ウイスキー大国としてその名を世界に知らしめるスコットランド。
近年は、これまで上級者向けと見られてきた同国産のシングルモルト・ウイスキー(単一の蒸留所で造られる大麦麦芽のみを原料したウイスキー)も、日本でも多くの方に知られるようになりました。
その中でも今回ご紹介したいのは、今年ブランド誕生20周年を迎えた「アラン・モルト」です。
その特徴や魅力をご紹介していきます。
スコットランドのアラン島で造られる唯一のウイスキー「アラン・モルト」
スコットランドの西南にある、人口5000人ほどののどかな島、アラン島。
この島は、英国王室の避暑地として知られ、その昔、立地と資源に恵まれていたことからウイスキーの密造酒が盛んに造られていた場所でもあります。
1995年、そのアラン島に150年ぶりに誕生した蒸留所が、アラン・モルトを手がけるアラン蒸留所です。
スコットランドの蒸留所は、その多くが巨大な資本に支えられ、ブレンド用のウイスキーを手がける中、このアラン蒸留所は、独立資本であり、シングルモルト用のウイスキーだけを生産しているのが特徴。
いわばシングルモルトに情熱や技術力の全てを捧げる蒸留所で、アラン・モルトは造られています。
海が見える自然に囲まれた蒸留所で、その土地に寄り添いながら丁寧に造られているため生産量が少なく、希少なシングルモルトなのだとか。
アラン・モルトの魅力
シングルモルトとしては比較的新しいブランドでありながらも、初回リリース以降の20年間で、バリュエーション豊かな多くの銘柄をリリースしています。
フラッグシップ銘柄である10年を筆頭に、アラン・モルトは、飲み手を選ばないバランスの良い味わいが魅力。
定番の年数表記シリーズ以外にも、ソーテルヌカスク(フランスの極甘口の白ワインの樽)や、ポートカスクなど熟成樽が異なるシリーズなどもリリースされています。
20周年パーティーが赤坂で開催
アラン・モルトは、初リリースから今年で20周年を迎えました。
それを記念して、ここ日本でもパーティーが開催。
クラシカルな英国感が漂う、赤坂プリンス クラシックハウスで開催され、多くのウイスキーラバーなどが集まりました。
様々なラインナップのアラン・モルトが振る舞われ、現行品はもちろんのこと、シャンパーニュの樽で熟成された原酒やいくつかの構成原酒など、非売品ものも複数並びました。
特にシャンパーニュ・カスクは、アランらしいナチュラルな甘みに華やかなさが加わった、魅力的な原酒でした。
こうして一同にアランを飲み比べることで、熟成の樽や年数の違いによる味わいの変化を楽しめるのはもちろん、海を感じさせる塩の香味や主張しすぎないバランスに優れた味わいがアランのスタイルなのだと伺い知れました。
アラン・モルトはビギナーにもオススメ
スコットランドの自然豊かな島で、シングルモルトモルトにこだわり造られるアラン・モルト。
その飲み手を選ばない味わいから、シングルモルト初心者の方にもオススメできるブランドです。
まだアラン・モルトを味わったことがない方は、まずは10年から味わってみるのが良いでしょう。
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