熱狂的ファンを持つスモーキーウイスキー「アードベッグ」の特徴を簡単にご紹介!

熱狂的ファンを持つスモーキーウイスキー「アードベッグ」の特徴を簡単にご紹介!

個性的すぎる味わいながらも、世界的に愛され、ここ日本でも多くの熱狂的なファンを持つウイスキーがあります。
そのウイスキーとは、スコッチの聖地・アイラ島のシングルモルト「アードベッグ」。

アイラ島のシングルモルトといえば、薫製香のようなひとクセあるスモーキーな香りが特徴とされていますが、アードベッグはその特徴が特に強く出ているブランドだとされています。
ウイスキー好きなら一度は試しておきたいこちらのブランドについて、その特徴を簡単にご紹介します。

最強レベルのスモーキーフレーバーを有する「アードベッグ」

アードベッグが造られるのは、スコットランド西部、日本の淡路島よりひと回りほど大きいアイラ島の海沿いにある「アードベッグ蒸溜所」。
同じくアイラ島のシングルモルトとして高い人気を誇る「ラフロイグ」と同じ、1815年に創業した蒸溜所です。
長き歴史を持ちながらも、存続の危機に陥ったり、閉鎖に追い込まれたりなど、これまでの歴史で紆余曲折を経験。1997年に、今ではLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の傘下となったグレンモーレンジィ社の手によって復活を果たすと、アイラ島のウイスキーの中でもとりわけ熱狂的なファン(ファンはアードベギャンとも呼ばれる)が多いブランドの一つとして地位を確立させています。

アイラ島南部の海沿いに立つアードベッグ蒸溜所

アイラ島の海沿いに立つアードベッグ蒸溜所

アイラ島のウイスキーの最大の特徴といえば、ピート(泥炭)と呼ばれる燃料を、原料である麦芽の乾燥工程で多用することから生まれる、他産地ウイスキーにはない独自のスモーキーフレーバー。
アードベッグではとりわけ多くのピートを使用しており、その度合いを図るべくppmで表されるフェノール値は、一般的なスコッチウイスキーが10ppm前後なのに対し、なんと55〜60ppmもの数値を誇ります。
これは限定品を除くレギュラーシリーズとしては、スモーキーさをウリにするアイラウイスキーの中でも最高値であり、いかにアードベッグが強烈なスモーキーフレーバーを有しているかを表しています。

アイラ島のピート

アイラ島で採掘されたピート。

一度挑戦した者の心を引き付けてやまない唯一無二の味わい

アイラ最強レベルのスモーキーフレーバーを有するアードベッグですが、その野性味あふれるパワフルな味わいの中に、甘さを感じさせるフルーティーな味わいも有しており、そのバランスが絶妙。ただスモーキーなだけでなく、ウイスキーとしての味わいの良さも追求されているからこそ、多くの人気を集めているのでしょう。
苦手な人も少なくない個性的な味わいであることは事実ですが、その分、一度魅了されるととことん好きになる、そんな唯一無二の味わいをアードベッグは有しているのです。

アードベッグの主な銘柄

最後に、国内でも流通するアードベッグの主な銘柄をご紹介します。
いずれも長年、アードベギャンたちから厚い指示を得ている銘柄です。

アードベッグ 10年

アードベッグのフラッグシップアイテムであり、アードベッグらしさを最も感じられる一本です。
まずはストレートで、燻製したような強烈な香りを堪能するのがおすすめです。

アードベッグ ウーガダール

フラッグシップ(10年)が基本的にバーボン樽熟成の原酒で構成されるのに対し、さらにシェリー樽の原酒も加え、54.2%と高いアルコール度数でボトリングした銘柄が「ウーガダール」。
10年同様に長年高い人気を誇る一本で、スモーキーフレーバーの中で輝く甘さが印象的です。

アードベッグ コリーヴレッカン

バーボン樽熟成の原酒に加え、フレンチオークの新樽で熟成させた原酒もブレンドした銘柄です。新樽由来の力強さとウーガダールよりも高い度数(57.1%)により、強烈なフレーバーを楽しめます。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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