日本酒というとやはり冷酒が定番。
日本酒を多く扱うお店に勤めていた筆者の感覚では、日本酒を飲む方の半数以上は冷やで飲んでいると思われます。
熱燗も一つの定番ですが、やはり「日本酒は冷酒でそのまま味わうもの」と思っている方は少なくないかもしれません。
しかし、日本酒には実は他のお酒同様、いろいろな飲み方があります。
カクテルにして飲むことだってできます。
そこで本記事では、日本酒の飲み方講座と称して、日本酒の多種多様な飲み方をご紹介していきます。
これらを知ることで、日本酒の楽しみ方が広がるようになります。
日本酒のいろいろな飲み方〜7つの飲み方をご紹介
日本酒は「薄めずそのまま飲むもの」とされることが多いですが、他の洋酒と同じように、何かで割って飲んだり、カクテルにして飲めたりと楽しみ方はいろいろです。
飲み方に正解はなく、人それぞれ好みによって、またはその日の気分や日本酒の状態などによって、飲み方を変えるというのも一つの楽しみ方です。
ここでは、数多くある「日本酒の飲み方」のなかでも、自宅でも簡単に試せるおすすめの飲み方を7つご紹介します。
熱燗
熱燗は冷酒ととに日本酒の定番の飲み方。
香りが華やかな吟醸酒などにはあまり向きませんが、純米酒や本醸造酒などでは温めることで旨味が増すこともあります。
また、熱燗は内臓を冷やすことなく飲めるので、体に優しい飲み方とも言えます。
ちなみに熱燗の適温は50℃。
温めすぎると味が大きく崩れるので注意です。
自宅で簡単に熱燗を作れるツールもあるので、気になる方は是非。
オンザロック
ウイスキーや焼酎などと同様にオンザロックで楽しむこともできます。
冷やすことで香りが穏やかになり、味が締まります。
原酒や古酒など、個性が強い日本酒などに特におすすめの飲み方です。
氷は溶けにくい大きめの氷がおすすめです。
水割り
水割りは、お酒が強くない方には特におすすめの飲み方。
日本酒の水割りは、やや水の量を抑えるのがコツで、日本酒の量に対して水の量を2割程度にするのがおすすめです。
軟水を使用すれば、日本酒の味わいが大きく変わるということもないでしょう。
氷は入れない方がスタンダードです。
もちろんこの辺りは好みですし、水の量も好みで変えるのも良いでしょう。
ソーダ割り(ハイボール)
日本酒だってハイボールで楽しむことができます。
炭酸が加わることで爽快で喉越しが良くなり、料理とも合わせやすくなります。
日本酒5:ソーダ5とだいたい半々で割るのがおすすめで、こちらは氷は入れる方がスタンダード。
好みでライムやレモン、もしくはスダチなどの和柑橘を加えると、より爽快感が増します。
無濾過や原酒など、濃いめの味わいの日本酒に特におすすめです。
サムライロック
サムライロックは、通常の日本酒ロックにライムを搾り落としたバージョン。
実は正式にカクテルとして扱われており、カクテルブックなどにも載っています。
ライムのフレッシュな香りと酸味によって、通常のロックよりキリッと爽やかで飲みやすくなります。
基本的に日本酒のタイプは選びません。
サケティーニ
サケティーニは、有名カクテル「マティーニ」の派生カクテルで、日本酒を使った定番カクテル。
定番レシピでは日本酒1に対してジン3で、オリーブを沈めるのですが、自宅でやるならオリーブはなくても良いでしょう。
度数は上がりますが、キリっとドライな味わいになり、飲みごたえがあります。
日本酒を使った大人なカクテルです。
日本酒1、ドライジン3、オリーブ1個
サケピリーニャ
サケピリーニャは、「カイピリーニャ」というカクテルのアレンジカクテル。
カイピリーニャは、ブラジルのラムであるピンガがベースのカクテルですが、それを日本酒に変えたものがサケピリーニャです。
クラッシュアイスとぶつ切りのライム(もしくはスダチ)が加わることで、見た目味ともに爽やかなカクテルとなります。
クラッシュアイスが面倒であれば普通の氷で代用しても良いでしょう。
インスタジェニックな見た目に注目しがちですが、味わいにも優れたリゾート風カクテルです。
(あまり大きな声では言えませんが、酸化が進んでしまった日本酒の有効活用としてもおすすめです)
日本酒、シュガーシロップ小さじ1杯、クラッシュアイス、ライム1/4個(ぶつ切り)
まとめ
以上の7つが日本酒のおすすめの飲み方です。
気になる飲み方は見つかりましたでしょうか?
日本酒やワインなどは「そのまま味わうべき」とべき論で語られることが多いですが、他のお酒と同様に実は多様な飲み方がありますし、楽しみ方は人それぞれです。
これらの飲み方を知っておくと、より柔軟に、いろいろなシチュエーションで日本酒が楽しめるようになるかもしれませんね。
是非いろいろな飲み方を試してみてください。
それではこの辺で。
以上、「日本酒の飲み方講座〜実は日本酒にはいろいろな飲み方がある」でした。
【参考文献】
世界に誇る品格の名酒|ギャップジャパン 著・友田晶子
カクテルパーフェクトブック|日本文芸社 監修・桑名伸佐