二日酔い対策で「水を飲む」は本当に効果があるのか?

二日酔い対策に水が効くのは本当?

お酒は私たちを満たしてくれる良いものではありますが、飲み過ぎると様々な悪影響ももたらします。
その中でも代表的なものの一つが「二日酔い
前日楽しんだ分のツケを翌日”最悪の体調不良”という形で清算しなければならず、是が非でも避けたいもの。
きっと多くの方が悩まされていることでしょう。

さて、この二日酔いに関して、巷ではよく「二日酔い対策には水をたくさん飲むとよい」などと言われています。
また逆の捉え方として脱水が二日酔いの原因ともされますが、果たしてこれらは本当に効果があるのでしょうか?

本記事では「酒の科学|白揚社 著アダム・ロジャース」やその他関連文献を参考に、二日酔い対策として水分補給は有効なのか、詳しく解説していきます。

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お酒を飲むと脱水状態に陥りやすい

事実としてお酒、つまりアルコールを摂取すると脱水状態になりやすいと言われています。

これはなぜでしょうか?
主な原因とされているのが「アルコールによる利尿作用
アルコールは、尿量を調整する抗利尿ホルモン・パソブレシンの作用を抑制するとされています。
本来はこのホルモンによって体内の水分量は保たれているのですが、この働きが抑制されることで、必要以上に尿が出るようになるのです。(実感している人は多いはず)

さらに多くの人はお酒を飲むと、水などお酒以外の本来摂るべき水分を摂らなくなります
これらが重なり、お酒を飲むことによって脱水状態に陥りやすいとされています。

ただし”二日酔いの原因”が脱水状態かは定かではない

お水

脱水状態が進むと頭痛や吐き気、下痢、集中力の低下など、二日酔いでおなじみの症状が現れるとされています。
このことから、脱水状態が二日酔いの原因とも言われているのですが、これは真実と言えるものではないかもしれません。

過度の脱水が引き起こす症状と二日酔いの症状は確かに似ており、さらにお酒を飲むことで脱水状態に陥りやすいのも確かです。
しかし実は二日酔いの時、脱水状態の指標でもある電解質の濃度はそうでない時と変わらず、二日酔いだからと言って電解質の濃度が低いわけではないということが分かっているようです。
つまり二日酔いと脱水の関係性は確認できず、原因と言えるものではないということです。

実は二日酔いに関しては全然研究が進んでおらず、著名な疫学者であるジョナサン・ハラウンド氏が「何が二日酔いを起こすのかを誰も知らない」と言っているように、その原因はハッキリとわかっていません。

つまり、脱水状態が二日酔いの原因という説は、今のところ”定かではない”ということになります。

その他考えられる二日酔いの原因についてはこちらの記事で解説しています。
二日酔いの原因 〜 本当のところなぜ二日酔いになるのか?

二日酔いの”治療”に水を大量に飲むのは効果が薄い?

このように既になってしまった二日酔いと脱水の相関がないことから、「酒の科学」では、二日酔いの”治療”として水を大量に飲むことの効果は疑わしいとしています。

確かにこれは説得力があるかもしれません。
果たして既になってしまった二日酔いの”治療”に大量の水分補給をして、二日酔いが治ったという方はどれぐらいいるでしょうか?
少なからず筆者はこれまで効果を実感したことはありませんし、もし実感していても、それは単なる時間経過によるものかもしれません。

二日酔い”対策”としては水を飲むのは有効

ただし、二日酔いの”治療”ではなく”対策”として水を多く飲むことは、とても有効かもしれません。
なぜならたくさんの水を飲むことで、アルコール量を抑え、尚且つ正常に分解しやすくなるからです。

お酒を飲むと水を飲まなくなりますが、逆に言えば水を飲むとお酒を飲まなくなります。
(お腹が満たされるので)単純に飲み過ぎを防止できるわけです。
さらに、お酒と一緒に水を飲むことにより体内に吸収されるアルコール量が薄まり、血中アルコール濃度の急激な上昇を防ぐことができます。
つまりこちらは悪酔いを防止できるわけです。

そしてさらに利尿作用によって出ていった水分を補給することで、脱水状態を防ぐことができます。
脱水状態では新陳代謝が悪くなり、もちろん肝臓の働きにも影響が出るため、アルコールを正常に分解できなくなります。
これを未然に防ぐことで翌日お酒が残りにくくなります。

水の飲み方は?

方法としては、お酒と水を交互に飲むようにするのがベストだとされています。(つまりお酒の横には常に水があるイメージ)
それから、寝る前にしっかり水分を摂取しておくことも大切です。

万全を期すなら経口補水液がおすすめ

もし飲み過ぎてしまった場合や、水分をしっかり補給できなかった、または翌日の二日酔いが特に心配な場合、ただの水ではなく「経口補水液」寝る前もしくは自宅に戻ってから飲むと良いでしょう。

経口補水液では電解質の濃度が濃くなっています。
電解質(カリウムやナトリウム)は、過度に不足すると脱水症状を引き起こすとされるのですが、アルコールの利尿作用によって尿と一緒にこれらも放出されてしまいます。
この電解質の濃度が濃い経口補水液は、そもそも脱水対策を主としており、これによってお酒を飲むことによる脱水状態を防げるというわけです。

もちろん飲食店で飲んでいる最中の摂取は難しいですが、特に会食など、(場の空気的に)自分の意思で水を飲みながらお酒を飲むことが困難なケースが多い人などは、家に保管しておくのも良いかもしれません。

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まとめ

ここまで、二日酔い対策としての水分補給について解説してきました。

最後にざっくりとまとめると…

  • お酒を飲むと脱水状態に陥りやすいが”二日酔いの原因”というのは不確定。
  • 二日酔いの”治療”に水を飲んでも効果は薄い。
  • ただし二日酔いにならないための”対策”に水を飲むことは有効。
  • なるべくお酒と一緒に、寝る前にも忘れずに水分補給。

このように二日酔いを防ぐための対策として、水分補給は有効であることがわかりました。
水が二日酔いの薬をなるわけでありませんが、予防になるといったところでしょう。

お酒は私たちを満たしてくれるものでもあるだけに、上手に付き合っていきたいところ。
そのためにもお酒ばかりでなく、しっかり水も飲むながら楽しむと良いでしょう。

それではこの辺で。

【参考文献】
酒の科学|白揚社 著アダム・ロジャース
二日酔いのメカニズム|eヘルスネット[厚生労働省]

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小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPage代表] 豊富な現場経験と長年のお酒愛によって、ジンを筆頭にあらゆるお酒の知識を持つ。ジン専門書籍やテキーラメディアなど外部酒類メディアの執筆協力の他、イベントの企画運営にも携わる。

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