バーテンダーへの8つの質問 – BAR 九月のライオン / 兵庫・神戸市

元々はBARの客でした。
お酒が好きだったのと、たまたま同級生の旦那さんが営んでいたBARがありまして、よく同級生たちと通っていたんです。27歳のときに、次の仕事も決めずに転職することになったのですが、その話を聞いたお店のマスターに「アルバイトで手伝ってみないか」と誘っていただき、BARで働くことになりました。思っていたよりも職人仕事で、最初は何をやっても上手くいきませんでした。ですが、初めてお客様に美味しいと言っていただけたとき、とても嬉しくて…僕はバーテンダーとしてやっていこうと決めました。
実はそのお店のマスターは、今でも師匠として敬愛している方です。若くして亡くなってしまったのですが、2007年にそのお店を引き継ぐことになり、2021年に「BAR 九月のライオン」として再出発することになりました。

テキーラを使った代表的なカクテルであるマルガリータですね。
バリエーションが豊富なうえ、使用するテキーラによって様々な表情を見せてくれますし、アレンジの幅も広く、創作意欲を掻き立てられます。
そういう意味では、人生で一番飲んだカクテルだと思います。

教師です。
親族のほとんどが教師という家系に生まれたので、家業のようなものだと言われ育ってきました。バーテンダーと同じ対面仕事ということもありますし、一度でいいから体験してみたいですね。　

なるべく早く寝て、早く起きるようにしています。
お客様は昼型の生活をされている方がほとんどですし、同じ感覚を持ちたくてそうした生活を心がけています。

仕事終わりにクラシックカクテルを作って飲んでいるときですね。
師匠と働いていたとき、勉強のためにと、いつも仕事終わりに一杯のクラシックカクテルを飲ませてくれました。だからこそ、自分のお店の席に座ってカクテルを飲んでいると、亡くなった師匠のことを思い出せるんです。

近い未来の神戸です。
私の生まれ育った街である神戸は、空襲や震災を乗り越えてきた歴史のあるタフな街です。そんな街がコロナを乗り越えた後にどうなっているのか、そして、どんなバーテンダーたちが活躍しているのか、見てみたいですね。

初めてカクテルの大会で決勝まで残ったときも興奮しましたが、やはり「BAR 九月のライオン」を開店したときでしょうか。
お店の名前は、師匠の命日が九月であることと、闘病しながらも亡くなる二日前までカウンターに立つ姿が、ライオンの様にたくましく見えたことに由来してまして、師匠のようなバーテンダーになるために生きていこうという決意の表れでもあるんです。今でも、店の看板を見るたびに身が引き締まりますね。

バーテンダーとしては、沢山の人に愛されるカクテルレシピを生み出したいと思っています。
自分の考えたレシピを他のバーテンダーが作ってくれてくれたら自分一人よりも沢山の人を笑顔にできる。バーテンダーにはそんな力があると信じています。