若い人にこそピッタリの飲み方?「焼酎お湯割り」の魅力とは

焼酎お湯割り・その魅力とは

一般的に「焼酎のお湯割り」など温かいお酒は、年配の人に好まれる傾向があります。
逆にいえば、若い人に好まれているとは言い難いのが現状。

飲食の現場経験が長い筆者としては、実際に肌で感じていた部分であり、さらに知人と飲んでいる際には「お湯割りとかおじさんっぽい」とすら言われたこともあります。(しかも何度も)
そういった人達の間では、ロックや水割りといった主流の飲み方(最近ではソーダ割りも)の脇に追いやられがちなお湯割りですが、本来は焼酎の蔵元も推奨する代表的な飲み方。

そこで本記事では、「焼酎お湯割り」という飲み方をもっと知っていただくために、その魅力やメリットについて解説していきます。

焼酎のお湯割りの魅力とは

若い世代ではあまり一般的ではない「焼酎お湯割り」ですが、聞いてみると、おじさんっぽいというイメージからか、そもそも試したことがないという人が多い印象です。
つまりその魅力をまだ知らないのです。

ロックや水割りが、キンキンに冷えて味も締まり喉越しもあって飲みやすいという魅力があるように、お湯割りにも独特の魅力があります。

お湯割りにすると美味しくなる?

焼酎のお湯割り

お湯で割ることで、まろやかでふっくらした味わいになる。

なにも「温かいから体も温まる」というだけでありません。
ロックや水割りなど冷やす飲み方では味が締まるのとは反対に、お湯割りでは味にふくらみが生まれ、より香りが立つようになるのです。
特に芋焼酎など甘みをしっかり感じるものの場合、よりふっくらとした甘みを感じることができます。(一般的に温度が高い方が甘みを感じる)
かなりざっくり言うと、要するに美味しくなるのです。

お湯割りのふくよかな味わいはやはり独特のもので、これこそがお湯割り独自の魅力です。
このように味にもたらす好影響こそが、お湯割りが蔵元も推奨する代表的な飲み方である所以でしょう。

お湯割りは冬だけの飲み方じゃない?

日本酒の熱燗でもそうですが、温かいお酒は冬のイメージが強いかもしれません。
もちろん冬にぴったりな飲み方ではあるのですが、それ以外の季節が適していないわけではありません。
夏でも温かい料理やコーヒーを嗜むように、お酒だって温かいものを飲んでも良いのです。

お湯割りだと悪酔いしない?

だるそうな犬

お湯割りは悪酔いしにくいと言われている。

さて、ここまで焼酎お湯割りの主な魅力についてご紹介しましたが、若い人にこそピッタリだと思う理由は実はまた別にあります。
見出しにもあるように、お湯割りは「悪酔いしにくい」と言われているのです。

若い人ほど飲み過ぎて悪酔いしてしまう傾向がありますし、悪酔いが過ぎて翌日にも影響を与えてしまうことは是が非でも避けたいもの。

ではなぜお湯割りは悪酔いしにくいのか?
その答えは、温かいものの方が消化・吸収が早いため、酔い加減が分かり、飲み過ぎを防止できるというもの。

料理でもそうですが、温かいものの方が胃に負担をかけず、消化・吸収が早く進むと言われています。
そのためアルコールが早く吸収され、酔いの症状が早く現れるため、自分の酔い加減がわかり飲む量をセーブできるというわけです。
反対に冷えたお酒の場合、吸収が遅れ後から酔いがやってくるので「気付いた時にもうかなり酔っていた」なんて経験をした方も少なくないでしょう。

例えばよく巷では「熱燗は酔いやすい」などとも言われますが、言い換えれば酔い加減がわかる(だからセーブしやすい)ということなのです。

そもそも温かいのでグビグビ飲めず、量をセーブできる

このように悪酔いしにくい主な理由は、酔いの早さによるものなのですが、理由はそれだけではありません。
お湯割りは、温かい飲み物という性質上グビグビ飲めず、例えばコーヒーなどのように少しずつしか飲むことができません。
これにより飲むスピードが抑えられ、飲む量も抑えることができるのです。
そもそものアルコール摂取量が減るのですから、悪酔いを防げるのは当たり前のことです。

このようなメリットがある焼酎のお湯割りは、ついつい飲みすぎて悪酔いしてしまったり、翌日にも影響を出してしまいがちな若い人にこそオススメの飲み方なのです。

まとめ

ここまで焼酎お湯割りの魅力とメリットについて解説してきました。

最後にざっくりとまとめると…

  • お湯割り最大の魅力は、香りが立ち、味にふくらみが生まれること。
  • お湯割りが若い人にオススメなのは悪酔いしにくいから。
  • 温かいため吸収が早く、酔い加減がすぐわかるため飲み過ぎを防げる。

「おじさんっぽい」などとも言われてしまう焼酎お湯割りですが、このように独特の魅力があるのです。
逆に言えば、年配の人に好まれるのは自らの飲酒経験から培ったものなのかもしれません。
もしおじさんっぽいと言われてしまうのが嫌であれば、インスタ映えするグラスを揃え、なんとなく小洒落た雰囲気醸し出しながら飲んでみるのもいいかもしれません。

何はともあれ、まだお湯割りを試したことがない人は是非一度、試しに味わってみてください。
意外と自分に合った飲み方かもしれません。

それではこの辺で。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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