5,000円以下で買える、おすすめピノ・ノワールワイン8選

ピノ・ノワール、おすすめワイン

ワインを少しでも知っている方ならご存知であろうピノ・ノワールというブドウ品種。
しかし有名なブドウ品種のわりにはピノ・ノワールのワインは、数がそれほど多くなく、あまり飲んだことがないという方も多いのではないでしょうか?

いざ美味しいピノ・ノワールのワインを探そうとすると、有名なものは1万円を超える高級ワインばかりだったり、だからといって安いワインをチョイスするとやたら酸っぱい味だったり、有名なわりには中々選ぶのが難しい品種だったりもします。

そこで本記事では、「ピノ・ノワールを使った有名で美味しいワインではあるけど、5,000円以下で買うことができるワイン」を8つに厳選し、ご紹介していきます。
いずれもピノ・ノワールの魅力がしっかり詰まったワインです。

ピノ・ノワールとはどんなブドウ品種?

ピノ・ノワールのブドウ

ピノ・ノワールとは、赤ワイン用のブドウの中ではカベルネ・ソーヴィニヨンと双璧をなす有名品種。
ブドウの皮が薄いのが特徴の品種で、そのため他の品種に比べて出来上がるワインの色合いが薄く、淡い赤色になります。
特にボルドーレッドとも言われるカベルネ・ソーヴィニヨンのワインと比べると一目瞭然で、パッと見ただけでもピノ・ノワールのワインとわかるほど。

そんなピノ・ノワールですが、実はワイン用のブドウのなかでも栽培がとても難しく生産量が少ない品種なのです。

なぜ難しいかというと、まず皮が薄く腐りやすいこと。
そして穏やかで冷涼かつ、昼夜の寒暖差が激しい土地にしか適応しないため。
栽培が困難なため収穫量が少なくなり、そのためこのブドウを使ったワインの数が少なく、なおかつ値段も高めになるというわけですね。

そのデリケートさ、栽培の難しさから、「気むずかしい性格のブドウ」などとも言われるピノ・ノワールですが、そのハンデを乗り越えて作り出されるワインは華やかで香り高いエレガントなワインとなります。
世界一高額なワインとして知られるロマネ・コンティ、そしてラ・ターシュ、リシュブールなどの超高級ワインもこのピノ・ノワールから成っています。
それだけでもいかに魅力的なブドウ品種かが分かります。

ワインの色あいの仕組みについてはコチラ
赤ワインと白ワイン、色が違うのはなぜ?

ピノ・ノワールの主要産地

先にも触れているとおり、栽培が難しいピノ・ノワールは産地が限定されます。
よく言われる代表的産地はご存知フランス・ブルゴーニュ地方
かつては「ブルゴーニュ以外では栽培できない」とも言われるほどブルゴーニュに限定された品種でしたが、今では他の地域にも広げつつあります。

例えばアメリカ・カリフォルニアはブルゴーニュに次ぐピノ・ノワールの有名産地と言えるでしょう。
他にもニュージーランドや、オーストラリア、そしてチリなど比較的温暖な地域でも栽培に成功しています。

ピノ・ノワールの特徴

ピノ・ノワールのワインは色が淡く、華やか

ピノ・ノワールを使用したワインの特徴は、前述のように華やかで香り高いこと。
ラズベリーやチェリーなどベリー系のフルーティーな香りと甘酸っぱさが特徴的。
熟成を重ねると土やキノコを思わせる風味があらわれ、複雑さが増し、より魅力的なワインへとなります。

他の品種に比べて酸味が豊かで、渋みが少ないため、ワイン慣れしていない方でも比較的飲みやすいワインが多いのも特徴です。

ちなみにピノ・ノワールは他の品種とは違い、他品種と混ぜて使用されることがほとんどなく、基本的にはピノ・ノワール100%のワインとなります。

5,000円以下のおすすめワイン8選

ピノ・ノワールのワインがなぜ少なく、高いのか、そしてその特徴について理解できたところで、いよいよ銘柄紹介に移ります。
ピノ・ノワールのワインで有名なものとなると、1万円を超えるような高級ワインばかりですが、ここでは5,000円以下で有名かつ高品質なワインを8つに厳選しご紹介します。

※価格は2017年5月25日時点、Amazon内の価格を参考。

ブルゴーニュ・ルージュ(ルー・デュモン)

ブルゴーニュ地方で作られた赤ワインを指すブルゴーニュ・ルージュ。
ブルゴーニュ赤ワインの定番的な存在で、他の同地方産ワインに比べて値段が安いことから親しみやすい銘柄でもあります。
このブルゴーニュ・ルージュを手がけるルー・デュモンは、日本人である仲田晃司氏が代表を務めるネゴシアン。
それもあり日本で、なおかつ質も高いことから人気のワインです。

ネゴシアンについてはこちらで解説しています。
ブルゴーニュワイン 〜 ドメーヌとネゴシアンの違いとは

ジュヴレ・シャンベルタン(フレデリック・エスモナン)

ピノ・ノワールのワインとしてはかなり有名なジュヴレ・シャンベルタン。
ブルゴーニュ地方ジュヴレ・シャンベルタン村で作られたワインだけが名乗ることができます。
そのワインの味わいは、ブルゴーニュの中では男性的とも言われ、力強いことで有名。
基本的には5,000円以上するワインですが、このワインを手がけるフレデリック・エスモナンは、コストパフォーマンスに優れたワインを送り出すことで有名です。

シャンボール・ミュジニー(ショーヴネ・ショパン)

こちらもジュヴレ・シャンベルタンと並んで有名なブルゴーニュ産ワイン。
ブルゴーニュ地方シャンボール・ミュジニー村で作られたワインだけが名乗ることができます。
ジュヴレ・シャンベルタンが男性的なのに対し、こちらは女性的でエレガントな味わいのワインと言われています。
このショーヴネ・ショパンのシャンボール・ミュジニーは5,000円以下で飲める数少ないシャンボール・ミュジニーです

カレラ

こちらはアメリカ・カリフォルニアの超有名ピノワイン。
カレラのオーナー、ジョシュ・ジェンセン氏はあのロマネ・コンティで修行を積んだ経歴があり、カリフォルニアに初めてピノ・ノワールを持ち込んだとされています。
同氏の名前がついた上級シリーズ「ジェンセン」は、カリフォルニアのロマネ・コンティとも言われる名実ともに優れたワインです。
そのカレラのレギュラーシリーズは、良心的な価格設定ながらもピノ・ノワールの特徴がしっかりあらわれるフルーティーでエレガントな味わいです。

オー・ボン・クリマ

オー・ボン・クリマはカレラと並んで超有名なカリフォルニアのピノワイン。
こちらのオーナー、ジム・クレンデネン氏は、ワイン界の神様とも言われる故アンリ・ジャイエ氏に師事した経歴の持ち主。
そのため、カレラがカリフォルニアのロマネ・コンティと言われるのに対し、こちらはカリフォルニアのアンリ・ジャイエとも言われ、人気を二分しています。
味わいは、ピノ・ノワールらしい繊細でやわらかな果実味、そしてベリー系の酸味を感じるものとなっています。

クラウディベイ

こちらはニュージーランドの有名ワイン「クラウディベイ」が手がけるピノワイン。
比較的冷涼で昼夜の寒暖差が激しいニュージランドは、実はピノ・ノワールの栽培に適した地域だったのですね。
クラウディベイは白(ソーヴィニヨン・ブラン)で、その名を世界に知らしめたワイナリーですが、このピノ・ノワールももちろん高品質。
ピノらしいベリー系の甘酸っぱさが光りますが、しっかり深みも感じる味わいとなっています。

モンテス・アルファ

チリ産カベルネワイン、通称チリカベとして有名なモンテス・アルファが作るピノ・ノワール。
最近ではチリでもピノ・ノワールのワインが増えてきましたが、その中でも本格派なのがこのモンテス・アルファのピノです。
チリ随一の高級な産地で作られるこのピノは、モンテスが手がけるワインらしくブドウの力強い凝縮味を感じられる味わいです。
2,000円前後という、今回ご紹介するワインの中でもとりわけ値段が安いのも魅力の一つです。

バルダ

アルゼンチンで作られるこのワインは、イタリア屈指の有名高級ワイン「サッシカイア」のオーナーファミリーが手がけるワインということで有名。
ラベルにはしっかりサッシカイアのロゴが描かれています。
このワイナリー、ボデガ・チャクラは、ただ有名オーナーというだけでなく、パーカーポイントでなんと90ポイント以上を獲得している名実ともに優れた作り手なのです。
そんなボデガ・チャクラが手がけるこのスタンダードシリーズは、フレッシュな果実味が気持ち良い、ピノらしい繊細でエレガントな味わいです。

まとめ

上記8銘柄の中で気になるワインはありましたでしょうか?
今回ご紹介した銘柄は、いずれも有名でなおかつ評価が高い銘柄。
ピノ・ノワールの特徴をつかみたい、しっかりとしたピノ・ノワールを味わいたい、という方にはピッタリな銘柄ばかりです。

ぜひ一度試してみてください。

それではこの辺で。
以上、「ピノ・ノワールを使った5,000円以下のおすすめワイン8選」でした。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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