最高級テキーラ『クラセアスール』はもう飲んだ?特徴や味わいを徹底解説

最高級テキーラ『クラセアスール』はもう飲んだ?特徴や味わいを徹底解説

バーやレストランなどハイクラスのお店で近年よく見られるようになった、まるで美術品のような美しい陶器のボトル…
ラグジュアリーテキーラとして日本でも人気が高まっている『クラセアスール』をご存じでしょうか?

テキーラの中では最高級にあたることから、中々気軽には味わえないかもしれませんが、一体どんなテキーラなのか気になる方は少なくないはず…
そこで今回は、産地のメキシコから蒸溜所長のヴィリディアナ・ティノコさんが来日して開催された『クラセアスール』セミナーを取材。
その内容をもとに、どんなテキーラなのか、そしてどんな味わいなのか、日本で買える全銘柄も含めてご紹介していきます。



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テキーラのとおして人々のライフスタイルを豊かに

テキーラといえば、メキシコでのみ生産される、多肉植物のアガベを原料とした蒸溜酒。
そのテキーラの中で独自のポジションに位置する『クラセアスール』は、1997年に創業しました。
古くからの友人だったアルトゥーロ・ロメリとホアン・サンチェスが、地元の名産品や工芸品を発信したいという思いから設立。
テキーラの業界では、外国資本の企業も多い中で、世界中にその名を馳せる今でも100%メキシコ資本で成り立っています。

地元へ還元したいという思いもあり、全ての製造工程がメキシコ国内で行われ、美しい陶器ボトルももちろんメキシコ国内の工場で製造。
しかもボトルは手作業で造られており、特徴的な絵柄も全て人の手で絵付されています。
また、そのボトル工場では、職人たちの半数を女性が占めており、そうした働く女性をサポートするべく、保育施設が工場に併設されていることも特徴的です。

クラセアスール レポサドのボトル

人の手で絵付されているからこそ、一つ一つ微妙な違いが生まれるのだそう

ちなみに、陶器ボトルの製造はとても手間がかかるそうで、例えばフラッグシップのレポサドの場合、なんと1本の製造につき7日間を要するのだとか。
手作業で時間がかかるからこそ、より地元の雇用に貢献しているとも言えます。
「人々のライフスタイルを豊かに」という哲学が息づいており、だからこそボトルは、類を見ない独自のデザインとなり、見ているだけで心が満たされるような造形美を有します。
飲み終えた後も花瓶やオブジェとしても活用でき、ライフスタイルに彩りを与えることもできます。

クラセアスールの全銘柄

クラセアスールの全銘柄

ヴィリディアナ・ティノコ蒸溜所長

ヴィリディアナ・ティノコ蒸溜所長。テキーラ業界では98〜99%が男性の蒸溜所長であり、女性蒸溜所長はとても希少なケース

『クラセアスール』ができるまで

さて『クラセアスール』といえば、世界の有名セレブたちをも魅了するテキーラとしても知られていますが、その中身は一体どのように造られているのでしょうか?

そもそもテキーラは、前述したとおり大きな多肉植物のアガベが原料です。
同ブランドでは、さまざまなミネラルを豊富に含むとされるハリスコ州ハイランド地方のアガベを使用。
その中でも、6年間以上栽培し、よく育ったものを厳選して使用しています。

アガベの収穫後は、それを加熱することで糖化(主成分のデンプンを発酵に必要な糖分へと分解する)をさせて搾汁。
そうして出来たアガベのジュースに、酵母を加えてアルコール発酵させます。
ヴィリディアナさんは「クラセアスールの重要な香りとして、グリーンアップルのノートが挙げられる」と話しますが、それは発酵の工程で生まれるのだそうです。
発酵は3日間におよび、その後はいよいよ蒸溜され、テキーラの原酒ができ上がります。
『クラセアスール』では、銅製の蒸溜器を用いて2回に分けて蒸溜。
不純物が含まれる部分を入念にカットしながら(ヘッドとテールをカット)、最も良い状態の液体のみを厳選し、それが原酒となります。

熟成期間によって仕上がりの液体の色に違いが生まれる

熟成期間によって仕上がりの液体の色に違いが生まれる

原酒のその後の工程は2つに分かれ、1つは樽に詰めて熟成、もう1つは熟成せずに加水した上でアルコール度数を調整して『クラセアスール プラタ』として製品化されます。

樽熟成においては、耐久性があり、苦味を生む化合物が少ないとされるアメリカンオーク製の樽を主に使用。
その熟成期間の長さによって熟成クラスが分けられ、どの銘柄で製品化されるのかが決まります。

『クラセアスール』全銘柄

左からプラタ、ゴールド、ウルトラ、アネホ、レポサド、右2本はメスカル

左からプラタ、ゴールド、ウルトラ、アネホ、レポサド、右2本はメスカル

他のテキーラと同様に『クラセアスール』も、熟成クラスごとに銘柄が展開されており、日本ではそのうち5つが流通しています。
また、テキーラだけではなく、メスカルも展開され、日本でも2種類が流通しています。
下記では、テキーラ5銘柄をご紹介します。

プラタ

クラセアスール・プラタ

クラセアスール・プラタ

一切樽熟成せずに仕上げたもので、ライト〜ミディアムボディのテキーラ。
樽熟成由来の香りやフレーバーを含まないため、原料のアガベ本来の味わいを楽しめます。
ヴィリディアナさんによれば、フルーティーでシトラス香やハーブ香、そしてグリーンアップルの香りが感じられ、ナチュラルな甘さと長い余韻を楽しめるとされています。

ゴールド

プラタをベースに、樽熟成を経たレポサドとエクストラアネホをブレンドしたのが「ゴールド」
プラタの香りを引き継ぎつつも、樽熟成由来の甘くウッディな香りもあり、ヴィリディアナさん曰く、熟したいちじくやアーモンドのような香りも感じられるのだとか。
味わいも同様ながら、生姜やチョコレートのニュアンスも感じられるそうです。

レポサド

クラセアスール・レポサド

クラセアスール・レポサド

ブランドのフラッグシップであるレポサドは、8ヶ月以上樽熟成されてもの。
美しいボトルが目を惹きますが、前述したとおり絵付は手作業であり、だからこそ微妙に絵柄に違いが生まれるのだとか。
樽熟成由来のバニラやキャラメルの甘い香りに加え、オレンジなども感じられ、味わいにはシナモンやクローブのようなニュアンスもあるとヴィリディアナさんは説明します。

アネホ

クラセアスール・アネホについて説明するヴィリディアナさん

クラセアスール・アネホについて説明するヴィリディアナさん

テキーラの規定では、12ヶ月以上樽熟成されていればアネホと名乗ることができますが『クラセアスール』では、その倍に以上にあたる25ヶ月以上熟成されています。
特徴的なボトルにはメキシコの文化が描かれており、ボトル下部には原料であるアガベとそれが育つ大地が描かれています。
長い熟成によって香りは複雑になり、ヴィリディアナさんによれば、樽熟成由来の甘い香りに加え、クローブなどのスパイス感、ナッツやオレンジの香りも感じられるそう。
よりなめらかな口当たりになり、味わいの余韻も長いとされています。

ウルトラ

クラセアスール・ウルトラ

クラセアスール・ウルトラ

数あるテキーラの中でも、最高級銘柄に数えられるのが『クラセアスール・ウルトラ』
テキーラのクラスとしては「エクストラアネホ」にあたり、アメリカンオーク樽で3年間熟成されたのち、シェリー樽で2年間、つまり合計5年間もの歳月を熟成に費やされています。
エンブレムはシルバー製、漆黒のボトルに輝くペイントはプラチナによるものです。
ヴィリディアナさんによれば、長い熟成工程によって、より複雑かつフルボディになり、シェリー樽由来のレーズンのような香りや、ダークチョコレート、アプリコットのニュアンスもあるそう。
また、味わいの余韻もさらに長い深く感じられるとのことです。
まさに「ウルトラ」の名にふさわしい味わいのテキーラだと言えるでしょう。

単なるラグジュアリーではないテキーラ

華々しいイメージが強い『クラセアスール』ですが、もちろんそうした要素がありながらも、地元メキシコへの思いや、女性の活躍、雇用対策など、実は社会的な要素も多く含まれていました。
ボトルの製造から中身の液体の製造まで、ラグジュアリーという言葉だけでは言い表せないさまざまな要素が、多くのセレブを惹きつけているのかもしれません。

気軽には手を伸ばしにくい高価なテキーラではありますが、一度は味わってみるべきかもしれません。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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