焼酎・日本酒ファン必見!造り手たちが情報発信するプラットフォーム「J.S.P」が発足!

焼酎・日本酒ファン必見!造り手たちが情報発信するプラットフォーム「J.S.P」が発足!

みなさんは個々の焼酎・日本酒を知りたい時や飲みたい時、どんな情報を頼りにしていますか?

この度新たに発足した「J.S.P(Japan Sake Shochu Platform)」は、新しい情報収集の場となり、焼酎、日本酒といった“國酒”をもっと身近に感じられるものとなるかもしれません。
今回の記事では、創設者たちによって開かれたオンライン会見の内容を元に、J.S.Pがどんなものなのか、簡単にご紹介します。

国内屈指の國酒の造り手同士が結束した団体「J.S.P」

コロナ禍の影響もあり、日本酒と本格焼酎といったお酒の業界の環境が変化し、飲み手の飲酒環境も急激に変化する昨今。全国の國酒の造り手同士が手を取り合って発足したのが「J.S.P」です。
「No.6」などの人気日本酒ブランドを手がけることで知られる新政酒造(秋田)の佐藤祐輔さんを代表に、会見時点で、全国38の酒蔵が加盟。造り手同士の相互扶助団体であると同時に、日本酒、本格焼酎の魅力をもっと広く知ってもらうべく情報を発信する、オンラインに特化したプラットフォームです。

一般社団法人J.S.P(Japan Sake Shochu Platform)

会見で佐藤さんが「日本酒と焼酎を國酒と呼ぶには、まだ浸透度は道なかばであり、その本来の魅力を国民の皆様に伝え切れていない状態」と語り、同じく会見に出席していた日本酒「仙禽」の造り手である、せんきん(栃木)の薄井一樹さんが「日本酒、焼酎は閉鎖的なイメージ強く、どこに売っているのか、などの情報が一般の飲み手に伝わっておらず、私たち生産者による積極的な働きかけが不足していた」と語るように、課題は少なくありませんでした。
そうした課題を、造り手自らの働きかけで改善させるべく発足したのがJ.S.Pで、SNSを駆使しながら、時代に合った販売方法や情報発信を模索していくそう。
相互扶助団体でもあるため、お互いの酒質の向上や、経営能力の向上を目的とした情報交換やセミナーなども実施し、さまざまな取り組みを行うことで、日本酒と焼酎のさらなる発展を目指すのだと言います。

一升瓶

「J.S.P」が行うこと

焼酎のロック

では、実際に飲み手はどのような体験ができるのでしょうか?
J.S.Pの具体的な活動は以下のとおりです。

積極的な情報発信

会見に出席していた「而今」の醸造元である木屋正酒造(三重)の大西唯克さんは「私たちは、どんな場所でどんな人が、どんな思いで酒造りをしているのか知ってほしい」と語ります。一方で、本格焼酎「一尚」を手がける小牧醸造(鹿児島)の小牧伊勢吉さんも「造り手が良いものを造るだけではなく、それを誰にどう発信し、どのような場所で飲んでもらいたいのか伝えていきたい」と話します。
具体的には、J.S.Pの公式インスタグラムとTwitterを通じて、新着情報やイベントの情報など、各蔵元からの一次情報を積極的に発信していくようです。

オンライン蔵見学

オンラインが発達した今だからこそ、それに見合う形で、飲み手向けのオンライン蔵見学を実施する予定とのことです。日本の酒蔵は、一般見学を受け付けていない酒蔵も多いため、貴重な機会となりそうです。

オンラインサロンの開設、ファンミーティングの実施

蔵元と飲み手の直接的な交流の場として、オンラインサロンを開設し、コロナ終息後には大規模なファンミーティングの開催する予定とのこと。日本酒・焼酎ファンには嬉しい試みです。

J.S.P独自の銘柄レビューを記事で発信

独自のコンテンツとして、新たに発売される加盟蔵の話題のお酒を、業界の識者が採点し、レビュー記事として公開していくようです。銘柄選びに役立ちそうなコンテンツです。

地元の飲食店紹介をYouTubeで配信

地方の飲食店の振興を目的として、蔵元による地元の飲食店紹介のYouTubeチャンネルを開設。慣れない土地での飲食店探しは容易ではなく、蔵元おすすめのお店を知れるのは大きなメリットとなりそうです。

J.S.PのPは、プラットフォームを意味し、酒を造る人と飲む人が出会う場であり、つながる場。もっと身近に日本酒、焼酎の魅力を感じてもらえるように、多様な角度から積極的に情報発信していくようです。

このような造り手発信の試みは日本初ではないでしょうか。
既存の日本酒・焼酎ファンはもちろん、少し興味がある程度の方でも、一度その取り組みをチェックしてみては?

J.S.Pが発信する情報はこちらからご覧になれます。
公式インスタグラム
公式Twitter

加盟蔵元

【日本酒】
栗林酒造店(春霞)、新政酒造(新政)、福禄寿酒造(一白水成)、飛良泉本舗(飛良泉)、日の丸醸造(まんさくの花)、赤武酒造(赤武)、水戸部酒造(山形政宗)、会津酒造(山の井)、曙酒造(天明)、せんきん(仙禽)、加茂錦酒造(加茂錦)、天領盃酒造(天領盃)、木屋正酒造(而今)、早川酒造(田光)、元坂酒造(酒屋八兵衛)、冨田酒造(七本鎗)、笑四季酒造(笑四季)、油長酒造(風の森)、今西酒造(みむろ杉)、相原酒造(雨後の月)、今田酒造本店(富久長)、金光酒造(賀茂金秀)、富士酒造(出雲富士)、田中六十五(白糸酒造)、若波酒造(若波)、天山酒造(七田)、花の香酒造(花の香)

【焼酎】
八丈興発(情け嶋)、天草酒造(池の露)、小玉醸造(杜氏潤平)、松露酒造(松露)、黒木本店(百年の孤独)、柳田酒造(青鹿毛)、渡邊酒造場(旭萬年)、小牧醸造(一尚)、中村酒造場(なかむら)、大山甚七商店(薩摩の誉)、吉永酒造(五郎)

発足記念のオンライン会見はこちらからご覧になれます。
日本酒と焼酎蔵の新団体 一般社団法人J.S.P 創立記念会見|YouTube
著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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