ジャックダニエルを飲む前に知っておきたい基本のこと

ジャックダニエルを飲む前に

みなさんは「ジャックダニエル」を飲んだことはあるでしょうか?
とても有名なアメリカのウイスキーで、バーのみならず多くの飲食店で飲むことができます。

本記事では、ジャックダニエルを飲む前に、できれば知っておきたい特徴や魅力、そして「実はバーボンではない」といった問題など…ジャックダニエルの基本情報についてお送りしていきます。
これらを知っておくことで、ジャックを飲んだことがない方はもちろん、すでに飲まれている方もさらにおいしくジャックを味わうことができます。
知って飲むのと知らずに飲むのでは味わい方が変わりますからね。

それでは見ていきましょう。

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ジャックダニエルが世界一売れているウイスキー?

よく「ジョニーウォカーが世界一売れているウイスキーだけど、単一銘柄ではジャックダニエルが世界一売れている」と言われています。
しかしこれについては、出典が定かではないうえ、単一銘柄別での売上データがないので正確なことは分かりません

確実に言えることは、そもそも世界一売れているウイスキーはジョニーウォカーではなく、インドのウイスキー「オフィサーズ・チョイス」。
そしてジャックダニエルはというと、世界で6番目に売れているウイスキーです。
ただし、インドのウイスキーはその定義が世界的なウイスキーの定義とは少々異なり、それを考慮しインドを抜きで見ると、ジョニーウォカーに次ぐ世界で2番目に売れているウイスキーということになり、さらに両ブランドが抱える銘柄数を考えると、ジャックダニエルの主力銘柄「オールドNo.7」が単一銘柄では世界一とみなしても良いのかもしれません。

なお、アメリカンウイスキー(アメリカ産ウイスキーの総称)では堂々の1位です。
なので、より確実に言うなら「ジャックダニエルは、世界一売れているアメリカンウイスキー」ということです。

ウイスキーの売り上げデータについてはこちらの記事でご紹介しています。
ウイスキー世界売り上げランキングTOP20
※データ出典元は英Drinks International(2015年の年間売り上げデータ、集計元はEuromonitor)

ジャックダニエルはバーボンじゃない?

よく「ジャックダニエルはバーボンウイスキー」と捉えられがちですが、実は違います。
正しくはテネシーウイスキーに分類されます。

そもそもバーボンとは、原料の規定や熟成方法など定義に沿って作られたアメリカンウイスキーの一種で、生産地はアメリカであれば基本どこでも問題ありません。(現状95%程度がケンタッキー州産)
対してテネシーウイスキーは、そのバーボンの定義にさらに追加された項目があり(後述します)、加えて生産地はテネシー州でなければいけないという決まりがあります。

ジャックダニエルはテネシー州リンチバーグで作られており、製法もその定義を満たしているため、バーボンではなくテネシーウイスキーに分類されるのです。
ちなみに上記で「さらに追加された項目」と書きましたが、その追加されている項目はテネシーウイスキーの味わいを決めるとても重要な工程で、それがジャックの味わいに大きく関係しています。

味わいの秘密 〜 チャコール・メローイング

ジャックダニエルの味の特徴は、なめらかな甘さと程よい香ばしさ。
バーボンと比べると違いは明らかで、ジャックの方が口当たりが優しく、飲みやすい味わいとなっています。

ジャックのその味わいの秘密は、バーボンには存在しないテネシーウイスキー独自の製造工程「チャコール・メローイング」にあります。(この工程こそが「さらに追加された項目」)

チャコール・メローイングとは

チャコール・メローイングとは「蒸留後のウイスキーをサトウカエデの木炭でゆっくり濾過をする」という、テネシーウイスキーには必須の工程。
サトウカエデはメープルシロップの元にもなる木で、この木炭を細く砕き、それをびっしり敷き詰めた桶で丁寧に濾過することで、穏やかで優しい口当たりと甘さが生まれています。

ジャックダニエルのチャコール・メローイング

チャコールメローイングは大きな木桶に木炭をぎっしり敷き詰めて行う。

By ljv|Charcoal Mellowing, CC BY-ND 2.0

びっしり敷き詰められた木炭によるチャコール・メローイングは、完了までに4〜6日ほどかかる大変手間と時間がかかる工程
しかしながら、この工程がなければバーボンとの違いはほとんどなくなり、味わいもほぼ同じとなることでしょう。
つまりはこのチャコール・メローイングによって、テネシーウイスキー、ひいてはジャックダニエルに独自の価値が生まれているのです。

このようにテネシーウイスキーは製造にひと手間加えているため、バーボンよりも値段がちょっぴり高くなりがちです。

ジャックダニエルの名前の由来

ここから先はちょっとした豆知識をご紹介。

まずはジャックダニエルというブランドの名前の由来について。
これに関してはお気づきの方も多いと思うのですが、創業者の名前がブランド名の由来となっています。

1866年、ジャックダニエル蒸留所として操業を開始させたのが、ジャスパー・ニュートン・ダニエル(通称ジャックダニエル)です。
この名がそのままブランド名になっているということですね。

それから主力銘柄である「オールドNO.7」については、諸説あり真実は定かではないのですが…
「ジャックダニエル氏の7番目の試作品」との説が最も有名です。
そのレシピを使用しているので「オールドNO.7」の名がついたと言われています。

音楽の都で作られている!

ジャックダニエルが作られるテネシー州は、「音楽の都」とも言われ、音楽がとても有名な地域。
関連する人物を挙げるとキリがないのですが、例えばエルヴィス・プレスリーや、今でいうとテイラー・スウィフトがテネシー州にルーツがあります。(ジャスティン・ティンバーレイク、マイリー・サイラスはテネシー州出身)

そんな音楽が盛んな地域で作られていることもあってか、ジャックダニエルは数多くのミュージシャンに愛されています。
例えば、レッドツェッペリンのジミー・ペイジやローリングストーンズのミック・ジャガーなど数々のスターが、実際にジャックダニエルを手にしている写真が多く見つかっています。

ジャックダニエルをこよなく愛したとされるフランク・シナトラ

ジャックダニエルをこよなく愛したとされるフランク・シナトラ。

それから、往年の大スターであるフランク・シナトラは特にジャックを愛したとされ、彼の名がついたジャックダニエルが2012年に発売されているほど。
黒いラベルデザインからは、どこかロックやジャズを思わせる音楽的な要素を感じますが、実際のところ音楽と非常に関係が深いウイスキーでもあるのです。

ジャックダニエルの銘柄は1種類だけじゃない!

黒いラベルの「Old No.7(ブラック)」がおなじみのジャックダニエルですが、実はそれ以外にも多くの銘柄がリリースされています。
とりわけ飲みやすいと人気の「ジェントルマンジャック」や、単一の樽から瓶詰めされる、中級者向けの「シングルバレル」
それから近年大人気のリキュール「テネシーハニー」など、限定品も合わせると7〜8銘柄ほどリリースされています。

詳しくはこちらの記事にて、それぞれの特徴や違いなど比較解説しています。
ジャックダニエル各銘柄の特徴と違いを比較解説!
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まとめ

ここまでジャックダニエルについての基本情報をざっくりとご紹介してきました。
ジャックについてしっかりと知ったことによって、今後はよりおいしく味わえることでしょう。

最後にジャックダニエルについてまとめると…

  • 世界一売れているアメリカンウイスキー
  • バーボンではなくテネシーウイスキー
  • 味わいの秘密はチャコール・メローイング
  • 名前の由来は創業者ジャックダニエル
  • 数多くのミュージシャンに愛されている

ちなみに筆者的にジャックは好きな銘柄で、定期的に購入して飲んでいます。
まだ、という方はぜひ味わってみてください。

それではこの辺で。

【参考文献】
ジャックダニエル・ブランドサイト
ウイスキーコニサー資格認定試験教本2009 スコッチ文化研究所

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小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPageオーナー / GINfest.TOKYO運営メンバー] 豊富な現場経験や長年のお酒愛によって、ジンを筆頭にあらゆるお酒の知識を持つ。

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