ジンとはどんなお酒?誰でも分かるようにシンプル&丁寧に解説してみた

ジンとはどんなお酒?

近年世界的なブームを発端に、日本でもブームの波が押し寄せているジン。
今大注目のお酒ではあるのですが、これまで日本では決して一般的なお酒ではなかったため、あまり情報がなく「よく分からないお酒」とされることも多いお酒です。

とは言いつつも、実はジンはジントニックなどで、おそらく誰もが一度は味わったことがあるお酒
そんな、実は身近だけどあまり知られていないジンについて当記事では、どんなお酒なのか、特徴や飲み方などの情報を、お酒をあまり知らない方でも分かるように、シンプルかつ丁寧に解説していきます。

ジンとはどんなお酒?まずは基本をざっくり解説

ものすごくざっくり言うと、ジンとはハーブなどを使ったお酒
もう少し詳しく言うと、ジュニパーベリーというハーブなどを使った焼酎やウォッカみたいなもの。
もっと詳しく言うと、ベースとなるお酒にジュニパーベリー他、ハーブなど(ボタニカル)を加え香味づけされたお酒、それがジンです。

当記事でジンの定義は割愛しますが、基本的にジュニパーベリーさえ使っていればジンであり、造り方や原料などは極端にいえば自由です。

他のお酒にはないハーブっぽい華やかな香りがジンの特徴で、味は基本的に軽快でドライ。
40〜50度前後の高アルコールのお酒で、蒸留という技術によって造られるため、大まかには蒸留酒(英名スピリッツ)に分類されます。

その香味と度数が関係して、カクテルの材料として非常に人気があり、ジントニックやマティーニ、最近人気のネグローニなど多くのカクテルに使用されています。

オシャレなボトルのジン

最近はオシャレなボトルのジンが増えている。

ジュニパーベリーとは
和名“セイヨウネズ”の実。ベリーと名についてはいるものの甘酸っぱい果実ではなく、ヒノキ科の木の実であり、松のようなウッディ(木っぽい)な香りを放つ。
香りの良さからアロマオイルにも使われる。
詳しくはこちら ⇒ジンの原料?ジュニパーベリーってどんなもの?

ジン最大の特徴はボタニカルが奏でる華やかな香り

ジンにはボタニカル(ハーブやスパイス、果皮などを言う)が複数使用され、これらが奏でる華やかな香りがジン最大の特徴と言えます。
各ボタニカルは、しばしばアロマオイルや香りづけの調味料、はたまた香水などにも使用される素材であることから、華やかな香りが生まれるのは当然。
その香りの良さから、ジンはお酒の香水と例えられることもあります。

使われるボタニカルは銘柄によって違う!それがジンの個性を生む

香りが最大の特徴なのであれば、その香りの元となるボタニカルは、ジンで最も重要なテーマと言えます。
使用されるボタニカルは、銘柄によって品目もその数も異なります
概ね5〜10種前後使用されますが、なかには40種を超えるボタニカルが使用されているジンも。

よく使用される品目で言うと、アンジェリカの根や、コリアンダーの種、レモンの皮あたりは基本となるボタニカルです。

ジンに使用されるボタニカル

上から時計回りに、カルダモン、コリアンダーの種、ジュニパーベリー、アンジェリカの根。これらはジンによく使用される。

とはいえ品目に制限はないため、キュウリや薔薇、ブルーベリーといった誰もが知るようなものが使用されることも。
また、日本産のジンではお茶の茶葉や柚子、山椒など日本人に馴染み深いものもしばしば使用されています。

この多種多様なボタニカルから、何を使用するかによって仕上がるジンの香りは変わってきます。
そのためジンは、各銘柄の香りのタイプがあらゆるお酒の中で群を抜いて多様性に富んでいると言えます。

ボタニカルと聞くと難しく感じるかもしれませんが、実はこのように身近なものも使用されているため「薔薇が使われているからこのジンにしよう」といった選び方もできます。

ジンの主な飲み方はカクテル?気軽な飲み方は?

さて、ジンについてなんとなく分かったところで気になるのがその飲み方でしょう。

ジンは40〜50度前後の高アルコールのお酒。
そのため飲み方も多様です。

前述のようにジンはカクテルのベースとして非常に人気があり、その合わせやすさゆえにメジャーなお酒として地位を確立したと言っても過言ではありません。
そのため、今日においても飲み方の定番はカクテル。
特にジントニック(ジンをトニックウォーターで割ったもの)は、昔も今も大定番であり、造り手側もこれを意識してジンを造るほど。

他にもマティーニやギムレット、ネグローニなど人気のジンカクテルはありますが、シンプルで気軽にカジュアルに、けれどしっかり美味しく味わえるジントニックが定番です。

ジンとトニックウォーター5種

誰でも作れるジントニックだが、銘柄やトニックウォーターの種類によって味は全く言っていいほど異なる。

とはいえもちろんロックやストレート、またはソーダ割などでも楽しめます。
近年はそのままでも美味しく味わえるジンが増えているため、このような飲み方も人気があります。

様々な飲み方で楽しめるのはジンの大きな魅力であり、自分だけのオリジナルの飲み方を探してみても面白いでしょう。

まとめ

何かとよく分からないお酒と思われがちなジンですが、実は難しくないお酒であることがおわかりいただけたかと思います。

最後にジンについて、ざっくりまとめると…

ジンとはジュニパーベリーと他ボタニカルによって香味づけしたお酒であり、華やかなハーブっぽい香りが特徴。
ジントニックなどのカクテルやロックなど飲み方の幅は広く、カジュアルにも楽しめる。

ちなみに「ジンを飲むと悪酔いするし頭が痛くなる」と思っている方もいるようですが、ジン自体にそのような影響を与える成分は含まれておらず(強いていえばアルコールはそれですが…)、むしろ数あるお酒の中では悪酔い、二日酔いしにくいお酒に挙げられます。

じっくり味わってみると、美味しいお酒と思えるかもしれませんし、悪酔いしにくいことに気づくかもしれません。

ぜひジンについて知った今、どんな飲み方でも良いのでジンを楽しんでみてください。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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