「お酒に香水を始めよう」…そんなコンセプトのユニークなお酒、気になりませんか?
国産クラフトジンが続々と登場しているように、近年、日本酒や焼酎の造り手が洋酒を手がけるケースが増えています。
鹿児島の南端、指宿市に拠点をおく大山甚七商店もその一つで、クラフトジン「JIN7」を手がけることで知られています。
そんな造り手が新たに手がけるのが、カクテルの調味料ともされる“ビターズ”。国産品がまだまだ少ない中、家飲み用にも使いやすいように工夫されたビターズ「PUSH BITTERS」が、「JUNIPER BERRY(ジュニパーベリー)」、「GREEN TEA(緑茶)」、「YUZU(ゆず)」の3種類同時に7/15より発売されています。
当記事では、その企画開発者である大山甚七商店の専務、大山陽平さんに話を伺いながら、「PUSH BITTERS」の特徴や使い方・飲み方などご紹介していきます。
【ビターズとは】
苦味を効かせたリキュールの一種。ハーブ、スパイスなどを漬け込んで造られており、様々なフレーバーの製品が世界中で流通している。
基本的にカクテルに数滴垂らして使用し、香りや味わいに変化を与える。多くのカクテルで使用されているバーでは欠かせないアイテムの一つ。
「PUSH BITTERS」の誕生ストーリーとこだわり
芋焼酎のメッカである鹿児島。その中でも砂風呂でも有名な温泉地・指宿市の海沿いで、およそ150年間芋焼酎を造り続けてきた大山甚七商店。
呉服屋をルーツとすることでも知られる造り手ですが、そもそもなぜビターズを手がけることになったのでしょうか?
「2018年の中頃、クラフトジンの開発を進めている中でアイディアがわいてきました。ジンの製品そのものは完成品ではなく、それを飲み手の方が自由なスタイルでグラスに注ぐことで完成すると思っています。ビターズならそれに付加価値を与えられるのでは?と思ったんです。焼酎も近年はソーダ割りが多く飲まれるようになってきましたし、そこにビターズを使用してもらうことでカッコよく焼酎を飲んでもらえるとも思いました。若い方や海外の方にももっと焼酎を飲んでもらいたいですから」と語るのは、企画開発者である大山さん。
ジンを、そして焼酎をもっと楽しんでほしいという思いから、「PUSH BITTERS」の製造を決めたのでした。
ビターズといえば、なんらかのフレーバーに特化している製品が多いですが、大山さんが選んだのは「ジュニパーベリー」と「緑茶」、そして「ゆず」の3種類。
ジンに欠かせない素材でもあるジュニパーベリーは、クラフトジンの人気急上昇によってジンの飲み手も増えた中で、その骨格をなすジュニパーベリーの香りを知ってほしいと思い製造。緑茶とゆずもジンの素材の一つとして使用されることが増えていますが、日本らしい素材でありながら緑茶はリッチな香り、ゆずは爽やかな香りというように異なる個性があります。
いずれの素材も試作時に様々なカクテルに使用してみたところ、仕上がりが良かったのだそうです。
一方でそれらの素材を漬け込む際のベースとなるスピリッツの芋焼酎は再蒸溜し焼酎香を調整、他スピリッツとブレンドするなど素材のフレーバーを取り出すための理想的なバランスに調整しているのだとか。
また、一般的なビターズは素材を漬け込むことでフレーバーを取り出しますが、「PUSH BITTERS」ではあらかじめ各素材を蒸溜した上で、その後さらに素材を漬け込み。蒸溜と漬け込みの2段階でフレーバーが取り出されています。
「焼酎造りによって磨かれた蒸溜を技術を活かしたいとも思いましたし、蒸溜と漬け込みでは香りの取れ方が違います。両方を経ることで素材の香りが活きた仕上がりになると思いました」と大山さんは語ります。
まるで香水のような洗練されたボトルは“プッシュ式”
ボトルやデザインにもこだわりが見られるのが「PUSH BITTERS」。
ビターズは一般的にスポイト式のボトルが採用されているのですが、こちらのビターズはその名のとおり、極めて珍しいプッシュ式を採用。スポイトタイプは不慣れだと注ぎすぎてしまうこともありますが、プッシュ式なら毎プッシュ定量が注ぐことができ、家飲み用として気軽に用いやすくなっています。
また、香水瓶や化粧品のようなデザインのスリムなボトルも特徴的。ジン&トニックなどのカクテルや焼酎ソーダなどの仕上げに数プッシュ加えれば、視覚的にもフレーバー的にも特別感を感じられるかもしれません。
そんな「PUSH BITTERS」のキャッチコピーは「さぁ お酒に香水始めよう」。
まるでお酒に香水を振りかけるように、家飲みでもビターズを使ってみては?
造り手がオススメする使い方・飲み方
最後に大山さんがオススメする「PUSH BITTERS」の使い方をご紹介します。
【JUNIPER BERRY】
「JIN7」の2倍の量のジュニパーベリーを使って製造していることから、その香りの強さが光るフレーバー。
【YUZU】
指宿は香りが良いゆずが採れるのだそう。その地元のゆずを使用したフレーバー。
【GREENTEA】
日本有数の緑茶の産地である鹿児島の中でも、農林水産大臣賞を受賞するなど評価が高い「お茶の鉄可園」の茶葉と粉末茶を使用。
「PUSH BITTERS」詳細
容量: 各40ml
度数: 「JUNIPER BERRY」「GREENTEA」43%、「YUZU」41%
価格: 1,650円(税込)
発売: 2021年7月15日より蔵元公式通販、および全国の特約店で販売
公式HP: http://www.jin7.co.jp/
SNS: [Instagram]、[Facebook]
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