ウイスキーカクテル 〜 バーで飲みたい本格カクテル8選

バーで飲みたいウイスキーカクテル

ウイスキーには多様な飲み方があります。
ストレートやロックはもちろん、ハイボールやお湯割り、それにカクテルなど…
たまにウイスキーをカクテルにするのは「もったいない」とする主張も見かけますが、好みは人それぞれですし、多様な飲み方に対応しているのは良いことでしょう。

本記事でご紹介するのは、まさにそのウイスキーカクテルについて
ウイスキーのカクテルといっても、実は数え切れないほどたくさんあります。
そこで本記事では、数あるウイスキーカクテルの中でも、定番で、なおかつバーで飲みたい本格的なカクテルを8つに厳選しご紹介していきます。

ウイスキーベースのカクテル8つをご紹介

蒸留酒であるウイスキーは、アルコール度数が40〜50度程度と高い、というのはご存知かと思います。
そのウイスキーを使用するカクテルも度数が高くなりがちです。

度数でいえばジンやウォッカも変わりませんが、ウイスキーのカクテルはとりわけ度数が高いものが多い傾向にあります。
きっと、ウイスキーの特徴を活かしたカクテルが多いことが要因でしょう。

しかし本記事では、お酒がそれほど強くない方にもおすすめできる、度数が高くないカクテルもいくつかチョイスしています。
それではみていきましょう。

マンハッタン

カクテル・マンハッタン

分類:ショートカクテル
製法:ステア
度数:約30度前後
材料:ライウイスキー3/4、スイートベルモット1/4、アンゴスチュラビターズ1dash、マラスキーノチェリー1個
※ショートカクテルとは、主に逆三角形のグラスで提供される氷なしのカクテル。
※製法のステアとは、専用の容器で氷と材料を混ぜて冷やしてから提供されるスタイル。

ウイスキーを使用した超有名カクテルであるマンハッタン。
マティーニが「カクテルの王様」であるのに対し、マンハッタンは「カクテルの女王」という異名をもつことでも、広く知られています。

使用するライウイスキーとは、ライ麦が主体のややスパイシーなウイスキー。
割材のスイートベルモットは、白ワインにハーブの風味をつけた多少の甘みをもつお酒です。
これらが主体のシンプルなカクテルで、まろやかでほのかな甘みを感じ、口当たりが良いのが特徴。
アルコール度数は高めですが、一度は飲んでおきたい、最も代表的とも言えるウイスキーカクテルです。

ちなみにライウイスキーではなく、スコッチウイスキーを使用すると「ロブ・ロイ」という別のカクテルになります。

オールドファッションド

カクテル・オールドファッションド

分類:ロングカクテル
製法:ビルド
度数:約30度前後
材料:ライウイスキー(またはバーボン)45ml、アンゴスチュラビターズ2dash、角砂糖1個
※ロングカクテルとは、氷が入ってるカクテルで、時間をかけて飲むとされるもの。(ジントニックなど)
※製法のビルドとは、グラスに氷と材料を直接入れて混ぜるシンプルな製法。

オールドファッションドは、マンハッタンと並ぶウイスキーの人気カクテル。
ロックグラスの正式名称が「オールドファッションド・グラス」というのは知られていますが、このカクテルに使用されるグラスであったことからそう名付けられています。

ウイスキーに角砂糖による甘みを加えたカクテルで、アンゴスチュラビターズという苦味を持ったお酒を、ごく少量ながら加えることで味を引き締めています。
のちにご紹介するミントジュレップと同様に、アメリカの競馬にちなんだカクテルで、そのため、使用するウイスキーにはライもしくはバーボンという指定があります。

ゴッドファーザー

カクテル・ゴッドファーザー

分類:ロングカクテル
製法:ビルド
度数:約35度前後
材料:ウイスキー1/2、アマレット1/2

ゴッドファーザーという映画はよく知られていますが、このカクテルは、その映画をイメージし作られたカクテル。
イタリア人社会を描いた映画というとこもあり、割材にはイタリアを代表するリキュールであるアマレット(アーモンド風味のリキュール)が使用されています。
レシピ自体はとてもシンプルですが、アマレット独特の甘みが加わることで、骨太ながらも複雑で深いのあるカクテルとなっています。

ちなみに、ウイスキーをウォッカに変えると「ゴッドマザー」ブランデーに変えると「フレンチコネクション」というカクテルになります。

ミント・ジュレップ

ミントジュレップ
By Will Shenton – https://bevvy.co/cocktail/mint-julep/xfea, CC BY-SA 3.0, Link

分類:ロングカクテル
製法:ビルド
度数:約30度前後
材料:バーボン60ml、砂糖2tsp、水またはソーダ2tsp、ミントの葉

ミント・ジュレップもとても有名で、ウイスキーカクテルの代表格。
南北戦争時代にすでに飲まれていたとされるクラシックなカクテルですが、今もなお大人気を誇ります。
オールドファッションド同様に、競馬にちなんだカクテルで、ケンタッキーダービーのオフィシャルドリンクにも指定されています。

こちらもとてもシンプルなカクテルですが、ミントの香り加わることで、どこか気分をリフレッシュさせてくれるような爽快なカクテルとなっています。

マミー・テイラー

マミーテイラー

分類:ロングカクテル
製法:ビルド
度数:約10度前後
材料:スコッチ3/4、ライムジュース1/4、ジンジャーエール適量

マミーテイラーは、ここまでご紹介したカクテルとは異なり、10度前後と度数が低いのが特徴のカクテル。
スコッチにライムジュースを加え、それをソーダではなくジンジャーエールで割ることで、すっきりシャープな味わいに仕上げています。
数あるウイスキーカクテルの中でも、かなり飲みやすい部類に入ります。

アイリッシュ・コーヒー

アイリッシュ・コーヒー
by Marco Verch|Irish Coffee, CC BY 2.0

分類:ロングカクテル
製法:ビルド
度数:約20度前後
材料:アイリッシュウイスキー30ml、砂糖1tsp、コーヒー適量、生クリーム適量

アイリッシュコーヒーは、暖をとるために考案されたとされるホットカクテル。
砂糖を加えたホットコーヒーに生クリームを浮かべているため、甘いデザート感覚のカクテルとなっており、ウイスキーが多少苦手な方でも楽しめる味わいとなっています。
温度やその甘い味わいから、心身ともに温まるようなカクテルです。

ちなみに、アイリッシュウイスキーではなくスコッチを使用すると「ゲーリック・コーヒー」に、ブランデーを使用すると「カフェ・ロイヤル」というカクテルになります。

ジョン・コリンズ(ウイスキーコリンズ)

分類:ロングカクテル
製法:シェイク
度数:約10度前後
材料:ウイスキー60ml、ライムジュース20ml、砂糖2tsp、ソーダ適量

ジョンコリンズは別名ウイスキーコリンズとも言われ、ジンの定番カクテルでもある「トム・コリンズ」のウイスキー版といったところ。
本記事でご紹介するカクテルの中では、唯一シェイク(シェイカーで振って作る製法)して作られるカクテルで、さっぱりした味わいながらまろやかさも感じる、飲みやすいカクテルです。
アルコール度数がやや低いのも魅力です。

スコッチキルト

分類:ショートカクテル
製法:ステア
度数:約40度前後
材料:スコッチ2/3、ドランブイ1/3、オレンジビターズ2dash

その名のとおり、スコッチを使用しており、スコットランドの伝統衣装であるキルトにちなんで名付けられたカクテル。
割材に使用するドランブイとは、スコッチ(モルトウイスキー)に蜂蜜やハーブなどを加え風味づけしたリキュールで、度数が40度と高いですが、甘く飲みやすさを感じるリキュールです。
スコッチとドランブイに加えて、オレンジビターズの苦味も加えることで味を引き締めています。

まとめ

以上8つが、今回ピックアップした代表的なウイスキーカクテルです。
気になるカクテルは見つかりましたでしょうか?

気づいた方もいるかもしれませんが、ウイスキーカクテルはそのほとんどが、バーボンやスコッチなど〇〇ウイスキーと種類を指定しています。
これは、様々は種類があり、それぞれ違った個性を持つウイスキーならではの特徴と言えるでしょう。
それだけにカクテルのバリュエーションはもちろん、味わいも様々です。

ストレートやロックでウイスキーを楽しむのもいいですが、たまにはカクテルにしてみるのも良いかもしれません。
それではこの辺で。

【参考文献(レシピ参考)】
ウイスキーコニサー資格試験教本|ウイスキー文化研究所

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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