近年、飲み手の嗜好の多様化によって、世界の様々なお酒に注目が集めるようになっています。
なかでも、テキーラの仲間であり同じくアガベから造られるスピリッツ「メスカル」は近年、世界的に最も大きな盛り上がりを見せているお酒の一つです。
そんな美酒が一堂に介し、味わい、そして学ぶことができるイベントとして、東京・大阪・名古屋で10月に開催されたのが「AGAVE LOVE × TEQUILA FESTA 2019」です。
今回は同イベントの様子を振り返りながら、メスカル人気の今に迫ります。
海外からメスカル業界のキーパーソンが続々来日
今年で2年目を迎えた「AGAVE LOVE × TEQUILA FESTA 2019」。
テキーラ&メスカルを自由に飲み比べできるこのイベントは、昨年より規模が拡大した他、メスカルの出品数が増加。
さらに、現地メキシコや海外からのゲストは総勢13名と、こちらも増加。公式機関であるメスカル規制委員会(CRM)の代表や、公式アンバサダー、そしてメスカルブランドのオーナーやプロデューサーなどが来日し、昨年よりコンテンツの量と濃さが増しました。
東京・大阪・名古屋のいずれの会場でも、インポーター各社による試飲ブースの他、ゲストらによるブースも登場。メスカル業界のキーパーソンと直接触れ合える貴重な機会とあってか、来場者は積極的にコミュニケーションを取っている様子でした。一方、ゲストらもとても楽しそうに会場の皆と交流を図っていたのが印象的でした。
今回のイベントでは、100種以上のテキーラ&メスカルの飲み比べができただけではなく、ゲストやインポーターの担当者によるセミナーも開催。
全プログラムが無料で実施されたことに加え、ゲストが講師となったセミナーでは、日本ではまだまだ情報が少ないメスカルの特徴や歴史などの基礎情報や、大きなムーブメントとなっているメスカルの今が語られたとあって、参加者の多くがメモを取るなど学ぶ意識の高さが窺えました。
メスカルの今が語られたゲストによるセミナー
イベントゲストの一人で、世界的なアガベスピリッツ「AGAVE LOVE」の創設者兼CRMの公式メスカルアンバサダーを務めるフィル・ベイリーさんのセミナーでは「世界的に見て、アガベスピリッツは成長が著しい」と、全酒類の中でもとりわけ大きな成長を見せていることを挙げ、「テキーラはアガベの収穫に8年かかるが、メスカルに至っては(アガベの品種によっては)30年もかかるケースもある」と言い、製造環境や規模もテキーラとは異なるのだとか。
またその特徴については「(様々な品種のアガベが用いられる)メスカルは香りなど全てにおいて多様性があり、非常に複雑。ワインの“テロワール”のような考え方がメスカルにもある」と言い、そうした世界観や多様性が今、アメリカを中心に人気を呼んでいるだといいます。
一方、フィルさんとともにアンバサダーを務め、実際にメスカルブランドも手がけるエドゥアルド・ベラウンサランさんによれば「メスカルは1000年来の歴史を有する伝統的なスピリッツであり、そうした歴史が非常に複雑なメスカルの世界観を醸し出している。今や素晴らしいレストランにも置かれるようになっている」といいます。
そんなメスカルは、ストレートでゆっくり味わう飲み方の他、近年はメスカル版マルガリータ「メスカリータ」や、メスカルを使った「メスカル・ネグローニ」などのカクテルも人気を集めているのだとか。
テキーラはさることながら、メスカルの魅力も発信された今回のイベント。
日本でも、アメリカで制定された「National Mezcal Day」に倣い、CRMサポートのもと「メスカルの日(毎年10/21)」が制定されるなど、今後注目を集めそうです。
ギャラリー
⇒世界で最も売れてるテキーラは?テキーラ世界売上ランキングTOP6【2019版】
⇒テキーラを使った驚くほど美味しいカクテル「パローマ」は一度は味わっておくべき
Amazonのテキーラストアはこちら!
⇒Amazonのテキーラストア