ここ数年、日本のジンが大きな広がりを見せている、ということを感じている人は多いはず。
こだわり派のちょっぴりプレミアムな“クラフトジン”が5年ほど前から台頭する一方で、サントリーのリーズナブルなジン「翠」が居酒屋やお茶の間にもジンの人気を波及させています。
しかし、国産ジンにおいて、リーズナブルなジンはまだまだ選択肢が多いとはいえません。
そんな中で、ニッカウヰスキーが製造しアサヒビールが販売する、希望小売価格が1,485円とリーズナブルな新ジンブランド「ジンスパイア」が、9/13より全国発売されます!
今回は、こちらのジンについて簡単にご紹介します。
ウイスキーにインスパイアされた「ニッカ ジンスパイア」
ニッカウヰスキーといえば、その社名にもあるように「竹鶴」「余市」「ブラックニッカ」などで知られる国産ウイスキーの名門企業。
80年以上の歴史と、それに裏打ちされたウイスキー造りの高い技術力を有し、2017年に発売されたクラフトジン「カフェジン」にはその技術が活かされていました。
今回、新たに発売されることになった「ジンスパイア」のコンセプトは“ウイスキーにインスパイアされたジン。”
では、前述の「カフェジン」とは何が違うのでしょうか?
「ジンスパイア」の特徴① ウイスキー造りの技術を応用
オフィシャル情報によれば「ジンスパイア」は、“ニッカウヰスキーがウイスキーづくりから“ひらめき=インスパイア” されて生み出した、ジンの爽やかさとモルトの厚みのある味わいを併せ持つ新感覚のジン”とのこと。
ニッカウヰスキーが長年培った浸漬・蒸溜の技術をジン造りにも応用しながら、多様な素材ごとの個性を引き出して完成させたのだそうです。
この辺りは「カフェジン」とも少し似ていますが、名前のストーリーからもわかるように、よりウイスキーの要素が強く感じられます。
「ジンスパイア」の特徴② ピートが効いたモルトスピリッツを使用
「ジンスパイア」を最も特徴づけるポイントとして挙げられるのが、モルト(大麦麦芽)のスピリッツが使用されていること。
「カフェジン」でもモルトスピリッツは使用されていましたが、スタイルが異なります。
こちらの新商品では「ヘビーピートモルト」を浸漬させて蒸溜したスピリッツ(粉砕したモルトを浸漬し再蒸溜したスピリッツ)を、後からブレンドしているのが特徴的です。
ピートとは、ウイスキーの麦芽を乾燥させる際に用いられることがある泥炭のことで、強く焚きこまれたヘビーピートモルトからは、焚き火のようなスモーキーな香りが漂います。
その香りが強いウイスキーには熱狂的なファンがいるほど。
そんな個性的なモルトのスピリッツに加え、ジュニパーベリ―など10種類以上のボタニカルを使用して「ジンスパイア」は造られています。
「ジンスパイア」の特徴③ ジンの爽やかさとモルトの厚みのある味わい
ジンでありながら、ウイスキーの要素も多く含んだ「ジンスパイア」
その味わいは、オフィシャル情報によれば“ジンらしい爽やかな味わいに加え、モルトの厚みのある味わいと後味にほどよいピートの余韻が心地よく続きます”とのこと。
「カフェジン」もモルトスピリッツを使用してはいるものの、柑橘や山椒の香りが特徴的で、さすがにピートの要素はありませんでした。
まさに新感覚のジンに仕上がっているようです。
「ジンスパイア」の特徴④ リーズナブルな価格帯
希望小売価格が4,950円の「カフェジン」に対して「ジンスパイア」は、なんと1,485円!
冒頭で説明したように、国産ジンの市場では、プレミアムクラスのいわゆるクラフトジンが多くありましたが、1,000円台のジンはほとんどありませんでした。
2020年に発売されたサントリーの「翠」が大人気を博しているように、気軽に楽しめる価格帯のジンは多くの飲み手に求められています。
また、日本らしさを強く出した「翠」とはスタイルの方向性こそ違いますが、サントリーと同じ大手であるアサヒビールが販売することから、流通規模にも期待できます。
すでに複数の居酒屋チェーンなどでも取り扱いが決まっているようで、多くの飲み手に届くようになるかもしれません。
リーズナブルでありながら、ウイスキーの名門らしい個性にも富んだ「ジンスパイア」は、ジンの人気をさらに広く拡大させるかもしれません。
「ニッカ ジンスパイア」詳細
容量:700ml
アルコール度数:43%
希望小売価格:1,485円(税込)
発売日:9月13日
⇒国産クラフトジンの造り手インタビュー記事まとめ
⇒日本のクラフトジン・全ブランドまとめ【随時更新】
全国のバーテンダーの人となりを知ろう!
⇒バーテンダーへの8つの質問
ジン・クラフトジンを買うならAmazonがおすすめ!
⇒Amazonのジンストア