトジンは続々登場しています。
さらに7月4日にはサントリーが手がけるクラフトジン「Roku(ロク)」がリリースされます。

カフェジンもおすすめですが、ぜひこれらのクラフトジンも試してみてください。
いずれも日本のクラフトマンシップが反映された素晴らしいジンです。

季の美、和美人、Rokuについてはこちらで解説しています。
ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介
他のクラフトジン銘柄はこちらでご紹介しています。
クラフトジン入門・とりあえず飲んでおきたい王道8銘柄
超個性的!ちょっと変わったおすすめクラフトジン8選

それではこの辺で。
以上「ジャパニーズクラフトジン「ニッカ・カフェジン」を徹底解説」でした。

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小針 真悟
著者:小針 真悟

LiquorPage運営者。様々な業態のバーテンダー経験からジンやウイスキー、日本酒や焼酎など幅広い知識を持つ。

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