日本でもよく知られる「モヒート」や「ダイキリ」など、ラムを使ったカクテルは数多くありますが、世界のバーではどのラムカクテルが人気なのでしょうか?
今回は、毎年イギリスのDrinks Internationalが発表する、世界のバーにおける人気カクテルランキング「The World’s Bestselling Classics(※)」の2021年版でTOP50に選出されたカクテルの中から、ラムベースのカクテルのみを抽出。合計8種に及んだラムカクテルを下位から順に、レシピと特徴を添えてご紹介します。
気になったカクテルはバーで試したり、自宅用カクテルとして自分で作ってみてください。
※「The World’s Bestselling Classics」は、Drinks Internationalの「Annual Brands Report」内で発表。 今年は世界33カ国のバー100店舗を対象に調査。「The World’s 50 Best Bars」など世界的なアワードを受賞しているトップバーを対象とし、各店の売れ筋カクテルを集計してランキング化させたものです。
8位 ジャングルバード
レシピ:ダークラム45ml、カンパリ15ml、パイナップルジュース45ml、ライムジュース15ml、シュガーシロップ12.5ml(水で希釈)
まず最初にランクインしたのは、人気のティキカクテル「ジャングルバード」。
ティキカクテルとは、ハワイなどを中心としたポリネシア独自の文化であるティキの名を冠した、いわゆるトロピカルカクテルの総称です。主に南国で造られるラムは、ティキカクテルによく使用されており、当ランキングの上位には同タイプのカクテルがいくつかランクインしています。
日本ではあまり知られていない「ジャングルバード」ですが、1970年にクアラルンプールのヒルトンで誕生し、今や世界中で人気を集めるカクテルへと成長しています。
ほんのり苦味も感じさせる甘酸っぱい味わいのカクテルです。
7位 ゾンビ
レシピ:ホワイトラム30ml、ゴールドラム45ml、ダークラム20ml、ファレナムリキュール15ml、ペルノ・アニス4dash、パイナップルジュース30ml、ライムジュース20ml、ピンクグレープフルーツジュース10ml、グレナデンシロップ5ml
続いてランクインしたのは、こちらも日本での知名度は今ひとつなラムカクテル「ゾンビ」。
1930年代のオープンしたハリウッド初のティキバー(ティキカクテルを中心としたバー)であるDon The Beachcomberで誕生したとされています。映画「ティファニーで朝食を」で主役を演じたオードリー・ヘップバーンが飲んでいたことでも有名なラムカクテルです。
タイプの異なる3種のラムを使用するのが特徴で、スパイス感も伴う甘酸っぱい味わいとされています。
6位 ピニャコラーダ
レシピ:ホワイトラム30ml、パイナップルジュース80ml、ココナッツミルク45ml
6位にランクインしたのは日本でも有名なラムカクテル「ピニャコラーダ」。
こちらもティキカクテルに分類され、同カテゴリーの中でも特に有名なカクテルの一つ言えるでしょう。
1950年代には誕生していたとされる歴史あるカクテルで、その名がスペイン語で“パイナップルの生い茂る峠”を意味するように、パイナップルジュースとココナッツミルクを使用しているのが特徴。トロピカルな甘さを持つカクテルです。
5位 ラム・オールドファッションド
レシピ:ラム45ml、角砂糖1個、アロマティックビターズ1dash、オレンジ、レモン、チェリー
「オールドファッションド」といえばウイスキーカクテルですが、それのベースをラムに変えたのがこちらのカクテルです。
実は今「オールドファッションド」は大人気で、ラム以外も含めた全てのカクテルの人気ランキングでなんと7年連続で1位を獲得。それに影響され、ラム版も人気なのです。
ウイスキーのそれよりも、甘さがしっかりしていることが多く、長い余韻を楽しむことができます。
4位 マイタイ
レシピ:ラム45ml、ホワイトキュラソー1tsp、パイナップルジュース1tsp、オレンジジュース1tsp、レモンジュース1/2tsp、ダークラム2tsp(仕上げに垂らす)
4番目の人気ラムカクテルとなったのは、ティキカクテルの代名詞的なカクテルであり、“トロピカルカクテルの女王”といわれることでも知られる「マイタイ」。
ポリネシア地方の言葉で“最高”を意味するこちらのラムカクテルは、いかにも南国らしい見た目で、ラムの甘さと柑橘の酸味が活きており、口当たりが良いことから人気を呼んでいます。
クラッシュアイスを用い、最後にダークラムをフロートさせるのが一般的です。
3位 ダークアンドストーミー
レシピ:ダークラム45ml、ジンジャービア適量
カリブ海最北の島・バミューダ生まれの「ダークアンドストーミー」が3番目に人気のラムカクテルに。
日本ではさほど知名度が高くありませんが、全てのカクテルの人気ランキングでも15位と上位をつけており、定番ラムカクテルとしてみなされているようです。
レシピがモスコーミュールにも少し似ていることからわかるように、名前のイメージとは裏腹にアルコール度数が低く、口当たりの良いカクテルです。
2位 モヒート
レシピ:ラム30ml、ライム適量、ミントの葉適量、砂糖適量、ソーダ適量
日本でも広く一般に知られるようになった「モヒート」は、もちろん世界的にも人気のラムカクテル。ここ数年はずっと2位の座をキープしています。
ミントの清涼感による爽やかな香り、ラムらしさも感じさせる程よく甘い口当たりに加え、低アルコールであることからあまり飲み手を選ばず、幅広い層から人気を得ているラムカクテルです。
フレッシュフルーツや様々なフレーバーを加えたアレンジ版も無数に存在するのも、人気の理由と言えるでしょう。
1位 ダイキリ
レシピ:ラム3/4、レモンジュース1/4、砂糖1tsp
世界のバーで人気のラムカクテルランキング、トップに輝いたのは「ダイキリ」!全体の人気ランキングでは、3位という結果になりました。
ラムベースのショートカクテルとしておそらく最も有名なカクテルで、日本のバーシーンでも長年マティーニなどとともに愛されています。
19世紀後半にキューバで生まれ、文豪ヘミングウェイも愛していたことで知られるこちらのカクテルは、ラムの甘さとレモンの酸味が活きたフレッシュでキレのある味わいが魅力の一杯です。
アルコール度数が高く、誰でも味わえるものではありませんが、バーラバーなら一度は味わっておきたい一杯です。
レシピ参考:
2001 THE SUNTORY COCKTAIL BOOK
https://www.liquor.com/
https://www.diffordsguide.com/
http://cocktailrecipe.suntory.co.jp/
https://www.asahibeer.co.jp/cocktailguide/
⇒世界のバーで人気のカクテル・ランキング TOP50 [2021年版] 〜 レシピ付きでご紹介
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