家飲みワインに欠かせない!ワインを長持ちさせるバキュバンとは

家飲みワインの強いミカタ

ワインを家で飲むという方もだいぶ増えてきました。
ただ、ワインには「日持ちしない」という大きな問題があり、知人を招くなど特別なことがない限り、家でのワインは躊躇してしまう方もいるでしょう。
最近はハーフボトルや飲みきれる一口サイズも増えてきましたが、やはり750ml(フルボトル)がメインです。

しかし実は、この問題を解決できる便利アイテムがあるのです。
それが本記事でご紹介する「バキュバン」です。

このバキュバンは、使うことでワインの酸化を抑え、より日持ちさせることができる簡単便利なアイテムです。
多くの飲食店でも使われていて、超簡単に使えるアイテムですので、ぜひ参考にしてください。

ワインは開栓後どんどん酸化していく

ワインは空気に触れると酸化する

まず前提として、ワインは開栓すると、空気に触れるためどんどん酸化していき状態が悪くなっていきます。
これはワインだけでなく、すべての飲み物・食品にも言えることではありますが、ワインは元々酸を多く含む飲み物だけにそのスピードが早いです。

渋みが強いワインや一部の熟成ワインでは、開栓後数時間置いてからの方が状態が良いということもありますが、基本的には酸化すなわち劣化が始まります。
銘柄によって異なるので一概には言えませんが、美味しく飲めるのは2〜3日目くらいまで。1週間もすれば、酸化が進みとても酸っぱくなっています。

ウイスキーや焼酎などアルコール度数が高い蒸留酒などならこのようなことなく、開栓後も酸化を気にすることなく飲めるのですが、ワインはブドウを発酵させただけで度数が15%前後と高いとは言えず、残りの9割弱は酸を多く含むブドウジュースですから酸化が早いのです。

これを防ぐには開栓後、いかに空気に触れさせないかがカギとなります。(デキャンタージュなどあえて空気に触れさせることもあります)

1〜2日で飲み切る予定がない場合、開栓後は冷蔵庫に入れておくことをオススメします。
これは多くの食品や飲み物が「開栓後要冷蔵」とあるように、冷やすことで酸化を抑えることができるからです。(常温で飲む赤ワインの場合、)

ワインの酸化を抑える「バキュバン」とは?

バキュバンとは、ワインの鮮度を保つ真空ポンプのようなもので、使用することで開栓したワインの酸化を抑えることができます。
かなり簡単に、しかも何度も使用でき、しかも2,000円前後というリーズナブルな値段であるため、一般のワインファンのみならず、多くの飲食店でも使用されている定番のワインアイテムです。

バキュバンの仕組み

真空ポンプと聞くと何か凄い器具のようにイメージするかもしれませんが、バキュバンはかなりシンプルです。
専用のキャップで栓をし、それにポンプを使ってワイン瓶内の空気を抜くというもの。
酸化の元である空気を追い出し、簡易的にではありますが真空状態を保つことで、酸化を遅らせることができるといったものです。

誰でも簡単に使える

ワイン関連のアイテムというとソムリエナイフのように使うのが難しいイメージがあるかもしれませんが、バキュバンの使い方はいたって簡単です。
専用キャップで栓をし、ポンプを上下させるだけ。たったこれだけです。
しかも真空状態になると「カチッカチッ」と音で知らせてくれるので、「どれだけ上下させればいいのか」と迷うことはありません。

コスパが良い

バキュバンは2,000円前後というリーズナブルであるだけでなく、購入後は何度も使用できるといったメリットがあります。
しかも専用キャップは2個付いてくるので、複数のワインに同時に使用することができます。(キャップだけ追加購入もできます)
バキュバンの他にも窒素ガスなど、ワインを酸化を防ぐアイテムはあるのですが、使用できる回数が決まっているなどやや難点があります。
総合的に見てもバキュバンはかなりコスパに優れていると言えます。

ただし注意点として、シャンパンやスパークリングワインなど炭酸を含むお酒には使用できません。(ガス圧に耐えられずうまく栓ができません)

バキュバンの効果はどれぐらい?

次に気になるのがバキュバンを使用した際の効果、つまりどれだけ長持ちさせることができるのか?といった点ですね。

残念ながら劇的に酸化を抑えることはできませんが、確実に効果はあります。
銘柄や条件によっても異なるので一概には言えませんが、筆者の感覚(自宅はもちろんお店でも使用していました)では、2倍とはいかないまでもそれに近いぐらい保存期間が延びると思います。
美味しく飲める期間が2〜3日から3〜4日前後に延び、まあまあ飲める期間が10日前後になるといったところですね。
冷蔵庫保存ならもう少し効果を期待できるでしょう。

それだけ?とも思うかもしれませんが、現実的に考えれば使用するだけで美味しく飲める期間が1〜2日も延びれば上出来でしょう。
それに器具自体はリーズナブルで使い放題ですから、使用するにこしたことはありません。

バキュバンは日本酒にも使える

実はバキュバンは汎用性が高いというメリットもあります。
ワインだけでなく日本酒などにも(炭酸を含まなければ)使用できるのです。

日本酒も、ワインほどではないにしろ酸化しやすいお酒ですから、家飲みではかなり重宝します。
(一升瓶ともなると中々飲みきれないですからね)

それだけでなく、醤油やフルーツジュースなど酸化によって味が変わるもの全般に使用することができます。
もちろん専用キャップが瓶口に上手くはまればですが、そもそも一般的なビン(ペットボトルなども含め)の瓶口はサイズが同じですから、あまりに気にすることはありません。

まとめ

バキュバンの良さについてお分かりいただけたでしょうか?

一般的にワインに「気軽」なイメージがないのは、ここで挙げたように「日持ちしない」という問題があることも要因の一つです。
これに対処し、ワインを長持ちさせてくれるアイテムがバキュバンなのですね。
バキュバン自体も気軽に使用できるアイテムですが、これを使用することによってワインもより気軽に家で楽しめるようになるでしょう。

筆者はもうかれこれ10年近く愛用しているアイテムです。(自宅だけでなく飲食時代は職場でも使ってました)
ぜひみなさんも試してみてください。

それではこの辺で。
以上「家飲みワインに欠かせない!ワインを長持ちさせるバキュバンとは」でした。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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