アラン島発・スモーキーなウイスキー「ラグ」がペアリングディナーを開催!ブランドの特徴や当日の様子をご紹介

アラン島発・スモーキーなウイスキー「ラグ」がペアリングディナーを開催!ブランドの特徴や当日の様子をご紹介

スモーキーなウイスキーといえば、みなさん何を思い浮かべるでしょうか?
きっと多くの方がアイラ島のスコッチを思い浮かべるはず…

しかし実は、同じスコットランドのアラン島にて、アイラ島のウイスキーファンならきっと気にいるであろうスモーキーなウイスキーがあるのです。
そのブランドこそ、今回ご紹介する「LAGG(以下、ラグ)」です。
先日、同ブランドのグローバルアンバサダーのマリエラ・ロマノさんが来日し、東京・虎ノ門の「W Toranomon」にてペアリングディナーイベント「LAGG Whisky Pairing Dinner  – A New Way To Enjoy Whisky -」を開催。
当記事では、LAGGの特徴をざっくり説明しつつ、当日のイベントの様子をご紹介します。



スモーキーウイスキーの新星「ラグ」とは?

アラン島のウイスキーといえば「アランモルト」が有名ですが、それを手がけるアイル・オブ・アラン・ディスティラーズ社が、2019年に創業したのが「ラグ蒸溜所」です。
1836年に最後の蒸溜所が閉鎖して以降、「ロックランザ蒸溜所(アランモルトの製造拠点)」に続き、アラン島に2つ目の蒸溜所として設立された同蒸溜所は、需要が急増するアラン島のウイスキーと同島への観光ニーズに応えるべく設立。拠点に選ばれた島の南部エリアにはかつて50以上の非合法の蒸溜所が存在していましたが、まるでかつての聖地復活への狼煙をあげるかのようにウイスキーづくりが始まりました。

ラグ キルモリー エディション

定番商品である「ラグ キルモリー エディション」

アランモルトとは異なる製造メソッド

同島北部に位置するロックランザ蒸溜所とは異なり、製造の際にスモーキーフレーバーの元となるピート(泥炭)をふんだんに使用。平均85時間発酵、毎分11Lというロックランザ蒸溜所よりも早いスピードで蒸溜するという、独自のメソッドによって、よりピート由来の土のようなスモーキーフレーバーを際立たせています。
また、潮風を浴びる蒸溜所の立地も影響してか、時に潮気を感じさせることがあるほか、濃厚でオイリーな口当たりと、柑橘系のフルーティーなフレーバーも持ちます。スモーキーな力強さだけでなく、スムーズで親しみやすい甘さのバランスが特徴のウイスキーなのです。
その独自のバランスは、アイラ島のウイスキーのようなスモーキーな味わいを好む方はもちろん、スコッチファンなら一度は味わいたいブランドです。

グローバルアンバサダーのマリエラ・ロマノさん

グローバルアンバサダーのマリエラ・ロマノさんが今回来日

「LAGG Whisky Pairing Dinner  – A New Way To Enjoy Whisky -」

現在日本で通年展開されているラグのボトルは、バーボン樽で3年熟成した定番商品の「キルモリー エディション」と、オロロソシェリーホグスヘッド(組み直しされた樽)で6ヶ月追熟された「コリクレヴィ エディション」の2本。今回のペアリングディナーイベントでは、これらの銘柄に加えて、限定商品である「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」の3本を使いながら、会場のレストラン「W Toranomon」が用意したフード4種とのペアリングが行われました。

今回使用されたラグの3商品、左から「キルモリー エディション」「コリクレヴィ エディション」「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」

今回使用されたラグの3商品、左から「キルモリー エディション」「コリクレヴィ エディション」「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」

会場となった「W Toranomon」

会場となった「W Toranomon」

イベントではまず、グローバルアンバサダーのマリエラさんがブランドセミナーを実施。蒸溜所の生い立ちや、製造工程、ブランドの特徴などが解説されると、いざペアリングがスタート。
1品目は、生ハムのスライスとスモークチーズペッパー、シャインマスカットが一皿に彩られた 「アペタイザー」と「キルモリー エディション」のローズマリーを添えたハイボールの組み合わせ。ソーダで割ることでより爽やかさが際立つスモーキーフレーバーは、スモークチーズに合うのはもちろん、ハムの塩味やマスカットの甘味とも調和します。

アペタイザー」と「キルモリー エディション」のハイボール

「アペタイザー」と「キルモリー エディション」のハイボール

「富士サーモンのレモンマリネ」と「キルモリー エディション」のストレート

「富士サーモンのレモンマリネ」と「キルモリー エディション」のストレート

2品目の燻製パルメザンチーズがあしらわれた「富士サーモンのレモンマリネ」と「キルモリー エディション」のストレートのペアリングと続き、いよいよメインとなる3品目に用意されたのは「和牛のグリル マスタードソース」と「コリクレヴィ エディション」のストレート。和牛から香り立つ上品な脂の甘みは、シェリー樽由来のリッチな甘みも付与されたコリクレヴィと見事に調和し、それぞれが持つ豊かな風味が広がる、まさに掛け算のペアリングといったところ。必要以上に脂の重たさを感じることもなく、心地よく続く余韻も印象的でした。

「和牛のグリル マスタードソース」と「コリクレヴィ エディション」のストレート

「和牛のグリル マスタードソース」と「コリクレヴィ エディション」のストレート

「オレンジチョコレートテリーヌ キャラメリゼしたナッツとともに」と「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」のストレート

「オレンジチョコレートテリーヌ キャラメリゼしたナッツとともに」と「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」のストレート

4品目となる〆のデザート「オレンジチョコレートテリーヌ キャラメリゼしたナッツとともに」に合わせるのは、限定商品の「スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ」。コリクレヴィと同様にシェリー樽を活用することで程よく抑えられたスモーキーフレーバーと、パロ・コルタドシェリー由来と思しき柑橘のような香りは、オレンジチョコレートテリーヌととてもマッチ。56.2度というアルコールの高さを感じさせず、甘美な余韻はイベントの締めくくりにぴったりでした。

イベント中はマリエラさんが来場者とともにペアリングを楽しみながら商品のテイスティングを実施

イベント中はマリエラさんが来場者とともにペアリングを楽しみながら商品のテイスティングを実施

イベント中の雰囲気

イベント中の雰囲気

まとめ

スモーキーフレーバーだけでは語れない、ラグが持つ様々な個性を感じさせてくれた今回のペアリングイベント。日本で楽しめるスコッチウイスキーの中ではまだまだ新生ですが、今後の展開を期待せずにいられません。
見かけた際は是非味わってみては?



商品情報

ラグ キルモリー エディション
【ラグ キルモリー エディション】
容量:700ml
度数:46%
熟成樽:ファーストフィルバーボン樽で3年間
■テイスティングコメント
香り:オレンジ、グレープフルーツ、焦がしたレモン、パイナップル、ハニーデューメロン、スモーク、 湿った土
味:柑橘、フルーツ、バニラ、ハーブ、ピートスモーク、葉巻、古いレザー、オーク、ブラックペッパー

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ラグ コリクレヴィ エディション
【ラグ コリクレヴィ エディション】
容量:700ml
度数:46%
熟成樽:ファーストフィルバーボンバレルで3年間+オロロソシェリーホグスヘッドで6ヶ月間
■テイスティングコメント
香り:ダークチョコレート、プラム、キャラメル、スパイス、レッドベリー、スモーク
味:ピートスモーク、ヘーゼルナッツ、焦がしたオーク、ダークチョコレート、ハチミツ、スパイス

Amazonで「ラグ コリクレヴィ エディション」をチェック
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ラグ スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ
【ラグ スモールバッチ パロ・コルタドシェリーフィニッシュ】
容量:700ml
度数:46%
熟成樽:ファーストフィルバーボンバレルで3年間+パロ・コルタドシェリー樽で6ヶ月間
■テイスティングコメント
香り:桃、白ブドウ、バニラ、アーモンド、スモーク
味:オレンジオイル、ジンジャー、シナモン、オレンジ、灰、ピートスモーク

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著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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