テキーラといえば「罰ゲームドリンク」とイメージする方も多いかもしれませんが、そもそもはしっかり味わって飲むもの。
少しずつ正しい認知がされ始めていますが、もちろんストレートだけではなくカクテルとしても楽しめるものです。
そこで本記事では、テキーラをベースに作られたカクテルについて、材料や度数、味わいなどをご紹介していきます。
テキーラを使用したカクテルといえばテキーラサンライズやテコニック(テキーラトニック)などは有名で、広く浸透しているため居酒屋などでも飲むことができます。
本記事ではバーに行った際に味わっておきたい本格的なテキーラカクテルをご紹介します。
※写真には別のカクテルの写真を使用されているものがあります。極力見た目の変わらない写真を使用していますが、参考程度にご覧いただければ幸いです。
3名のゲストバーテンダーがおウチカクテルと、バーで飲みたいコアントローカクテルを創作します。カクテルをもっと楽しみたい方は是非!
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1. マルガリータ
製法:シェイク
度数:約30度前後
材料:テキーラ、ホワイト・キュラソー、レモンorライムジュース、塩
テキーラカクテルの王様とも言えるマルガリータは、特にアメリカで大人気のカクテルで、同地において一番人気のカクテルとも言われています。
そのレシピはショートカクテルではよく用いられる定番レシピで、テキーラをジンに変えればホワイト・レディに、ラムに変えればXYZに、ブランデーに変えればサイドカーになります。
ただこのマルガリータは、グラスのふちに塩をあしらったスノースタイルというのが特徴で、これこそがマルガリータの個性とも言えます。
テキーラと塩というのは相性が良く、これによって味が引き締まり、飲みあきしない味わいとなっています。
まず一度は味わっておきたいカクテルです。
※ショートカクテルとは、主に写真のような逆三角形のグラスで提供される氷なしのカクテルです。
※製法のシェイクとは、シェイカーを用いて冷えたカクテルを作るスタイルです。
※キュラソーとは、オレンジの皮のエキスを使用したリキュールです。
2. フローズン・マルガリータ
製法:ブレンダー
度数:約15度前後
材料:テキーラ、ホワイト・キュラソー、レモンorライムジュース、シュガーシロップ、塩
マルガリータをシャーベット状にしたのがフローズン・マルガリータ。
シャリシャリになりデザート感覚で味わうことができ、マルガリータよりさらに飲みやすくなっています。
ホワイトキュラソーをストロベリーリキュールに変えたストロベリー・マルガリータなど応用カクテルもたくさんあり、これらもおすすめです。
女性でも飲みやすく、これからの季節にぴったりのカクテルです。
※製法のブレンダーとは、ブレンダー(ミキサー)を用いてカクテルを作るスタイルです。
3. マタドール
製法:シェイク
度数:約15度前後
材料:テキーラ、パイナップルジュース、ライムジュース
マタドールはスペイン語で闘牛士という意味のカクテルですが、名前のイメージとは違いとても飲みやすいカクテルです。
ちょっぴりスパイシーなテキーラと、甘酸っぱいパイナップルの相性は抜群で、飲みやすさがありながらも飲みごたえもあります。
食前・食後どちらでもイケる、定番テキーラカクテルです。
※ロングカクテルとは、基本的には量が多めで氷が入ってるカクテルです。(ジントニック、ウーロンハイなど)
4. エル・ディアブロ
製法:ビルド
度数:約15度前後
材料:テキーラ、カシス、レモンジュース、ジンジャーエール
エル・ディアブロも日本語訳で悪魔といういかにも強そうなカクテルですが、こちらもテキーラカクテルの中ではかなり飲みやすい部類に入るカクテルです。
マタドールとはまた違ったベリー系の甘酸っぱさと、ジンジャーエールの爽やかさによってテキーラの刺激を感じにくくなっています。
度数を感じさせないカクテルですが、決してアルコール度数は低くないので飲みすぎには注意です。
※製法のビルドとは、グラスに氷とお酒を直接入れて混ぜるシンプルな製法です。 (ジントニック、ウーロンハイなど)
5. モッキンバード
By Will Shenton – https://bevvy.co/cocktail/liquid-marijuana-shot/xim, CC BY-SA 3.0, Link
製法:シェイク
度数:約25度前後
材料:テキーラ、ミントリキュール、レモンジュース
スパイシーなテキーラと、ミントとレモンの爽やかさがマッチしたこのカクテルは、見た目どおりの清涼感あふれる味わい特徴的。
好みが別れる味わいですが、テキーラorミントが好きな方なら試してみる価値はあります。
ちなみにモッキンバードという名は、メキシコに生息する鳥にちなんでいるそうですが、その鳥自体は緑色というわけではありません。
なお写真はショットグラスとなっていますが、カクテルグラスでの提供が一般的です。
6. ストローハット
By Achim Schleuning – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
製法:ビルド
度数:約10度前後
材料:テキーラ、トマトジュース、レモン
英語で麦わら帽子を意味するこのカクテルは、テキーラとトマトという絶妙な組み合わせ。
実はトマトジュース(正式にはサングリータ)は、メキシコ国内ではテキーラのチェイサーとして用いられることもあるなど何かと縁深い飲み物です。
ちなみにベースのテキーラをジンに変えればブラッディサム、ウォッカに変えればブラッディメアリーになります。
7. スロー・テキーラ
製法:シェイク
度数:約30度前後
材料:テキーラ、スロージン、レモンジュース
スローテキーラとは、テキーラとスロージンの組み合わせによるカクテルで、テキーラに甘酸っぱさが加わった味わいです。
スロージンとは、ジンにスローベリーというフルーツを漬けたリキュールで、甘酸っぱさはこれによるもの。
なおガーニッシュ(フルーツなどの飾り)として、キュウリが添えられることが多く、これにより清涼感も加わり絶妙なバランスとなります。
8. メキシカン・ラテ
By Will Shenton – https://bevvy.co/cocktail/brandy-alexander/yrsy, CC BY-SA 3.0, Link
製法:ビルド
度数:約20度前後
材料:パトロンシトロンジ、パトロンXOカフェ、ミルク
従来的なテキーラカクテルではありませんが、アメリカでは定番とされるのがこのメキシカン・ラテ。
甘く飲みやすいコーヒー系カクテルであるため人気が高まっています。
パトロンシトロンジ(オレンジリキュール)もパトロンXOカフェもテキーラベースのリキュールで、テキーラそのものを使用したカクテルではないため、厳密にはテキーラカクテルではないかもしれませんが、おすすめのカクテルのためご紹介しました。
筆者イチオシカクテル
最後におまけとして、上記の8つのカクテルほど代表的ではないものの、筆者的におすすめしたいカクテルをご紹介します。
メキシカンモヒート
製法:ビルド
度数:約20度前後
材料:テキーラ、ミント、ライム、アガベネクター(もしくはシュガーシロップ)、ソーダ
もはや日本でも定番のカクテル「モヒート」のテキーラ版がこのメキシカンモヒートです。
テキーラを使用することで通常のモヒートよりさらにドライで清涼感を増しています。
材料のアガベネクターはないお店も多いため、アガベシロップやシュガーシロップを代用することもあります。
モヒート好きの方ならまずは一度試してみては?
まとめ
ここまでテキーラベースの代表的なカクテルをご紹介してきました。
何か気になるカクテルは見つかりましたでしょうか?
テキーラというとキツいお酒とイメージする方も多いかもしれませんが、そもそも度数はウイスキーやジンなどと変わりませんし(むしろ低いことが多い)、カクテルにすればまた表情を変え、飲みやすく美味しくもなります。
あまりテキーラに関する悪い先入観を持たずに、色々な飲み方を試してみてください。
なおここでご紹介したテキーラカクテルはほんの一部に過ぎないので、ぜひ他のカクテルなども試してみてください。
それではこの辺で。 以上、「バーで飲みたい「テキーラ」を使った代表的なカクテル8選」でした。
【参考文献】
カクテル・パーフェクトブック|日本文芸社 監修・桑名伸佐
テキーラ大鑑|廣済堂出版 著・林生馬