その道のトッププロがオススメするカクテル、飲んでみたくありませんか?
アメリカを中心に、“美酒”として人気が右肩上がりしているテキーラ。
ジンやラムなどと同じく蒸溜酒であるテキーラは、カクテルとしても親しまれています。
今回はそんなテキーラカクテルについて、人気ブランドであるホセ・クエルボ主催のカクテルコンペティション「ホセ・クエルボ ドンズ・オブ・テキーラ 2015」において世界一に輝くなど、その道を極めるバーテンダー・江刺幸治さん(Sunface SHINJUKU/東京・新宿)に取材を実施。
バーで飲みたいテキーラカクテルを5つに厳選していただきました。
バーでテキーラカクテルを飲みたくなったら、まずはこれらを試してみては?
【江刺幸治さん】
– SPIRITS BAR Sunface SHINJUKU オーナーバーテンダー –
19歳から飲食業界に携わり、2011年にスピリッツをコンセプトとした「SPIRITS BAR Sunface」を地元津田沼にてオープン、2016年に東京新宿にて「SPIRITS BAR Sunface SHINJUKU」をオープンさせた。2012年より毎年メキシコやキューバなどラテンスピリッツ地域に渡航し、現地のバーや20以上の蒸留所を視察。そこで得た知識・経験を、各種イベントやセミナーを通して、日本のラテンスピリッツ市場発展のために尽力している。
1. パロマ
まず最初にオススメいただいたのは、テキーラを使った最もポピュラーなカクテルの一つ「パロマ」。
世界のトップバーにおける人気カクテルをランキング化した「The World’s Bestselling Classics 2021」では、22位にランクインする超人気カクテルです(テキーラカクテルとしてはマルガリータに次ぐ順位)。
その基本的なレシピは、テキーラ、グレープフルーツジュース、ソーダ(またはトニック)、そして塩というシンプルなものであり、低アルコールで柑橘の風味と炭酸が活きた爽やかな味わいは、飲み手を選ばず、多くの人気を得る理由となっています。
日本ではまだそれほど知られてはいませんが、一度は試す価値ありの美味しいカクテルです。
本場メキシコでは、カクテルというよりはごく当たり前の飲み方なんですが、今その人気が世界的に急上昇中なんです。
ジン&トニックの代わりともなるような、スターターのカクテルとしてもぴったりですし、塩が入っているのでミネラルも摂取できますね。
当店のパロマは、一旦シェイクすることでしっかりまとめ上げてから炭酸を加え仕上げています。
【レシピ】
クエルボ・トラディショナル・シルバー 45ml、フレッシュグレープフルーツジュース45ml、塩 1pinch、カットライム 1/6カット
以上をシェイク(ライムは皮ごとシェイカーに搾り落とす)
フィーバーツリー トニックウォーター half up、ソーダ half upし、仕上げにグレープフルーツピールを加える
2. テキーラサンライズ
続いてオススメいただいたのは、日本では特に有名なテキーラカクテル「テキーラサンライズ」。
老若男女幅広く知られていることから、一度は味わったことがある方も多いのでは?
バーでなくとも味わえる、ある意味では当たり前すぎるカクテルではありますが、技術を磨いたバーテンダーが作る一杯は改めて味わってみる価値があります。
本来はテキーラとオレンジジュース、グレナデンシロップの3素材によって作られるカクテルですが、江刺さんのレシピでは、レモンやアガベシロップも用い、シェイクによって仕上げています。
定番だからこそ趣向を凝らすバーテンダーも多いらしく、お店によって微妙にスタイルも異なるのだとか。
テキーラサンライズは、バー初心者の方もオーダーしやすいカクテルです。
普通的にはロングスタイルですが、当店はショートスタイル(写真のような氷を加えない提供スタイル)でお出ししています。
また、レモンとアガベシロップを加えることで甘味と酸味をつけ、普通のグレナデンシロップより酸味が効いてフルーティーな「ポムグレナートシロップ」を使い、味わいのバランスを取っています。この方がしっかり味わえるかなと思いますね。
【レシピ】
クエルボ トラディショナル 45ml、フレッシュオレンジジュース 90ml、フレッシュレモンジュース 1tsp、アガベシロップ 1tsp
以上をシェイクし、仕上げにモナン ポムグレナートシロップを適量垂らす
3. トミーズマルガリータ
マルガリータのアレンジレシピとして、大きな人気を集めるカクテルの「トミーズマルガリータ」。
世界的に知られるメキシカンバー「Tommy’s(アメリカ・サンフランシスコ)」のオーナーバーテンダーであるフリオ・ベルメホさんが考案したカクテルで、国際バーテンダー協会に「新時代のカクテル」として認められ、前述した人気ランキングでは、2020年版から一般的なマルガリータとは別物として扱われるようになり、その2021年版では38位にランクインしています。
通常のマルガリータとの違いは、ベースに100%アガベテキーラを使用し、ホワイトキュラソーの代わりにアガベシロップを使用する点。
テキーラの魅力がさらに引き立つ、ナチュラルな味わいのカクテルです。
テキーラカクテルの定番中の定番であるマルガリータの新スタイルとして、世界的には別物としてみなされています。
通常のマルガリータが、ホワイトキュラソーの味も強く出るのに対し、トミーズマルガリータはその代わりにアガベシロップを使うので、よりふくよかなボリューム感が出ます。
ロックスタイルなのでゆっくり楽しむこともできるのもオススメのポイントです。
【レシピ】
クエルボ エスペシャル ドンズボトル 45ml、フレッシュライムジュース 15ml、アガベシロップ 1tsp
以上をシェイク
4. モッキンバード
続いてピックアップいただいたのは、透き通ったグリーンが美しいカクテル「モッキンバード」。
1960年代に誕生したとされ、アメリカ南部に生息する物真似鳥の名を冠しています。
日本でも古くから親しまれているテキーラのショートカクテルで、ミントリキュールとライムの酸味が織りなす清涼感が特徴的。
江刺さんの作るモッキンバードは、ほぼクラシックレシピどおりながらも、卓越した技術によって洗練されており、突き刺すような清涼感ではなく、バランスよく調整された甘さと酸味とともに優しくナチュラルに広がります。
リフレッシュしたいときに味わいたいカクテルです。
モッキンバードは、昔からあるテキーラカクテルなんですが、今も根強い人気がありますね。
ミントフレーバーのカクテルというと「グラスホッパー」を思い浮かぶ人が多いかもしれません。チョコミントのような風味から人気はありますが、それだと甘すぎるという方や、よりさっぱりした味わいを求める方にはぴったりです。
特に夏にオススメしたいカクテルですね。
【レシピ】
1800 シルバー 30ml、ペパーミント ジェット27 15ml、フレッシュライムジュース 15ml
以上をシェイク
5. ロシータ
最後にオススメいただいのは、知る人ぞ知るカクテル「ロシータ」。
今、世界中で大人気のジンカクテル「ネグローニ」のテキーラ版とも言えるカクテルです。
ネグローニの派生レシピはそのどれもが人気上昇中であり、テキーラの仲間であるメスカルを使った「メスカル・ネグローニ」も人気があります。
ハーブリキュールとベルモット(ハーブ類を漬け込んだワイン)による香り高さと、エレガントな甘苦さが広がるカクテルです。
アルコール度数は高めですが、その分味わい深く、じっくり堪能できるのが魅力。
絶妙なバランス仕上げられるそれは、バーでこそ味わえる至福の一杯と言えるでしょう。
テキーラの大きな特徴でもあるんですが、その原料となるアガベは、およそ10年もの間、大地のエネルギーを吸収してから収穫されています。
他のスピリッツにはないこの特性によって生まれる土の香りや味の厚み、それらを活かせるのがロシータなんです。
さらに、同じくアガベを原料とするメスカルも加えることで、スイート&ビターな味わいに旨味をプラスし、より複雑に仕上げています。
【レシピ】
ドンフリオ レポサド 20ml、ピエルデアルマス ピュリティーダヴェルダ 10ml、カルパノ アンティカ フォーミュラ 20ml、グラン・クラシコ・ビター 15ml、ザ ジャパニーズビターズ 旨味 3dash、ボブズ ビターズ コリアンダー 3dash
以上をステア、仕上げにオレンジピールを加える
「SPIRITS BAR Sunface SHINJUKU」について
スピリッツ専門店。テキーラ・ジン・ラムが主力だが、ジャパニーズスピリッツも充実している。世界の様々なスピリッツを、ストレートやロックで楽しむのも良し、数々のカクテルコンペティションで優勝した実績豊富なバーテンダーが作るカクテルを楽しむのも良し。気軽に様々なスタイルで美酒を楽しみ、味わえるBARだ。
住所:東京都新宿区西新宿1-13-7 大和家ビル10階<< MAP >>
営業:18:00〜2:00 日曜定休(月曜日が祝日の場合は日曜営業・月曜定休) ※
電話:03-6302-0809
SNS:Facebookページ
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