ワインを買ったり、飲んだりする際に、知っておいた方が良いのが、ブドウの品種についてです。
なぜならワインは、ブドウそのものによって味が大きく変わるからです。
ワインはブドウだけで作られるとてもシンプルなお酒(醸造酒)なので、そのブドウの影響をかなり大きく受けるんですね。
ワインの出来はブドウによって決まる、とも言われるぐらいです。
そこで本記事では、ワインで使われるブドウ品種の特徴を、初心者の方でもわかりやすいよう、ざっくりと説明していきます。
赤ワイン用のブドウの種類
赤ワインは黒ブドウを用いて作られています。
赤ワインは基本辛口になるため、味のタイプは濃淡で分けられ、ミディアムボディやフルボディなどボディで表されます。
フルボディがより濃いという意味になります。
⇒ワインのフルボディとかミディアムボディってどういう意味?
カベルネ・ソーヴィニヨン
栽培地域:フランス(ボルドー)、アメリカ、チリ、世界各地
タイプ:フルボディ、濃い
味わい:渋みが強く味が濃い、上級品になると果実味が豊かに
赤ワイン用ブドウの定番で、非常に人気の高い品種です。
5大シャトーなどのフランス・ボルドーの有名ワインはこのカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に作られています。
最近ではチリのカベルネ(通称チリカベ)が、コスパが良いと人気です。
メルロー
栽培地域:フランス(ボルドー)、イタリア、アメリカ、世界各地
タイプ:ミディアムボディ
味わい:渋みが少なく口当たりが良い、程よい果実味
カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドして使われることの多い品種です。
しかし一部地域ではメルロー単独で使われることもあり、シャトーペトリュス、シャトールパン、マッセートなど非常に高価なワインが有名です。
渋みが少なく飲みやすいので、ワイン初心者の方におすすめです。
ピノ・ノワール
栽培地域:フランス(ブルゴーニュ)、アメリカ、ニュージーランド、他
タイプ:ミディアムボディ
味わい:華やかな香り、甘酸っぱくなめらかな味
栽培が難しい品種で、栽培地域や生産量が限られるため、ちょっぴり高価になりがち。
フランスのブルゴーニュが主産地で、世界一高価なワイン「ロマネ・コンティ」に使われている品種でもあります。
ちなみに、ピノ・ノワールのワインは基本的になで肩のボトルに詰められています。
サンジョヴェーゼ
栽培地域:イタリア中部
タイプ:ミディアムボディ
味わい:渋みが少なく、さわやかな果実味
イタリアの有名なワイン「キャンティ」でも使用されているイタリア固有の品種です。
メルローにやや似た特徴を持っていて、飲みやすいワインが多いため、こちらもワイン初心者の方におすすめです。
ネッビオーロ
栽培地域:イタリア北部
タイプ:フルボディ
味わい:華やかな香り、渋みがやや強く濃厚な果実味
イタリア北部で栽培される希少品種で、イタリアの有名ワイン「バローロ」や「バルバレスコ」に使用されています。
ピノ・ノワールに特徴が似ているとされ、筆者的に例えるなら、やや濃厚なピノ・ノワール、といった感じです。
シラー
栽培地域:フランス南部、オーストラリア、アメリカ、他
タイプ:フルボディ
味わい:濃厚でスパイシー、甘い果実味
温暖な地域で栽培されるため、早熟で甘く濃い味わいのワインになりやすい品種です。
オーストラリアで特に人気の高い品種で、オーストラリアでは「シラーズ」と呼ばれています。
そこまで高価でなくとも濃厚な味わいのワインが多いので、ある意味コスパが高い品種とも言えます。
白ワイン用のブドウの種類
白ワインは白ブドウを用いて作られています。
白ワインは、赤ワインのようにボディではなく、甘辛で味のタイプを表すのが一般的です。
シャルドネ
栽培地域:フランス、アメリカ、世界各地
タイプ:辛口
味わい:フルーティーな香り、概ね辛口
シャルドネは白ワイン用ブドウの定番品種で、日本でもかなり人気が高い品種です。
世界各地で栽培されているため、味もスタイルも多種多様です。
中でも辛口白ワインの定番「シャブリ」は有名ですね。
ちなみに、シャンパンに使われている品種でもあります。
ソーヴィニヨン・ブラン
栽培地域:フランス、ニュージーランド、他
タイプ:辛口
味わい:青っぽいハーブのような香り、フルーティーな酸味
主にフランス・ボルドーで栽培されていて、酸味豊かな辛口ワインを作ります。
個性的と言われる品種で、青っぽいハーブのような香り、レモンのような酸味がとても独特です。
筆者的に、たまに無性に恋しくなる品種です。
リースリング
栽培地域:フランス北部、ドイツ
タイプ:中甘口、中辛口
味わい:花のような甘い香り、爽やかな甘みと酸味
ドイツワインで有名なリースリング。
とても口当たりがよく、程よい甘さと程よい酸味を感じることができます。
ワイン初心者の方や苦手な方でも、飲みやすい味わいです。
ちなみに、リースリングのワインは基本的に細長いボトルに詰められています。
ワイン初心者におすすめの品種は…
ズバリ、ワイン初心者の方におすすめの品種は、
赤ワインなら、メルロー
白ワインなら、シャルドネ
です。
まずメルローは、渋みが少ないので飲みやすいです。
程よくブドウの果実味を味わえるので、ワイン初心者の方にぴったりです。
中でも、旨安ワインとして人気の「シャトーモンペラ」はおすすめです。
そしてシャルドネは、日本で一番流通している品種でもあるので触れやすいです。
辛口ワインが多いですが、口当たりは良いのが多いです。
中でもおすすめは「シャブリ」ですね。
もしシャブリがお口に合わなければ、甘みも感じ飲みやすいリースリングのワインを試してみてください。
まとめ
自分に合いそうなブドウの品種は見つかりましたでしょうか?
何度も飲んでみないと特徴を掴むのは、難しいかもしれませんね。
ちなみにワインというとレストランなど外食して飲むイメージがありますが、筆者は家飲みもおすすめします。
何も一晩に飲みきる必要はないですし、2日目の方がおいしくなるということも往々にしてありますからね。
もちろん、レストランでおいしい食事とともに飲むのもワインの醍醐味です。
どちらにせよ、品種の特徴を覚えておくことで、より自分好みのワインに出会える確率が高くなりますね。
それではこの辺で。
以上、「シャルドネ?カベルネ?ワインのブドウ品種をざっくり説明!」でした。