ウイスキー大国である日本の造り手と、多彩な食文化で知られるフランスの造り手がコラボレーションして造るウイスキー…
どのようなものか気になりませんか?
この度、滋賀にある日本最小規模のウイスキー蒸溜所「長濱蒸溜所」が、フランス初のシングルモルト「アルモリック」とコラボレーションして、それぞれの原酒のみを使った「長濱蒸溜所×アルモリックブレンデッドモルト INAZUMA(イナズマ)シナジーブレンド」を製造。
2024年10月1日より販売がスタートしています。
LiquorPageでは、「アルモリック」のアンバサダーを務めるポール・クロックさん(以下、ポールさん)が「長濱蒸溜所」を来訪し、ブレンドレシピを作成した際の様子などを取材。
当記事では、その際の様子をご紹介しながら、こちらのウイスキーの詳細や特徴に迫ります。
アルモリックが原酒を持参し、長濱蒸溜所でレシピ考案
フランス・ブルターニュでウイスキーを手がけるヴァレンギエム蒸溜所が、1998年にフランス初のシングルモルトとしてリリースした「アルモリック」
同ブランドアンバサダーのポールさんが訪れた「長濱蒸溜所」は、シングルモルト「長濱」のほかに「AMAHAGAN」など、小さい蒸溜所ながら数多くのボトルをリリースしており、ジャパニーズウイスキーの人気に大きく貢献する蒸溜所の一つです。
蒸溜所は、琵琶湖のほとりの小さな川沿いに位置し、旧七尾小学校を「AZAI FACTORY」という名の熟成庫として再活用していることでも知られています。
ポールさんを迎え入れたのは、長濱蒸溜所を運営する長浜浪漫ビール株式会社の代表取締役である伊藤啓さん、そして同製造部長でありチーフブレンダーを務める屋久佑輔さん。彼ら3人がが主軸となってブレンドのレシピ作成は進められていきました。
まずは、ポールさんと長濱蒸溜所、それぞれが持ち寄った原酒を説明しながらテイスティング。
「アルモリック」は、フランス産のオーガニック麦芽にこだわるウイスキーとして知られていますが、そのうち約3〜4割ほどは地元のブルターニュ地方さんの麦芽が使われているそうです。
また、ヴァレンギエム蒸溜所にあるネックが長い蒸溜器で造られる原酒は、クリーミーでフローラルになる傾向があるのだとか。
テイスティングの後、今回の企画では、フランス産のオーガニック麦芽100%のノンピートウイスキーが使用されることに決まりました。
一方で、長濱蒸溜所といえば、ウイスキー用としては比較的珍しいアランビック型の小ぶりなポットスチルから得られるリッチな風味が特徴で、ピートが効いたスモーキーなタイプも積極的に製造しています。
今回は、ピートが効いたタイプの原酒に加え、ミズナラ樽など熟成樽が異なる原酒が使用されることとなりました。
今回のブレンドでは、アルモリック側と長濱蒸溜所側でそれぞれ別のレシピを作成。
お互いウイスキーの造り手とあって、テンポ良くレシピの考案は進んでいき、その日のうちに両者のレシピが完成しました。
「アルモリックと長濱蒸溜所のウイスキーには、クリーミーなニュアンスが共通していました。今回のレシピではそれを活かしながら、クレームブリュレなどのデザートのような仕上がりをイメージしました」と、自身のレシピについて語るのは、ポールさん。
一方で長濱蒸溜所の伊藤社長は「ポールさんのブレンドレシピは、まるでフレンチのコースの最後のデザートのような仕上がりですが、当社は日本の伝統的な家屋のような和の要素が香るブレンドをイメージしました。ミズナラの樽を使いながら、日本古来の香木のような香りを引き立たせました」と語りました。
アルモリック×長濱蒸溜所 ブレンデッドモルト INAZUMA(イナズマ)シナジーブレンド
今回の企画では、アルモリックのポールさんがレシピ開発を手がけた「スタイル クリームブリュレ」と、長濱蒸溜所が手がけた「スタイル ジャパニーズ」の2種類を同時発売。
どちらも2社の原酒のみを使用したブレンデッドモルトウイスキーです。
スタイル クリームブリュレ
長濱のピーテッド原酒をアクセントに加えることで焦げ感を演出。スイーツ想わせるクリームブリュレを彷彿とするテイストへ。
容量:500ml
アルコール:50%
発売:2024年10月1日より、全国の酒販店にて限定販売
販売本数:1,000本
参考小売価格:11,000円(税込)
視覚的に魅了される煌びやかな琥珀色。香りは、爽やか且つスイーツを思わせる甘いアロマが広がり、開けた瞬間から心をとらえます。口に含むと、クリームブリュレを彷彿とさせる甘やかな味わいが広がり、クリーミーなテクスチャーが口の中を満たします。最後に、キャラメルを焦がしたトーストのようなフィニッシュが長く続き、深い満足感を与えてくれます。
スタイル ジャパニーズ
長濱の様々の樽の原酒でバランスをとりながらキーモルトをミズナラ樽とし、『和』をテーマとしたウイスキーに仕上がりました。
容量:500ml
アルコール:50%
発売:2024年10月1日より、全国の酒販店にて限定販売
販売本数:1,000本
参考小売価格:11,000円(税込)
鮮やかなアンバーカラー。香りは、香木を思わせる豊かなアロマが広がり、上質で深みのある印象を与えます。味わいは、ミズナラ樽由来のタンスや日本家屋を彷彿とさせる「和」のテイストが際立ち、独特の風味を堪能できます。フィニッシュは、ミズナラ樽由来のオリエンタルな余韻と、ほんのりと感じるスライトリーピートの風味が心地よく続き、余韻を長く楽しめます。
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