この度、当メディア(LiquorPage)、および洋酒専門の酒販店・株式会社千雅は、国産ジンが造り手が一つの蒸溜所に集結し、交流しながら新たなジンを造る企画「DistiRally NEXT 2025(ディスティラリー・ネクスト)」を開催。
今年で5回目となる当企画のオリジナルジンとして、過去最多となる31社の造り手たちが持ち寄ったボタニカルを用いた『Water Dragon Spirits DistiRally NEXT 2025』を製造しました。
「千雅」および当企画のホスト蒸溜所である「Distillery Water Dragon(Whiskey&Co.株式会社)/ 静岡・三島市」のオンラインストアにて、2025年8月15日より数量限定で販売を開始します。
当記事では、実際に造り手同士が集まった際の様子も交えながら、発売するジンについてご紹介します。
「DistiRally NEXT」とは?
近年、世界的なジン人気に後押しされるように、日本でも国産のジンが増え続けており、多様なバックグラウンドの造り手が台頭するようになりました。
しかし、日本ではジンの市場は発展途上であることに加え、異業種からの参入も多いため、他の酒類業界を比べ造り手同士が関わり合う機会がありません。
そうした状況を改善すべく、ジンの造り手たちが、ともに切磋琢磨できる環境を築けるような取り組みをしたいと思い、企画したのが『DistiRally NEXT』です。
「DistiRally」は“蒸溜家”を意味する“Distiller”と“結集”を意味する“Rally”を合わせたもので、企画名には「ジンの造り手たちが一つの蒸溜所に集い、お互いの知見をシェアし、手を取りながら日本のジンの未来に繋げていく」という意味があります。
当企画のオリジナルジンについては、これだけ多くの同じ酒類の造り手たちが、一つの蒸溜所に集まること自体が異例であることや、素材選びに自由が効くジンの特性上、参加者たちのボタニカルを活かしたジンを造れることから、交流の証であり、企画の集大成として、ホストのもとで製造しています。

「Distillery Water Dragon」に集まったジンの造り手たち。それぞれ手に持つのは自ら持参したボタニカル
2020年の初開催時には「辰巳蒸留所(岐阜)」を、2回目の2022年には「尾鈴山蒸留所(宮崎)」、翌年の3回目には「瑞穂酒造(沖縄)」、昨年開催した4回目には「越後薬草」をホスト蒸溜所として開催。
5回目となる今回は「Water Dragon Spirits」などを手がけるWhiskey&Co.株式会社の蒸溜所「Distillery Water Dragon」に、日本全国からジンの造り手31社が集結。(参加者は記事末に掲載)
交流を深めながら、それぞれが持ち寄ったボタニカルを用いて、今回限りの特別なジンを製造しました。

Distillery Water Dragonに集結するジンの造り手たち
富士山の伏流水が流れ出る名水のまち・三島に全国の造り手が集結
開催当日は、北は北海道、南は鹿児島から、新進気鋭の造り手や、すでに8年以上ジンを造り続ける造り手など、多様なバックグラウンドを有するジンの造り手たちが、静岡県三島市にある「Distillery Water Dragon」に集結。
2023年に誕生した同蒸溜所は、ジンのほか、日本では非常に珍しいバーボンスタイルのウイスキーを手がけるなど話題の蒸溜所の一つです。
蒸溜所は、三嶋大社の参道沿いに位置し、富士山の伏流水でもある厚生労働省指定の“おいしい水”や環境省指定の“名水百選”、国土交通省選定の”水の郷百選”にも選ばれる名水を活用しながらお酒造りを行っています。

製造責任者の山口さんによるセミナーの様子

山口さんによる設備紹介
開催当日は、製造責任者である山口歩夢さんが蒸溜所と手がけるブランドのセミナーを実施。その後に蒸溜所内の設備など、製造現場について、山口さんの解説付きで見学の時間が設けられました。
また、蒸溜所のすぐ近くにある三嶋大社も訪問し、三島の町について学ぶ時間も設けられました。

設備見学するジンの造り手たち

三嶋大社を散策
その後は交流会を実施し、参加した造り手たちが手がけるジンを、お互いに飲み合いながら、製造技術の話やボタニカルの話など、ジン談義に花が咲きました。
終盤には、集まったボタニカルを持ち寄った本人と記念撮影し、蒸溜は後日行われました。

お互いのジンを飲み合う交流会も実施

交流会の様子
唯一無二の複雑さを有する“まるで宇宙”のようなジン
メインイベントを経て、後日、ホストのもとで今回のジン『Water Dragon Spirits DistiRally NEXT 2025』が完成しました。
今回のジンは、ホストであるDistillery Water Dragonを代表するジン、Water Dragon Spiritsをベーススピリッツに、各蒸留所が持ち寄った特徴的なボタニカルを加えて蒸留し、唯一無二のジンに仕上がりました。
各ボタニカルは、それぞれの香りを最大限活かすべく、素材の特性ごとに4つのカテゴリーに分け、異なる方法で蒸溜。
それらを山口さん主導のもとブレンドし仕上げられました。

ボタニカルの集合写真

「宇宙」をイメージしたラベル
ラベルデザインは、当ジンの複雑さを表現し「宇宙」をイメージしたデザインとなっています。
蒸溜所の垣根を越え、31社の造り手のエッセンスが詰まった、日本のジンの未来へ紡ぐような一本となりました。
Water Dragon Spiritsを構成する13種のボタニカルと、30蒸留所が持ち寄った30種類のボタニカルが織りなす、複雑みのある味わい。
特に、ニガヨモギを中心としたゆったりとしたハーブの香り、山椒や柑橘の爽やかな香り、ダッタンそば茶や椎茸のアーシーな香り、そして蜂蜜や花々のフローラルな香りが折り重なる、重層的なジンです。
『Water Dragon Spirits DistiRally NEXT 2025』詳細

Water Dragon Spirits DistiRally NEXT 2025
容量:700ml
度数:47%
価格:6,600円(税込)
企画:株式会社千雅、LiquorPage
製造元:Distillery Water Dragon(Whiskey&Co.株式会社)
使用材料:Water Dragon Spiritsをベースに30種類のボタニカル
発売:2025年8月15日より、千雅、Whiskey&Co.オンラインストアにて販売開始
Distillery Water Dragon(静岡/ホスト)、辰巳蒸留所(岐阜)、尾鈴山蒸留所(宮崎)、越後薬草(新潟)、深川蒸留所(東京)、養命酒製造(長野)、小正醸造(鹿児島)、大和蒸留所(奈良)、京都蒸溜所(京都)、エシカル・スピリッツ(東京)、楠乃花蒸溜所(佐賀)、虎ノ門蒸留所(東京)、本坊酒造(鹿児島)、京丹後舞輪源蒸留所(京都)、小牧醸造(鹿児島)早苗饗蒸留所(秋田)、NUMBER EIGHT DISTILLERY(神奈川)、馬追蒸溜所(北海道)、naturadistill(福島)、HOLON(東京)、PLOW(茨城)、沼津蒸留所(静岡)、SEACLIFF 熱海蒸留所(静岡)、若潮酒造(鹿児島)、野沢温泉蒸留所(長野)、のとジン(石川)、Alembic Distillery(石川)、新蒸留研究所(富山)、中津川蒸留所(岐阜)、TL Pearce(千葉)、SiCX京都蒸留所(京都)
ジュニパーベリー、生姜(根、葉)、甘夏ピール、レモンピール、コリアンダーシード、アンジェリカルート、オリスルート、レモングラス、カモミール、ユーカリ、ローズマリー、スペアミント
(以下、参加社提供のボタニカル)郡上産ニガヨモギ、ヘベス、よもぎ、ヒバ、桑の実、桜島小みかん、キハダの実、碾茶、京の黄真珠、佐賀海苔、大島産くちなしの花、金柑、山頂生ハチミツ、クロモジ太枝、ぶどう山椒、湘南ゴールド、キャットニップ、ニオイコブシ、酸化発酵クロモジ葉、ヒソップ、沼津産イエルバブエナ、熱海産ハバノリ、しいたけ、信州ダッタンそば茶、月桂樹の枝、黄金柑ピール、甘草、チコリルート、パラダイスシード、レモンバーベナ
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