世界一のバーテンダー達によるボトルカクテル6種セット「C&E」が発売!担い手に聞く特徴とこだわり

世界一のバーテンダーらによるボトルカクテル6種セット「C&E」が発売!担い手に聞く特徴とこだわり

家でも気軽にバーテンダーの本格カクテルを楽しめるとあって、この数ヶ月で急激に注目度が増したボトルカクテル。
有名バーテンダー監修の製品が続々登場する中、100mlミニボトルに詰めたカクテルを6種セットにした今までにないスタイルのボトルカクテルプロジェクト「C&E」が7/21(火)よりリリースされます。

プロジェクトを立ち上げたのは関西のバーテンダーと酒販店ら3人からなるチーム。
ディアジオ社が主催する世界最大規模を誇るカクテルの大会・World Classで世界一に輝いた経歴を持つ奈良市「LAMP BAR」の金子道人さん、同じくWorld Classで世界9位になった経歴を持つ、奈良県桜井市「THE SAILING BAR」の渡邉匠さんといった世界的なバーテンダーと、洋酒の品揃えは国内トップクラスを誇る大阪の洋酒専門店「千雅」の山本修士さんといった、業界のトップランナー達がレシピの考案から製造・販売まで手がけています。
今回LiquorPageでは、LAMP BARを訪問し、3人にインタビューを敢行。C&Eの開発ストーリーやその特徴、こだわりなどを聞いてみました。

“ものすごいカクテルが家で飲める”という体験を重要視

C&Eの3人、左から渡邉匠さん、山本修士さん、金子道人さん

C&Eの3人、左から渡邉匠さん、山本修士さん、金子道人さん

— 早速ですが、「C&E」の誕生の経緯についてお聞きしても良いですか?
金子:実は去年ぐらいから僕の頭の中にはアイディアとしてあったものなんです。
バーテンダーはカウンターに立ってフェイスtoフェイスの接客が基本ですが、それにビジネスの限界を感じていたんです。今後、一定以上の活躍ができなくなるじゃないかって。アイディアの表現方法が限られてくるなと。
僕の10年来の友人でカフェを経営している人がいまして、彼は去年、焙煎の日本チャンピオンになっているのですが、その技術も含め全てをシステム化してコーヒーの通販を始めています。それがとても好調なようです。
それを知ったとき可能性を感じましたし、バーテンダーにもバーの空間を超えて楽しませる能力があるはずだと思ったんですよ。
それでずっと頭の中では考えていたんですけど、今年に入り新型コロナウイルス問題によってバー業界全体が危機的状況に陥ったことが契機になりました。僕らはこんな状況の中でもカクテルを飲んでもらう方法を考えないといけない、それなら通販だと思ったんです。

渡邉:実はボトルカクテルって昔からあったものなんですよ。例えばカクテルのネグローニをビール瓶に詰めて栓をしてボトルドネグローニですっていう手法は10年前からやっていました。それよりもっと昔からあった手法ですし、デリバリーや通販のボトルカクテルが今までなかったというだけなんです。

— 今回の3人はどのように集まったのでしょうか?
金子:実際にカクテルをボトルで販売するとなると酒類製造免許と販売免許の取得が必要でかなり大変です。
実現させるにあたって、山本さんなら酒販店ですしバーテンダーにはない繋がりやアイディアを持っているだろうと相談しました。
それから、ブレーンはたくさんあったほうが良いと思い、パッションのある人に参加してもらいたいと考えました。それで僕が18年一緒に(バーテンダーとしての)トレーニングをしてきたお兄さん的存在でもある渡邉さんに連絡して、この3人でプロジェクト化させることになりました。

— それで「C&E」が発足したわけですね。そのコンセプトはどういったものでしょうか?
金子:Cはカクテルで、Eはエクスペリエンスとかエクストリームといった意味を込めました。ものすごいカクテルが家で飲める、家でバー体験ができるってところを重要視しています。
バーでカクテルを飲む時も一種類をひたすら飲むわけではありませんよね?たくさん種類があったほうが自分としても嬉しいなと思い、少量の6種類のセットにすることにしました。

渡邉:家で楽しむなら同じ味のカクテルばかりだと飽きるじゃないですか。酸味が欲しいとか、アルコール度数にしても20度前後のものや10数度のものもあった方が良いと思うんです。6種類もあればその日の気分でカクテルを選べますし、見た目や味のバラエティにはこだわろうと思いました。

C&Eのカクテル「Get Over」

オーストラリアのジンをベースにしたカクテル「Get Over」

C&Eのパッケージ

C&Eのパッケージは鮮やかな水色でデザイン性に長けている

完全オリジナルのカクテルを全て自分たちの手で製造

— どのようなカクテルを目指して開発を進めていったのでしょうか?
金子:6種類全てがオリジナルのカクテルで、一人2種類ずつ創作しています。味の偏りが出ないようバランスをとりながら別々のカクテルを考案しました。
スタンダードカクテルをアレンジしたものなどでもなく、C&Eのために考えたカクテルです。
バーのカクテルの型落ち感は絶対に出したくなかったので、ボトルやパッケージにもこだわっています。
むしろ家で飲むからこそグレードがアップするといったような、そういったものを目指しました。

渡邉:グラスに注ぐだけでバーテンダーが作るカクテルの極地を体験いただけるように、それぞれのカクテルに使う素材の量が非常に多いんですよ。コンセプトに沿ってレシピを考案すると、複雑なレシピになるわけです。

— 製造はどこでどのように行っているのですか?
山本:元々千雅の取引先である京都の「フルーツリキュールフリークス」さんに相談したところトントン拍子で話が進みました。一人でリキュール製造をやっている方なのですが、もちろんお酒の製造のプロなので貴重なアドバイスをいただけました。

金子:京都まで3人で行って、素材の漬け込みを行い、ブレンドして瓶詰め、ラベリングまで全ての工程を自分たちだけで行ってきました。

渡邉:バーで味わうカクテルと同じように、クラフト感というか、私たちが作ったカクテルをそのまま飲めるという極地を打ち出したかったんです。

C&Eの3人

レシピの考案からラベルを貼る作業まで3人の手で行っているという

バーのエクスペリエンスを詰め込んだ宝箱

— 実際出来上がったカクテルはどのようなものなのでしょうか?
金子:例えばクリアウイスキーと言って、僕が考案した特殊な技法でウイスキーを透明にしたものを使ったカクテルもあります。ウイスキーカクテルはどうしても重たくなりがちですが、これを使いながら白ワインを超える白ワインをイメージしたカクテルですね。
その他、ほうじ茶ラムをベースにしたカクテルでは、ラプサンスーチョンというスモーキーな紅茶を使いながら、長期熟成の赤ワインをイメージしています。

— カクテルの味わい以外にも、こだわりはあるそうですね。
金子:バーではグラスウェアも楽しみの一つですよね。それなら瓶の形を各種変えようと思い、その形でカクテルの味わいもリンクさせることができるのではと考えました。
それからバーではガーニッシュ(フルーツなどの飾りや付け合わせ)にも工夫を凝らしています。なので瓶の中にガーニッシュも入れています。
瓶に詰めた時よりも美味しくなるってのが重要なポイントで、家でグラスに注ぐときに、ガーニッシュも一緒に注がれたりとか、そういった体験も重要視しましたね。

C&Eのカクテル「Colorless」

クリアウイスキーを使用したカクテル「Colorless」

ほうじ茶ラムを使ったカクテル「El Presidente」

ほうじ茶ラムを使ったカクテル「El Presidente」中には自家製薬酒漬けのチェリーが入っている

— 最後に、C&Eの楽しみ方について教えてください。
金子:瓶のまま冷やしてそのまま楽しんでもらうのはもちろん、グラスに氷を入れても楽しんでもらえます。
カクテルによってはソーダやトニックウォーターで割っても楽しめるものもあり、その辺りは商品に同封されている案内文に書かれています。

山本:このままホームパーティーなどにも持って行ってほしいですね。だから水色のパッケージはそのまま発送せずに、段ボールに梱包しています。せっかくこだわったパッケージが送り状で台無しになるともったいないですから。

渡邉:パーティーでこれがボトルのままドブ漬けにされててもかっこいいかなと思いますね。
いずれにしてもC&Eは、6種類それぞれがコンセプトが違っていて、バラエティー豊かですしワクワクして楽しんで飲めると思います。

金子:かなり高いレベルで仕上がりましたし、バーのエクスペリエンスを詰め込んだ宝箱かなと思っています。家で体験するときに驚きがあると思いますよ。

— ありがとうございました!

「C&E」詳細

C&Eのロゴ

内容:オリジナルカクテル100mlボトル×6本セット ※100セット限定
販売:洋酒専門店・千雅にて独占販売。店頭ほかオンラインで販売
発売日:7月21日(火)
値段:9,000円
千雅オンラインストアはこちら
著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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