ジンの定番の飲み方であるジン&トニック。ジンの本場イギリスでは、ジンの消費量のうち、7割がジン&トニックとして消費されるほど、多くの人に愛されている飲み方です。(※WSTAより)
近年は、クラフトジンの盛り上がりなど、ジン全体にスポットが当たる中で、そのトニック割りにも注目が集まっています。
さて、皆さんがイメージするジン&トニックには、どんな付け合わせ(以下、ガーニッシュ)が使われているでしょうか?
きっとライムをイメージする方が多いのではないでしょうか?
しかし実は、ジンを取り巻く世界が急激に変化する中で、その付け合わせも変わってきています。
ジン&トニックの付け合わせ、“ピンクグレープフルーツ”の人気が急上昇?
一般的にジン&トニックは、ジン1/4に対して、トニックウォーター3/4で割るのが王道のレシピ。そこに柑橘系のフルーツなどを搾ったり、飾ったりするケースが大半なのですが、今まではライムを使用するのが一般的でした。
日本でも、多くのカクテルブックにライムを加えるレシピが記されている他、バーにおいても、ライムを使ったジン&トニックが王道だったりします。
ところが今、海外では、ジン愛好家の間で“ピンクグレープフルーツ”をガーニッシュとして加えるジン&トニックの人気が急上昇しているというのです。
およそ10万人の会員数を誇るイギリス発・世界最大級のジンコミュニティ「CraftGin Club」が、会員を対象に行った調査では、会員の38%がジン&トニックのお気に入りのガーニッシュを“ピンクグレープフルーツ”と答えたとし、その人気が急上昇しているとしています。
ピンクグレープフルーツといえば、果肉がピンク色なのはよく知られていますが、一般的なグレープフルーツに比べて苦味、酸味が控えめとされています。日本に輸入されるグレープフルーツのおよそ半数がこれにあたるともされる、意外にも身近な素材です。
そもそもグレープフルーツは、柑橘の香りの成分であるリモネンをライムやレモンより多く含むため、これらより柑橘香を強く放つといった特徴が。そのため、それを使ったジン&トニックもまた、一般的なものより爽やかな味わいとなります。
特にピンクグレープフルーツなら、その見た目に華やかさがプラスされることも影響してか、ジン&トニックのガーニッシュとして人気が急上昇しているのです。
多様化するジン&トニックのスタイル
CraftGin Clubは、ピンクグレープフルーツが人気急上昇中だとした一方で、ライムとレモンとともに、キュウリを“伝統的な”ジン&トニックのガーニッシュとカテゴリーしています。
キュウリのジン&トニックは、日本でも少しずつ見られるようになってきましたが、イギリスではすでに定番化しているとされているのです。
また、その他にもローズマリーやタイムといった香りの強いハーブや、ベースのジンの味わいを崩さぬように敢えて何も加えないスタイルも人気を呼ぶなど、ジン&トニックのガーニッシュが多様化していることが分かります。
近年はクラフトジンの台頭により、香りや味、見た目のバラエティ豊かなブランドが増えたことから、ベースとなるジンを選ぶ風潮が浸透。また、割材であるトニックウォーターも、天然由来の成分のみから作られるナチュラルなブランドが続々と登場し、選択肢が増えたこともあり、ジン&トニックの進化と多様性が加速しています。
だからこそ、その付け合わせであるガーニッシュもまた変化してきているのでしょう。
クラシックなライムのジン&トニックも良いですが、自分好みにカスタマイズしてみるのもオススメです。
⇒国産クラフトジンの造り手インタビュー記事まとめ
⇒ジン好きが選ぶ、まず味わっておきたい「定番クラフトジン」6選
Amazonのジン・クラフトジンストアはこちら!
⇒Amazonのジンストア