ワイルドターキーのセミナーへ!マスターディスティラーが語る”魅力”とは

造り手に聞く、ワイルドターキーとは

日本でも以前から人気で知名度が高いワイルドターキー
そのワイルドターキーの一般向けセミナーが、1月27日に南青山の「トウキョウ ウイスキーライブラリー」で行われ、取材も兼ねて参加してきました。

今回のセミナーは、マスターディスティラー(蒸留所長)であるエディーラッセル氏の来日に合わせて行われる記念セミナー。
ウイスキーのブランドセミナーはしばしば行われていますが、現地から生産者(しかもそのトップ)が来て話してくれるセミナーはとても貴重です。

本記事では、エディー氏の話やテイスティングなどセミナーの様子を振り返りながら、ワイルドターキーの魅力に迫ります。

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マスターディスティラーのエディー・ラッセル氏が語る「ワイルドターキー」とは

ワイルドターキーの銘柄

ワイルドターキーの銘柄。左からケンタッキースピリット、8年、13年、レアブリード。

今回のセミナーは、一般向けということで、バーボンの基礎知識やワイルドターキーの基本情報など、初心者の方でも分かりやすい内容になっています。
エディー氏自ら製造プロセスを語りますが、どういったもので、なぜそれを行うのかなど丁寧に説明しながらセミナーを進めていきます。

ワイルドターキーは、ケンタッキー州ローレンスバーグのワイルドターキー蒸留所で造られるバーボン。
ワイルドターキー蒸留所は、エディーラッセル氏とその父・ジミー氏がともにマスターディスティラーを務めており、親子揃って同時にマスターディスティラーを務める、世界で唯一の蒸留所なのだとか。(さらにエディー氏の息子・ブルース氏も継ぐ予定という)

バーボンでは熟成年数についていくつか規定がありますが、高級品を除く多くのバーボンでは「ストレートバーボン」の規定を満たす4年程度の熟成が一般的。それに対してワイルドターキーでは6年以上の熟成を基本とし、物によっては13年も熟成されると言います。

ワイルドターキーの重要な特徴

エディー氏曰く、ワイルドターキーの造りには主に3つの特徴があるそうです。

  • 最高品質の原料を使う
  • 原酒のアルコール度数を低くする
  • 熟成樽はアリゲーターチャー
ワイルドターキーについて語るエディー・ラッセル氏。

ワイルドターキーについて語るエディー・ラッセル氏。

【最高品質の原料を使う】
ワイルドターキーでは、主原料であるトウモロコシはアメリカ産の最高品質のものを使用。
これまで遺伝子組換えのものを一切使用しなかった唯一の蒸留所なのだとか。

もう一つの原料であるライ麦は、品質が良いとされるドイツ産のものを使用しています。
エディー氏曰く、「産地にこだわるより、最高の“品質”にこだわることが重要」ということなのだそうです。

【原酒のアルコール度数を低くする】
ワイルドターキーでは、蒸留後の原酒のアルコール度数を60〜65度に設定。
他の多くのバーボンでは、原酒の度数は80度前後に設定されるそうなのですが、あえてワイルドターキーでは低く設定しています。
これは、本来の自然で豊かなフレーバーを残すためで、最終的に40度前後まで度数が落ちるよう水を加えるのですが、この水の量を抑えることで、より豊かなフレーバーが残るのだそうです。

【熟成樽はアリゲーターチャー】
原酒は樽にて熟成されますが、ワイルドターキーでは、かなり強く内側を焦がした新樽のみを使用
新樽を使用しなければならないバーボンは、樽由来のフレーバーがしっかり抽出されるように樽の内側を火であぶり焦がす(チャーという)必要があります。
その焦がし具合はレベル1〜4に分けられ、ワイルドターキーではレベル4の通称アリゲーターチャーのものを使用します。(内側が焦げてワニの皮のようになる事に由来)

そうすることで樽由来のフレーバーが強く、大柄でバニラのような甘みを感じるウイスキーになります。

ワイルドターキーでは、このアリゲーターチャーの樽にて6年〜13年もの期間熟成。
エディー氏は言います。
「バーボン造りは忍耐力が必要。蒸留までのプロセスは約2日間で終わるが、その後熟成で6年〜13年もの期間待たなければならない」

さらにエディー氏は付け加えます。
ワイルドターキーの重要なポイントは、ワイルドターキーの偉大な特徴を一切変えなかった事だ。そしてそれは今後も変わらない

マスターディスティラーとともにワイルドターキー4銘柄をテイスティング

8年と13年、レアブリード、ケンタッキースピリットをエディー氏とともにテイスティング。

8年と13年、レアブリード、ケンタッキースピリットをエディー氏とともにテイスティング。

エディー氏にワイルドターキーについて語っていただいた後は、テイスティングに移ります。
今回のテイスティングで用意されたのは「8年」「13年」「レアブリード」それから3月に日本で解禁になる「ケンタッキースピリット」の4銘柄。
それぞれエディー氏とともにテイスティングしていきます。

まずは8年
これは今現在は日本でのみ販売されているもので、本国アメリカではすでに終売しているのだとか。
エディー氏曰く「バニラやカラメル、人によって感じ方は違うがハニー、ペッパーやフルーティーな風味も感じる。
最初は柔らかく、口に含むとだんだんと大柄で大胆なスパイシーさが現れる」

つづいて13年
バーボンにしてはかなり長期熟成の高級品で、こちらも日本でのみ流通しているもの。
エディー氏曰く「バニラの風味を8年に加えて、長期熟成によるウッディーな風味がプラスされている」

つづいてレアブリード
こちらは単一の樽のみ使用するシングルバレルで、バーボン好きからの評価が高い銘柄でもあります。
エディー氏の父・ジミー氏が考案したもので、同氏のお気に入りなのだとか。
エディー氏曰く「シングルバレルなので樽から出したそのままの味わいを感じれる。バニラやカラメル、ハニーがよりリッチに香り、大柄で複雑な風味」

最後に、3月にリリースされるケンタッキースピリット
ラッセル親子が特別に選別した樽を使用した、シングルバレルのプレミアムバーボンです。
エディー氏曰く「蜂蜜のような香りとココナッツやアーモンド、シトラスやペッパーの風味、全体的に厚みのある味わい」と言います。

ノージングするエディー氏。

ノージングするエディー氏。

エディー氏がオススメするワイルドターキーの飲み方とは

テイスティング後の質問コーナーでは「エディーさんのオススメの飲み方はなんですか?」という質問が。
それに対してエディー氏は「私の父ジミーはロックをオススメしたようだが、私としてはみなさんがお好きな飲み方で飲んでほしい。ただ強いていうなら個人的にはストレート、ロックが好き」と言います。

今アメリカでは、バーボンを使用したカクテルが流行るようになり、これまでバーボンを飲まなかった若年層にも受け入れられるようになってきていると言います。
エディー氏はそれについても触れながら「飲み方にとらわれないでほしい」としています。

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セミナーに参加して感じたこと

セミナーの参加者と触れ合うエディー氏。

セミナーの参加者と触れ合うエディー氏。

セミナーの終了後は交流パーティーということで、食事やターキーのハイボールなどが振る舞われ、さらにはエディー・ラッセル氏の写真&サイン会も行われました。

今回のセミナーはワイルドターキーという認知度が高いバーボンであることや、一般向けのセミナーということもあり、専門的な内容というより基本的な情報をわかりやすく丁寧に、といった内容でした。
それもあってか、終始和やかな雰囲気で行われ、参加者の方々はそれぞれ楽しんでいたように思います。

参加者は男女問わず、年齢層も幅広い印象だった。

参加者は男女問わず、年齢層も幅広い印象だった。

また、参加者の中には「私ウイスキー全然知らないんです」という若い女性グループや、カップルなども見受けられ、ウイスキーがブームによって幅広い層の興味の的になっていることが伺えました。
長年ウイスキー好きの筆者としては、この流れが単なるブームではなく、定着してほしいと願うばかりです。

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小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPageオーナー / GINfest.TOKYO運営メンバー] 豊富な現場経験や長年のお酒愛によって、ジンを筆頭にあらゆるお酒の知識を持つ。

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