世界には数え切れないほどのカクテルが存在し、料理やファッションと同じようにカクテルにも流行りがあります。
今カクテルの世界では、世界的にネグローニが流行しています。
昔から定番カクテルの一つではあるものの、日本ではそれほど認知度が高くないため、味わったことがない方も多いかもしれません。
そこで当記事では、このネグローニについて、その特徴や魅力、レシピ、最新情報などをお届けします。
ネグローニとは
ジンをベースに使ったイタリア生まれのカクテル、ネグローニ。
フィレンツェのレストランでネグローニ伯爵がアペリティフ(食前酒)として飲んでいたことから、1962年にその名がついたとされています。
ジンのほか、イタリア生まれの赤いビターズのカンパリ、それにこれまたイタリアが主産地のスイート・ベルモットを用いて作られるカクテルで、これらの素材が織りなす複雑なハーブの風味と独特の苦味が特徴。
伯爵がそうしていたのと同じように、食前酒として人気のカクテルです。
ネグローニの基本的なレシピ
以上をグラスに注ぎ、軽くステア(混ぜる)だけのシンプルなレシピです。
お酒しか使わないので、アルコール度数はちょっぴり高めですが、その独特の味わいから好きな人はとことん好きになるようなカクテルです。
なぜスタンダードカクテルのネグローニが今さらブームに?
昔から定番のカクテルとして一定の人気があったネグローニですが、そもそもなぜ今世界的に流行しているのか。
それには実はいくつかの要因があります。
まずは1つは、ネグローニには欠かせないジンが、世界的に大きなブームとなっていること。
個性豊かな特徴を持つ“クラフトジン”なるものが、日本を含む世界各地で造られるようになり、ジンの世界を面白くしているのです。
ジンはカクテルベースとして人気のお酒。ジンが盛り上がる中で、ジンカクテルの定番の一つであるネグローニも盛り上がっている、というわけです。
当然ながら、ベースのジンを変えればネグローニの味も変わり、カクテルそのものが面白くなっています。
2つ目は、スタンダードカクテルを“ツイスト”する動きがバーテンダーの間で活発になっていること。
ツイストとは、昔からあるカクテルを現代風に、またはバーテンダーの感性でアレンジすること。
クラフトジンの台頭もあり、バーテンダーの間でネグローニがツイストの的となり、バラエティー豊かなネグローニが登場しているのです。
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進化するネグローニ
ツイストされたネグローニの中から、いくつか代表的なものをご紹介しましょう。
1つは「ホワイト・ネグローニ」。
文字どおり白いネグローニで、カンパリの代わりに白いビターズのスーズ(またはそれに近いもの)、そしてスイート・ベルモットの代わりにリレ・ブランやドライ・ベルモットを使用しています。
ベーシックなネグローニより、繊細でエレガントな味わいになります。
もう1つは「メスカル・ネグローニ」。
こちらも文字どおりで、なんとベースをジンではなく、メスカルに変えてしまったもの。
テキーラの母を言われるメスカルは、テキーラにはないスモーキーフレーバーが特徴で、ネグローニに独自のフレーバーをもたらします。
バーテンダーの知識、感性、それにスキルが早いスピードで進化する昨今。
ネグローニも進化し、多くの飲み手を魅了しています。
今こそ、ネグローニを味わうときかもしれません。
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