バーに行く上で、どんなバーテンダーがカウンターに立っているのか、気になる方は少なくないのでは? 「バーテンダーへの8つの質問」は、対象となるバーテンダーの人となりに迫る8つの質問をインタビュー形式で展開し、バーテンダーとそのバーについて知ってもらおうという記事シリーズです。
今回特集するのは、入り口までの独創的なアプローチや、店内に構える大きな振り子時計など「ウィリアム・ホガースの邸宅」をテーマに、細部にまでこだわりが込められたバー「PENDULUM CLOCK(ペンデュラムクロック)」
ホガース氏がジンの歴史にちなんだこともあり、ジンをとそのカクテルをメインとしたバーですが、食事にも力を入れていることでも知られています。
8つの質問にお答えいただくのは、奈良の有名バーやジンの名店で腕を磨き、現在はシンガニ(ボリビアのブドウ原料の蒸溜酒)ブランドのアンバサダーの一人としても活躍するオーナーバーテンダーの瀬川亮さんです。
8つの質問 – 瀬川亮さん
1. バーテンダーになろうと思ったワケを教えてください。
接客が好きで、質の高いサービスを学びたくて結婚式場で働いていたことがきっかけです。
次第によりお客様との距離が近いサービスに惹かれるようになり、そのときに相談した支配人にアドバイスによってBARの世界に入りました。日常では触れ合うことができないような方々とお話ができ、自分の知らない世界を教えてもらうことも少なくなく、それが刺激的でした。それなら自分はお酒というツールによって、より多くの人に楽しさや発見を提供することで、お客様はもちろん、仲間達との繋がりを作っていきたいと思い、本職にしようと思いました。
2. あなたが一番好きなカクテルorお酒の銘柄は何ですか?
カクテルならギムレットが好きです。
自分で作るのも好きですし、シンプルなレシピだからこそ、ベースのジンを変えるだけでも全然違うカクテルにもなるのが面白いですね。
お酒としてはシンガニが好きです。
シンガニブランドのアンバサダーを務めさせていただいているのですが、素材から製法のこだわりまで、その美味しさに裏付けがあることから、お客様へオススメをするのが非常に楽しいお酒です。
3. もしもバーテンダーじゃなかったらどんな仕事がしたいですか?
何らかの商品や技術を消費者へ提供する仕事をしていると思います。
製造されたものやその技術を最大限に活かすことで、消費者の方にも製造者の方にも喜んでいただける…そんな仕事をしていたいですね。結局はバーテンダーとして今やっていることと変わらないかもしれません。
4. 日課としていること、またはマイルールは何かありますか?
出勤前に仏壇の水を換え、手を合わすことです。
無宗教ですし、深い意味はありませんが、良い意味で変わらない毎日を家族で迎えられていることへの感謝と、店を切り盛りできていることの報告みたいなのことを父親と先祖へしています。
5. 趣味やお気に入りの時間は?
飲み口がチップし、お客様には出せなくなったバカラなどの高級グラスをヤスリで擦って、自分用として手直ししている時間です。
お客様に一杯いただいたときや、自宅で使用すると、ちょっとした贅沢感が味わえて少しテンションが上がるんです(笑)
6. もしも移住できるとしたらどこが良いですか?
今のままがいいですね。
自分を取り巻く環境や人々のおかげで十分すぎる日常をおくれていると思っているからです。もちろん好奇心や向上心がないわけではありませんが、今の日常への感謝をお客様や仲間に返していきたいですし、そうした人達が喜んでくれることが仕事のやりがいだと思っているからです。
7. 人生で最もエキサイティングだった瞬間は?
お店を開業した最初の1年間ですね。
コロナ禍で様々な要素が重なった中で、人生をかけて始めたお店で妻と二人三脚で無休で働き続けました。とても目まぐるしく、非常に濃い1年間でした。自分の作ったお店を褒めてくださり、通ってくださるお客様がいるという喜びを最初に感じたときは本当に嬉しかったですし、エネルギーになりました。
8. 今後の目標ややりたいことを教えてください。
会社として、自分以外の社員やアルバイトが立派なバーテンダーになるためのサポートをすることです。
それが業界の発展に繋がるとも思っています。そのためにも、お店でスタッフ達が身近な友達や親に自信をもって「PENDULUM CLOCKでバーテンダーをしている」と言ってもらえるような環境にし、バーテンダーという仕事に誇りをもってもらえるようにしていきたいと思っています。
「PENDULUM CLOCK / 大阪・北新地」について
お店の紹介
18世紀初頭、イギリスで粗悪な酒として扱われたGINと当時の世の情勢を写した“GIN LANE”を書き上げたウィリアム・ホガース氏。
その絵の影響も有り、やがてGINを飲むことが禁じられ、黒猫(TOM CAT)の看板が示す店で密売されてきました。世にいう’GIN CRAZEです。
私の店は、GINを粗悪と描いたホガース氏が実は密かにGINを、アルコールを愛し、そしてTOM CATは実在した。そんな造話を元に誕生しました。
画廊の先には、ホガース氏が集めたコレクションが眠り、TOM CATがお客様達を誘う・・邸宅に待つ振り子時計は17時より静かに揺れはじめます。
メニュー例
ジントニック / 1,540円(以下、税込)
フルーツカクテル / 1,980円
アフターミールマティーニ / 1,980円
トリュフリゾット(フード)/ 2,200円
店舗情報
住所:大阪府大阪市北区曽根崎新地1-11-4 山大ビル 4F << MAPをみる >>
営業:18:00~5:00 不定休
電話:06-6442-7138
SNS:[Instagram] [Facebook]
⇒バーテンダーへの8つの質問
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