ワインの主な産地といえばフランス、イタリアをイメージする方は多いと思います。
実際にこれら2カ国は、常にワイン生産量一位の争っており、銘柄など見ても、長い間ワイン業界をリードしている国と言って良いでしょう。
さて、フランスとイタリアといえばワイン以外にも、ファッション産業も有名です。
多くのハイブランドがこれらの国で生まれており、ヴィトンにシャネル、エルメス、それにヴェルサーチなど…枚挙にいとまがありません。
実はこれらのブランド、ワインとも密接な関係にあります。
ワインのオーナー、もしくは自ら生産者となっているのです。
ハイブランドが手がけるワイン。
そう聞くとなんだかワクワクしますし、どういった銘柄なのか気になるところ。
ということで本記事では、シャネル、エルメス、ヴェルサーチ、それにヴィトンが手がけるワインについてご紹介していきます。
それでは、まずはシャネルが手がけるワインから見ていきましょう。
シャネルが所有するワイン
誰もが知るハイブランド・シャネルは、フランスとアメリカのワインを計3つオーナーとして所有しています。
それぞれ見ていきましょう。
①シャトー・ローザン・セグラ
シャネルが所有するワインとして、最も有名なのが「シャトー・ローザン・セグラ」
フランス・ボルドーのマルゴー産の赤ワインです。
マルゴーと聞くと、シャトー・マルゴーをイメージする方が多いかもしれませんが、シャトー・マルゴーはメドック格付け第1級のワイン。
第1級は5つしかないことから5大シャトーなどとも言われますが、シャネルが所有するシャトー・ローザン・セグラは、1級につぐ第2級に格付けされているワインです。
2級と聞くとあまり良いイメージがないかもしれませんが、メドック格付けの場合、級を与えられているだけでもすごいことであり、2級ワインは1〜2万円以上するワインがほとんど。
つまり、シャネルが所有するシャトー・ローザン・セグラは超名門ワインでもあるのです。
そのような素晴らしい格付けを持つローザン・セグラですが、シャネルがオーナーとなったのは1996年。
1661年と長い歴史を持ち高い評価を得ていたシャトーでしたが、20世紀ごろの同ワインは、評判を落としていました。
しかし、シャネルがオーナーとなって以降は、大規模な設備投資などにより復活。
今ももちろん素晴らしいワインとして、高い評価を得ています。
②シャトー・カノン
シャトー・カノンも元々有名なシャトーで、フランス・ボルドーのサンテミリオン地区の格付けで「第一特別級B」という2番目の等級を与えられています。
1760年創業のシャトーで、シャネルが取得したのは1996年。
ローザン・セグラ同様に大規模な投資を行い、現在も高い高い評価を得ています。
ちなみにローザン・セグラとは違い、こちらはぶどう品種はメルローが主体となっており、より繊細な味わいのワインです。
③サン・スペリー
長らくシャネルが所有するワイン(ワイナリー)は上記2つのみでしたが、2015年に新たなワインが加わりました。
それが、アメリカ・カリフォルニアの有名ワイン産地「ナパ・ヴァレー」にあるサン・スペリーです。
上記2銘柄が1万円前後の高価なワインであるのに対し、サン・スペリーは5,000円前後とやや抑えられた値段となっています。
とはいえナパ・ヴァレーのワインは世界的にとても評価が高く(1万円と超えるワインが山ほどある)、サン・スペリーも例外ではありません。
ナパワインらしいカベルネ・ソーヴィニヨンがメインのフルボディワインです。
エルメス一族が所有するワイン「シャトー・フルカ・オスタン」
誰がが憧れるフランスの高級ブランド・エルメスもワインと関係しています。
エルメスのオーナー一族はワイナリーも所有しており、それがフランス・ボルドーのリストラック・メドック地区にある「シャトー・フルカ・オスタン」です。(写真は同銘柄のセカンドラベル)
エルメス一族がオーナーとなったのは2006年。
以前から高い評価にありましたが、同一族がオーナーとなって以降、最先端の設備などを導入し、一方では伝統的な手法は守り、それにより飛躍的に品質が向上したとされています。
さらにエルメスのワインということで人気も上昇中。
とは言いながらも、エルメス一族が所有していることは大体的には報じられておらず、この事実をまだ知らない人も多いのが現状です。
そのぶんワインの値段も3,000円前後と安く、今後化ける可能性は高いかもしれません。
ヴェルサーチ一族が手がけるワイン「ドミニク・ヴェルサーチ」
イタリアのラグジュアリーブランド・ヴェルサーチの一族も、実はワイナリーを所有しています。
イタリアのブランドだけにイタリアのワイナリーかと思いきや、これが実はオーストラリアのワイナリーです。
ワイン好きの方ならご存知かと思いますが、オーストラリアも有名なワインの産地。
アメリカ、チリなどとともにワイン新興国などとも言われますが、これらの産地は近年質の向上により評価を高めています。
上記2ブランドとは異なり、ヴェルサーチの場合、オーナー一族がワイナリーを所有するだけでなく、自ら生産も手がけています。
そのワインの名は「ドミニク・ヴェルサーチ」
自ら立ち上げ、自ら生産するワインだからこそ、その名が付いているのです。
肝心のワインの基本情報はというと、オーストラリアの主要品種であるシラーズ(赤ワイン用)を使用したワインなど、赤白ともにいくつかリリースしています。
看板銘柄はシラーズを使用した、とてもユニークな赤のスパークリングワイン。
こだわりの造りゆえ稀少性が高く、値段も高価ですが、それ以上になかなか手に入らないという銘柄でもあります。
ヴィトンはそもそもワイン&スピリッツ企業でもある
最後にご紹介するのはルイヴィトン。
ルイヴィトンといえば大元企業がモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)というのはよく知られています。
そのLVMHは、ディオール、ジバンシー、セリーヌなどを所有し、多事業展開するコングロマリットであり、実はワイン・スピリッツ事業も手がけているのです。
しかもワインスピリッツ事業においても大手であり、かなりのラインナップを抱えています。
基本的にラグジュアリーな銘柄が多く、とりわけシャンパンのラインナップが豪華。
ドンペリ、モエ、ヴーヴ、それにクリュッグなど…誰もが知るようなこれらのシャンパン全てLVMHが展開。
これらはいずれも高価なものですが、「シャンドン」という比較的安価なスパークリングワインも抱えるなど、決して高いものばかりではありません。
そしてワインでは、これまた高級ワインであるシャトー・シュヴァル・ブランや高級貴腐ワインのシャトー・ディケム、それからニュージーランドの人気ワイン「クラウディベイ」などもLVMHが展開しています。
LVMHの主なワイン・シャンパン
- ドンペリニョン
- モエ・エ・シャンドン
- ヴーヴ・クリコ
- クリュッグ
- ルイナール
- シャンドン
- ニュートン
- ヌマンシア
- クラウディベイ
LVMHの主なスピリッツ
- ヘネシー
- グレンモーレンジィ
- アードベッグ
- ベルヴェデール
このようにワイン・シャンパンのみならず、スピリッツやウイスキーでもLVMHは有力銘柄を抱えています。
いずれもボトルデザインがラグジュアリーで、どこかヴィトン(LVMH)らしさを感じるものとなっています。
まとめ
以上、ここまでハイブランドが関連するワインについてご紹介してきました。
本記事でご紹介したように、ヨーロッパで歴史のある産業であるファションとワインはとても結びつきが強いのです。
なお、今回はワインと関連するブランドだけのご紹介でしたが、ピエール・バルマン(バルマン)がコニャックを所有していたりと、他にも似た例はあります。
ファッションブランドとしては非常に高価なものばかりですが、ワインとなるとそこまで高価ではないものもあります。
気になる方は、一度味わってみるのも面白いかもしれません。
それではこの辺で。
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