心を豊かにさせる飲み物として、日々の生活の中で幅広く親しまれているコーヒーとお酒。
実は今、これらを掛け合わせた“コーヒーカクテル”が世界中で人気を博しています。
その人気の背景や魅力、オススメのカクテルなどを、コーヒーカクテルのホットスポットでもある「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京 アリビアーモ™ バー」でチーフバーテンダーを務める大渕修一さんに聞いてみました。
【大渕修一さんプロフィール】
Japan Coffee In Good Spirits 2013、2015 優勝
アリビアーモ™ バーのチーフバーテンダーとして、バーの管理・運営、人材育成や技術協力などを担当。また、コーヒーカクテルの第一人者の一人として、イベントやセミナーに登壇するなど、社外での啓蒙活動も積極的に行う。
なぜコーヒーカクテルが今盛り上がっている?
– まずは、そもそも大渕さんはなぜコーヒーカクテルに注力するようになった理由を聞いても良いですか?
大渕(敬称略):最初に入社したレストランでカフェ配属になり、コーヒーの世界を学びました。その後、西麻布でバーテンダーとして、ミクソロジー(従来の材料に捉われずに最新技術を駆使しながらカクテルを創作するスタイル)を学んだのですが、その経験のなかで、バリスタの世界にミクソロジーの流れが入ったら絶対に面白いと思っていました。
そんな中、偶然にも初開催されたCoffee In Good Spirits(コーヒーカクテルの大会)で、当時思っていた世界観を披露したところ、優勝することが出来ました。
それをきっかけに、コーヒー×アルコールの可能性を多くの方に伝えたいと思うようになったのです。
– ではなぜ今、コーヒーカクテルは盛り上がっているのでしょうか?
大渕:あらゆる食材や調理方法などを積極的に取り入れてきたバーテンダーにとって、お酒と同じ嗜好品であるコーヒーに注目するのは必然の流れでした。
その結果、定番カクテルの人気ランキング「The World’s Best selling Classics (Drinks Internartional発表)」では、(王道コーヒーカクテルである)エスプレッソマティーニが4年連続でベスト10にランクインするほど、世界では空前のエスプレッソマティーニブームとなっています。
そのビッグウェーブが日本にも上陸しつつあるわけです。
– ではスターバックスでのコーヒーカクテルの盛り上がり具合についてはいかがでしょうか?
大渕:SNSなどを見て、ピンポイントでコーヒーカクテルを求める方も増えてきていますね。
ただ、コーヒーカクテルを飲みに来るというより、スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京での体験を求める人が圧倒的に多いです。だからこそ、コーヒーの新しい飲み方としてコーヒーカクテルを知らない方にご提案する機会も多く、結果的に、その認知度が上がっているという印象がありますね。
コーヒーカクテルの魅力、イチ押しのカクテルとは?
– そんなコーヒーカクテルの魅力は、どんなところにあるのでしょうか?
大渕:日本人はコーヒーを非常に多く飲む国民性です。そんな生活に寄り添うコーヒーの新しい飲み方は、広い層に受け入れられるポテンシャルを秘めています。
カフェタイム~夜までシーンを気にせず、どの時間でも気軽に楽しめるのはコーヒーカクテルの魅力だと言えますね。
カフェでもコーヒーカクテルを提供するところが増えてきていますし、同じくバーでもコーヒーカクテルを提供するところが増えてきています。
カフェとバーの業界がお互い理解し合い、歩み寄ってきている気がしますね。
– 大渕さんは普段、どんなことにこだわりながらカクテルを創作しているのでしょうか?
大渕:まずはコーヒー自体の品質や個性をしっかり紐解き、産地からテロワール(土壌、気候、地形などに由来する特徴)、生産処理から焙煎度合いまで、そのコーヒーから感じ取ったものを分解して、チャート化します。それぞれの味やフレーバーに相性の良いアルコールや食材をかけ合わせ、シナジーを導き出しながらカクテルとして仕上げていっていますね。
– 大渕さんイチ押しのコーヒーカクテルを教えてもらっても良いですか?
大渕:スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京でお楽しみいただけるカクテルの中から、まず一つ目は「スターバックス リザーブ エスプレッソ マティーニ」。
ウォッカ・エスプレッソ・シロップというシンプルなレシピだからこそ、コーヒーのクオリティーとバーテンダーの技術をダイレクトに感じることが出来ます。また、季節ごとに変わるロースタリーで焙煎した高品質なコーヒー3種からお好みのコーヒーを選び、その日の気分に合わせて楽しむことが出来るのですよ。
そしてもう一つが「コールドブリュー ジン トニック」。
「コーヒー=苦くて飲みごたえがある」というイメージから真逆のアプローチで、スッキリ爽やかなカクテルの代表格であるジントニックをツイスト(アレンジ)したコーヒーカクテルです。コーヒーが“フルーツ”であることを再確認できる一杯ですね。
– 最後に、コーヒーカクテルの楽しみ方について何かアドバイスなどあればお願いします。
大渕:昨今は高品質のディカフェも生まれていますし、抽出方法によってはカフェインがグッと抑えられるものもあります。
バーテンダーやバリスタに相談しながら、好きなタイミングで肩を張らずに楽しんでほしいですね。
– インタビューへのご協力、ありがとうございました!
多様なシーンで楽しめるコーヒーカクテル
お酒好きの方はもちろん、コーヒー好きの方も楽しめるのがコーヒーカクテルです。
コーヒーと言ってもエスプレッソからラテまで様々な飲み方があるように、それとお酒が組み合わさったコーヒーカクテルには、甘みが引き立つものから苦みがしっかりしたもの、フルーティーなものやクリーミーなものなど、様々な味わいのカクテルがあります。
そして、インタビューにもあったように、カフェとバー双方でコーヒーカクテルを味わえるお店が増えており、多様なシーンで飲み手が自由に楽しめるのは大きな魅力と言えます。
まだ未体験の方、まずは一度コーヒーカクテルを味わってみては?
住所:東京都目黒区青葉台2-19-23
営業:7:00-23:00 (LO 22:30、不定休)
HP:https://www.starbucks.co.jp/roastery/
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