バーに行く上で、どんなバーテンダーがカウンターに立っているのか、気になる方は少なくないのでは? 「バーテンダーへの8つの質問」は、対象となるバーテンダーの人となりに迫る8つの質問をインタビュー形式で展開し、バーテンダーとそのバーについて知ってもらおうという記事シリーズです。
今回特集するのは、広島市・紙屋町にある煌びやかな隠れ家的バー「The Bar Top Note Ⅲ」。8つの質問にお答えいただくのは、カクテルの大会で何度も日本一に輝いたトップバーテンダーであり、同店含め5つのお店のオーナー兼「SAKURAO」ブランドのアンバサダーも務める野間真吾さんです。
8つの質問 – 野間真吾さん
1. バーテンダーになろうと思ったワケを教えてください。
直接的なキッカケとしては、20歳ぐらいの頃にハイカラな先輩方にバーに連れて行っていただいたことですね。
おもてなしを肌で感じるものがあり、とても感銘を受けました。18歳の頃からカフェやカフェバーで働いていたのですが、よりバーを意識するようになったんです。それで22歳のときに広島市内のオーセンティックバーで働かせていただくようになり、ホテルのバーなどを経て29歳のときに独立しました。
ですが、元を辿れば学生の頃から茶道をはじめており、当時から飲み物を通じたサービス業には興味がありました。その興味につながる出来事がありまして…小学生の頃の遠足のときに、友人から「お茶を飲む?」と水筒から注いでくれた飲み物が甘くてとても美味しかったんです。そのときはそれが何か分からなかったんですが、母に聞くと「ミルクティーじゃないか」と教えられました。すると次の遠足の際に、母が水筒にミルクティーを入れてくれたんです。それをとても印象深く覚えてまして、紅茶やお茶への興味につながるきっかけであり、いわば今の私の原点だと思っています。
5年前には紅茶の専門店をオープンしていますし、遠足での出来事が30年越しにつながりました。
2. あなたが一番好きなカクテルorお酒の銘柄は何ですか?
ホワイトレディやサイドカーなどのクラシックカクテルが好きですね。
甘酸味のバランスが難しいからこそ好きで、作るのも飲むのも好きです。バーテンダーによって全然バランスが違いますし、自分が作る際もバランスを特に重要視し、多くの方に美味しいと思っていただけるように気をつけています。
それら以外でもクラシックカクテルは基本的に好きですね。
3. もしもバーテンダーじゃなかったらどんな仕事がしたいですか?
寿司職人や和食の料理人になっていたと思います。
自分がやっていることはどちらかというと洋の文化ですが、食に関しては和食が一番好きでして…というのも和の美学が好きなんです。
4. 日課としていること、またはマイルールは何かありますか?
普段車で通勤しているのですが、車の中でオンとオフのスイッチを切り替えていることでしょうか。
自宅に仕事のことは持ち帰りたくないですし、逆に仕事中は常にオンの状態でいたいと思っています。仕事とプライベートはきっちり分けたいタイプなんです。
5. 趣味やお気に入りの時間は?
通勤も含め、車を運転している時間でしょうか。
ドライブも好きでよく行くんですが、車の中はある意味では一番パーソナルな自分の部屋のような場所だと感じてまして、リラックスしながらよく考えごとをしています。カクテルについて考えることも多く、車の中でアイディアが練られることも少なくありません。
一方で体を動かすことも好きで、16歳から30歳前後までインストラクターも兼ねてスノーボードに打ち込んでいまして、当時はよく仕事終わりそのまま雪山に行ったりしていました。
6. もしも移住できるとしたらどこが良いですか?
イギリスです。
紅茶とお酒の文化の中心地であり、この上なく素晴らしい文化を持つ国だと思っています。何度か訪問しているんですが、空気や雰囲気も自分に合っていると感じるんです。
7. 人生で最もエキサイティングだった瞬間は?
中国に初めて訪れたときでしょうか。
7年前に初訪問し、お茶の仕事で福建省を訪問したりなど、その後何度か訪れているんですが、中国はお茶の原点でもあります。それも含めて文化の厚みや幅広さに圧倒され、とにかく興奮しました。元々古いものが好きなこともあり、歴史や文化から刺激をもらうことはあるんですが、歴史の深さも含めとてつもない文化だなと…それを知らずに生きていた自分が恥ずかしいとすら思いました。
その経験から自分の中で何かが始まったような気がするんです。
8. 今後の目標ややりたいことを教えてください。
私は目標を作らないと言いますか、作れないタイプなんです。
目標を達成するとそこで止まってしまう気がしますし、回遊魚のように止まったら息絶えてしまうような気がして…ずっと走り続けていたいですし、だからこそ目標を作らないようにしているんです。例えばカクテルの大会の場合、優勝は一つの目標ではありますが、ゴールではなく、むしろそこからがスタートだとも思っています。
今まで様々な方、モノとのご縁で動いてきた部分もありますし、大きな目標を掲げるというより、今できること、今伝えられることをしっかり形として残していきたいですね。
「The Bar Top Note Ⅲ / 広島市」について
お店の紹介
遊び心を刺激する店内は大人の秘密基地
五感を満たす本物志向のオーセンティックバー
メニュー例
SAKURAO GINのジントニック / 1430円
SAKURAO GINのホワイトレディ / 1650円
パッショーネ イタリアーノ / 1870円
uneven(アンイーブン) / 1760円
※全て税込
店舗情報
住所:広島県広島市中区紙屋町1-4-3 2F << MAPをみる >>
営業:18:00〜1:00 日曜定休 ※祝前日は営業にて翌月曜定休 ※時短要請中は営業時間に変更あり
電話:082-258-1277
SNS:[Instagram] [Facebook]
公式HP:https://top-note.net/kamiya.html
⇒バーテンダーへの8つの質問
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