ここ日本でもウイスキーの高額化が叫ばれている昨今、世界にはどれほど高額なウイスキーが存在するのでしょうか?
ウイスキーラバーのみならず、その高額ランキングに興味が湧く方は少なくないでしょう。
そこで今回は、2021年1月時点で流通しているウイスキーを対象に、値段が高い順にランキング化。そのTOP25銘柄を下位から順にご紹介します。
果たして、今現在最も高額なウイスキーはどの銘柄なのでしょうか?そして一体いくらで販売されているのでしょうか?
【ランキングの概要】
世界の酒販店8万店舗以上の取引価格がデータベース化されたサイト「wine-searcher」が算出する「The World’s Most Expensive Whiskies」を元に作成。データは2021年1月30日時点のものであり、wine-searcherにオンリストされている銘柄が対象、値段はその平均値となります。(オークション商品は対象外)
25位 – 軽井沢 命の水 45年
産地:日本・長野県
英名:Karuizawa Vintage Aqua of Life 45 Year Old Single Cask Malt Whisky
まずランクインしたのは、日本のシングルモルトウイスキー「軽井沢」。
かつてメルシャンが所有していた軽井沢蒸溜所のボトルで、同蒸溜所は2012年に完全に閉鎖。それ以降、味わいが評価されたことや希少性も相まって、たちまちコレクターアイテムに。オークションともなると、1,000万円を超えるレアボトルが取引されることも珍しくありません。
24位 – ゴールドボウモア 44年
産地:スコットランド・アイラ島
英名:Bowmore Gold Fine Oak Cask 44 Year Old Single Malt Scotch Whisky
サントリーが所有するボウモア蒸溜所のレアボトルがランクイン。
こちらは1964年に蒸溜されたボトルシリーズで、「ブラックボウモア」、「ホワイトボウモア」も展開されており、いずれもウイスキーファンの間では有名です。
23位 – ロイヤルサルート ザ・タイムシリーズ 52年
産地:スコットランド(ブレンデッドウイスキー)
英名:Chivas Regal Royal Salute The Time Series Single Cask Finish 52 Year Old Blended Scotch Whisky
日本でもよく知られる最高級ブレンデッドウイスキー「ロイヤルサルート」が、300万円超えで23位に。
こちらのボトルは、ブレンドを終えた原酒を瓶詰めする前に樽で14年間熟成させた、特別製法のブレンデッドウイスキーです。
22位 – ブラックボウモア
産地:スコットランド・アイラ島
英名:Bowmore ‘Black Bowmore’ Finest Single Malt Scotch Whisky
ゴールドボウモアに続き、1964年蒸溜のボウモアシリーズがランクイン。
こちらは24位の「ゴールドボウモア 42年」とは異なり、90年代にリリースされたウイスキーで、熟成年数は29年や31年など様々です。
21位 – ザ・マッカラン ザ・レッドコレクション 40年
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:The Macallan ‘The Red Collection’ 40 Year Old Single Malt Scotch Whisky
日本でもとても有名なシングルモルト「ザ・マッカラン」。
21位にランクインしたこちらのウイスキーは、2020年に発売された40年熟成の逸品。マッカラン蒸溜所が1903年にリリースした「Choice old」シリーズから着想を得たとされるコレクションです。
20位 – ザ・マッカラン セレクトリザーブ
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:The Macallan Select Reserve Single Malt Scotch Whisky
続いて20位もマッカラン蒸溜所のウイスキーがランクイン。
こちらは戦後まもない1946年に蒸溜されたものを1998年に瓶詰め。52年という長期熟成の一本です。
マッカランの長期熟成ボトルは、それなりにリリースされていますが、いずれも超高値となっています。
19位 – ゴードン&マクファイル モートラック 75年
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:Gordon & MacPhail Generations Mortlach 75 Years Old Single Malt Scotch Whisky
ボトラーズウイスキーの担い手として世界にその名を馳せる「ゴードン&マクファイル」。
これまでにいくつもの蒸溜所のボトルをリリースしていますが、ゴードン&マクファイルのウイスキーとしては、こちらの「モートラック 75年」が唯一、高額ランキングにランクイン。
モートラック蒸溜所は、1823年創業の歴史ある蒸溜所で、“野獣”とも称される力強い味わいが特徴です。
18位 – ザ・マッカラン 40年
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:The Macallan 40 Year Old Single Malt Scotch Whisky
18位にランクした「ザ・マッカラン 40年」は、2017年に世界465本限定で発売された逸品。
当初は9,000ドル(執筆時点のレートで94万円)でのリリースでしたが、今や4倍近くに値上がりしています。
17位 – グレンフィディック 50年
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:Glenfiddich ‘Rare Collection’ 50 Year Old Single Malt Scotch Whisky
世界一売れているシングルモルトであり、年間150万ケースも出荷する巨大ブランド「グレンフィディック」。(※2019年実績、Drinks Internationalより)
その最高峰として、これまでに何度かリリースされている50年が、ブランドとしては唯一高額ランキングにランクインしています。
16位 – ザ・マッカラン ファイン&レア
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:The Macallan Fine & Rare Vintage Single Malt Scotch Whisky
またもマッカランのウイスキーがランクイン。
「ファイン&レア」は、熟成年数ではなく、蒸溜年がボトルに記されているのが特徴のヴィンテージシリーズ。様々な蒸溜年のボトルが流通しており、どの年かによって価格差はとても激しいですが、wine-searcherのデータベースだと最低でも120万円はするようです。
15位 – ブラックボウモア 42年
産地:スコットランド・アイラ島
英名:Bowmore ‘Black Bowmore’ The Trilogy 42 Year Old Sherry Cask Single Malt Scotch Whisky
こちらのブラックボウモアは、22位のブラックボウモアと同じ1964年蒸溜のシリーズながら、瓶詰め年と熟成年数が異なるウイスキーです。
2007年に瓶詰め、熟成年数は42年となるとても希少な逸品です。
14位 – ボウモア 52年
産地:スコットランド・アイラ島
英名:Bowmore 52 Year Old Single Malt Scotch Whisky
続いて14位はまたもボウモア。世界一高いワインとも称される「ロマネコンティ」の平均価格(執筆時点で216万円、データはwine-searcher)を優に超える420万円前後で取引されています。
こちらは、これまでランクインしているボウモアとは異なる、1965年に蒸溜された原酒を使用したヴィンテージウイスキーです。
13位 – ザ・バルヴェニー 50年
産地:スコットランド・スペイサイド
英名:The Balvenie 50 Year Old Single Malt Scotch Whisky
グレンフィディック蒸溜所に隣接しており、同じ系列の蒸溜所でもあるバルヴェニー蒸溜所のシングルモルト「ザ・バルヴェニー」。その最高峰である50年が13位にランクイン。
これまでに何度かリリースされているので、ボトルデザインも価格の相場もそれぞれ異なります。
12位 – 響 35年
産地:日本(ブレンデッドウイスキー)
英名:Hibiki 35 Year Old Blended Whisky
サントリーが手がける大人気のジャパニーズウイスキー「響」。その最高峰である35年が、ブレンデッドウイスキーとしては最高値を記録し、12位にランクイン。
こちらは、ボトルが九谷焼や有田焼などの陶器となっているのが特徴で、リリース年によって柄が異なります。
11位 – 軽井沢 命の水 50年
産地:日本・長野県
英名:Karuizawa Vintage Aqua of Life 50 Year Old Single Cask Malt Whisky
続いてジャパニーズウイスキーがランクイン。
wine-searcherのデータ上での「軽井沢」としては最高値であると同時に、最も高額なジャパニーズウイスキーという結果になりました。
閉鎖蒸溜所のウイスキーは総じて高値で取引されていますが、「軽井沢」ほど相場価格が高額なブランドはありません。