ハイボールの起源とされるスコッチ「デュワーズ」はなぜ若い世代に人気?

ハイボールの起源とされるスコッチ「デュワーズ」はなぜ若年層に人気?

ウイスキーの一つの楽しみ方として、カジュアルにもフォーマルにも楽しめるハイボール。チョイスするウイスキーによって、異なる仕上がりとなることは魅力の一つですが、数あるウイスキーの中でも「ハイボールの起源」とされるブランドがあるのはご存知でしょうか?
その名は「デュワーズ」。
世界的にも、そしてここ日本でも大人気のスコッチウイスキーブランドですが、特に若年層の間で人気が高いとされています。
そこで今回は、ブランドの特徴に触れながら、人気の理由を探っていきます。

デュワーズとは?

1846年にスコットランドの地で、ジョン・デュワーが創業した「デュワーズ」。彼の息子らがその意思を継ぎ、ビクトリア女王の時代から現在まで英国王室御用達を受ける他、品評会での受賞歴が1000を超えるなど、代表的なスコッチブランドへと成長しています。
ハイボールの起源については諸説ありますが、1905年に発行されたThe World紙によれば、1891年にジョンの息子トミーが提唱したのが始まりだとされています。実際にデュワーズは1890年代からハイボールのプロモーションを行なっており、その文化の普及に重要な役割を果たしたと言えます。
そんなデュワーズですが、ここ日本でもかなりの人気が。デュワーズの輸入を行うバカルディ ジャパン社によれば、2012年からの6年間で売れ行きはなんと13倍に。今やスコッチウイスキーとしては3番目の売り上げを誇るブランドなのです。

日本で展開されているデュワーズのシリーズ

日本で展開されているデュワーズのシリーズ

人気の理由とは?

昨今、ウイスキーの楽しむ若年層が増えてきていますが、デュワーズは、ウイスキーカテゴリーの平均に比べ、20〜30代の購買層が多いのだとか。
実は同ブランドは、そうした層が楽しめるイベントを盛んに行なっており、昨年3月にTRUNK (HOTEL)で開催された「SCOTCH EGG CLUB」では若手トップバーテンダーが15人も集結。カジュアル&スタイリッシュなバーラウンジで、それぞれオリジナルカクテルを創作し、若年層を中心に多くのカクテルラバーが来場していました。

SCOTCH EGG CLUB

SCOTCH EGG CLUBの様子

また、今年の8月には「Dewar’s Highball Crossing Festival」を開催。銀座のど真ん中で、アーティストが奏でる心地よい音楽を聴きながら、“チル”にハイボールを楽しめるとあって、こちらも若い方を中心に多くの方が来場していました。

Dewar's Highball Crossing Festival

Dewar’s Highball Crossing Festivalの様子

こうした今の風潮にマッチした取り組みは、若年層人気の理由の一つと言えるでしょう。

キャッチャーさと分かりやすさ

一方でデュワーズは、バカルディ ジャパン社によればハイボール用ウイスキーとして、バーテンダーからの支持がNo.1なのだとか。営業後などにデュワーズのハイボールを嗜むバーテンダーは少なくなく、その厚い支持の一端が垣間見えます。
また、今年はデュワーズハイボール誕生100周年となる記念の年。それに際し「100年ハイボール」というプロモーションが大々的に行われています。
そうしたキャッチーさや、プロからの支持という分かりやすさもまた、若年層人気の後押しとなっているのでしょう。

2019年はデュワーズハイボール誕生100周年

2019年はデュワーズハイボール誕生100周年

スコッチといえば、ジョニーウォーカーやバランタインといったブランドも人気ですが、それらとはまた少し異なる独自の世界観を有するデュワーズ。
それがイベントやプロモーションなどを通じて発信されており、共感を生んでいる、だからこそ若い層から支持を得ているのだと考えられます。

さて、今回ご紹介したデュワーズ、日本では定番商品のホワイトラベルの他、12年や15年、それにハイエンド商品である25年など計5つがラインナップされています。
詳しくはAmazonをチェックしてみて下さい。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

関連記事

  1. ハイランドモルトを知る シングルモルト入門〜「ハイランドモルト」を簡単解説!
  2. 日本のウイスキーの造り手、今いくつ?全国産メーカーをピックアップ 日本のウイスキーの造り手、今どれぐらい?全国産メーカーをリストア…
  3. 世界No.1ウルトラプレミアムバーボン「エンジェルズ エンヴィ」が日本上陸!特徴とおすすめの飲み方を解説 世界No.1ウルトラプレミアムバーボン「エンジェルズ エンヴィ」…
  4. グレンモーレンジィ・アスター2017 あのアスターが復活!グレンモーレンジィ・アスター2017が限定発…
  5. 大人気スコッチ・バランタインの新商品「バレルスムース」が発売!オススメの飲み方はオリジナルの…? 大人気スコッチ・バランタインの新商品「バレルスムース」が発売!オ…
  6. 北陸唯一のウイスキー蒸溜所が手がけるハイボール缶「富山スモーキーハイボール」が新発売 北陸唯一のウイスキー蒸溜所が手がけるハイボール缶「富山スモーキー…
  7. ウイスキーに飲み慣れる ウイスキー初心者がウイスキーに飲み慣れるようになるには…
  8. 世界高額ウイスキーランキングTOP10 最も値段が高いウイスキーは?世界高額ウイスキーランキングTOP1…

おすすめ記事

国産ジンの造り手21社が新潟に集い、唯一無二のジンを創る「DistiRally NEXT 2024」始動! 国産ジンの造り手21社が新潟に集い、唯一無二のジンを創る「DistiRally NEXT 2024」始動!

この度、当メディア(LiquorPage)、および洋酒専門の酒販店・株式会社千雅は、国産ジンが造り手…

「ボンベイ・サファイア」が仕掛けるお酒の枠を超えたクリエイティブな表現とは?〜上海イベント取材 「ボンベイ・サファイア」が仕掛けるお酒の枠を超えたクリエイティブな表現とは?〜上海イベント取材

美しく輝くブルーのボトルが印象的なジン「ボンベイ・サファイア」日本でも広く親しまれている人気のジ…

広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催! 広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催!

水の都として世界的に知られるイタリアのベネチア市、そして中国地方最大の都市・広島市が友好協力関係にあ…

人気の記事

  1. あのパーカーポイントが日本酒に!90点以上78銘柄を発表 日本酒版パーカーポイント
  2. ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介 ジャパニーズ・クラフトジン
  3. 日本でも流行必至!「クラフトジン」の特徴と銘柄まとめ クラフトジンとは?
  4. ウイスキー世界売り上げランキングTOP20 世界ウイスキー売上ランキング
  5. 世界一売れているビールは?2015年世界シェアTOP10を発表! 世界一のビールは?

新着記事

関連記事

PAGE TOP