ピルスナーやペールエール、IPAにスタウトなど…ビールタイプを簡単解説

ピルスナーやペールエールなど主なビールタイプ

近年のクラフトビールの流行りととも「ペールエール」や「IPA」などのワードを見聞きすることが多くなりました。

ビールは、その作り方によって主にエールかラガーに分類されるのですが、実はそこから更にタイプが細分化されます。
ペールエールもIPAもそのタイプの一種ということになります。

当然ながらタイプが違えば味や特徴が異なります。
そこで本記事では、ペールエールやIPA、スタウトなど、主なビールのタイプを分かりやすく説明、比較していきます。

エールとラガーの違いについてはこちら
ビールのラガーとエールの違いとは?をわかりやすく説明!

エールに分類される主なビールタイプ

エールとは、上面発酵という製法で作られるビールです。
常温で時間をかけずに発酵されます。
発酵に使う酵母菌が上に浮いてくるため上面発酵と呼ばれています。

エールに分類されるビールは、ラガーのビールと比較して、味や香りの強い芳醇旨口のビールが多い傾向にあります。

ペールエール

エールに分類されるビールの中で、最も代表的なのがペールエールタイプです。
ラガーと比較すると、ホップの苦味が強く、さらに香りも強い傾向にありますが、「エールの中」で見るとまだまだ軽めな味わいです。
特徴ある色合いのビールが多いエールの中で、ペールエールは色が淡い方です。

【味わい】
苦味が強め、麦の芳醇な味、ちょっぴりフルーティーな香り

【有名なビール】
バス・ペースエール
よなよなエール

アンバーエール

濃いめのブラウンの色をしているのがアンバーエール。
麦芽をちょっぴり焦がして使用しているため、色が濃くなっています。
焦がしたことによる香ばしい風味と、強めの苦味を感じ、ペールエールよりもしっかしした味わいのビールになります。

【味わい】
香ばしい香りとやや苦い風味、コクがある

【有名なビール】
ブリュードッグ・5AMセイント
常陸野ネストビール・アンバーエール

IPA(インディア・ペールエールの略)

エールビールの特徴を、最も強く表すと言っても過言ではないのがこのIPA。
ビールの苦味と香りの元となるホップを通常よりも多く使用しているため(ときに何倍もの量)、苦味が強く、香り高いのが特徴です。
従来的にはアルコール度数が高めなことが多いのですが、近年ではIPA人気の高まりとともに度数の低いIPAが多く出回るようになりました。

ホップをさらに多く使用し、苦味と度数をさらに高めたインペリアルIPA(別名ダブルIPA、WIPA)と呼ばれるタイプもあります。

【味わい】
苦味が強い、華やかで香り高い、コク深い

【有名なビール】
パンクIPA
ストーンIPA
インドの青鬼

ヴァイツェン

いわゆる白ビールと呼ばれるビールの一つがこのヴァイツェン。
通常のビールとは異なり、小麦を多く(原料の半分以上)使用するのが特徴で、味がまろやかになります。
ちょっぴり甘く感じることもあり、酸味が強くなる傾向もあります。

【味わい】
フルーティーな香り、甘めで酸味が強い

【有名なビール】
銀河高原ビール・ヴァイツェン
箕面ビール・ヴァイツェン

バーレーワイン

バーレーワインとは「麦で作られたワイン」という意味で、アルコール度数もワインに近い10度前後になります。
通常の何倍もの原料を使用し、ビールには珍しく樽などで長期熟成させるため、赤みを帯びたブラウン色になり、酸味が強くコク深い味わいになります。
バーレーワインは、作るのに非常に手間がかかるビールなので、値段は高めです。

【味わい】
フルーティーな香り、苦味と酸味が強い

【有名なビール】
ミッケラー・マイスグープ
ストーン・オールドガーディアン

スタウト

スタウトはいわゆる黒ビールの一つで、特に「ギネス」は日本でも有名です。
原料の大麦を黒くなるまで焦がして使用することで、黒いビールが出来上がります。
そのため香ばしい苦味が強く、かなり濃厚なビールになります。

【味わい】
香ばしい香味、炭酸が弱め、コク深い

【有名なビール】
ギネス
マーフィーズ・アイリッシュスタウト

ベルジャンホワイト

ベルギーで作られる白ビールで、ヴァイツェン同様に小麦を使用するのですが、さらにコリアンダーやオレンジなどハーブを加える独特のビールです。
他ビールとは明らかに異なるハーブ由来の香りが強く、苦味は少なくとても爽やかで個性的な特徴を持っています。
近年では、ベルギー以外の国でこのスタイルを取り入れたビールも出てきていて、ベルジャンスタイルホワイト、もしくは端的にホワイトエールとも呼ばれます。

【味わい】
まろやかで苦味が少ない、ハーブの香り

【有名なビール】
ヒューガルデン・ホワイト
ヴェデット

ラガーに分類される主なビールタイプ

ラガーとは、下面発酵という製法で作られるビールです。
低温でじっくり時間をかけて発酵されます。
発酵に使う酵母菌が下に沈んでくるため下面発酵と呼ばれています。

ラガーに分類されるビールは、エールと比較して、味や香りがすっきりした淡麗辛口のビールが多い傾向があります。

ピルスナー

ラガーに分類されるビールの代表格がピルスナーです。
本場はチェコですが、日本でも馴染み深いもので、大手メーカーの主力ビールはほぼ全てこのピルスナーに属します。
ラガーの特徴を最も表す淡麗辛口のビールになります。

【味わい】
キレのある苦味、クリアであっさりしている

【有名なビール】
大手メーカービール(プレモル、スーパードライ、一番搾りなど)
ピルスナーウルケル

ヘレス

主にドイツで生産されているビールで、見た目はピルスナーに似て淡い色合いです。
しかし、苦味が抑えられていて、よりライトな風味を持っています。
日本ではレーベンブロイが有名です。

【味わい】
苦味が控えめ、麦っぽい風味、あっさり

【有名なビール】
レーベンブロイ
ホーフブロイ

デュンケル

主にドイツで生産される「濃い」という意味の持つ、ブラウン色のビール
アンバーエールやスタウト同様、原料の麦芽を焦がして使用するのですが、ラガー(下面発酵)で仕込まれているぶん、あっさりした味わいになります。

【味わい】
苦味は控えめ、甘みを感じる、若干香ばしい

【有名なビール】
エルディンガー・デュンケル
八ヶ岳地ビール・デュンケル

ボック

ラガー版の黒ビールと言えるタイプですが、近年では淡い色をしたボックも多く出回っています。
基本的にはアルコール度数が7度前後と高く、味わいも濃厚なものが多いです。
濃い色のわりに苦味が控えめなのが特徴です。

【味わい】
カラメルの風味、麦っぽい味、香ばしい

【有名なビール】
モンヒスホーフ・ボックビール
シュナイダー・アヴェンティヌス・アイスボック

まとめ

気になったビールタイプは見つかりましたでしょうか?

ラガーとエールでそれぞれ違った特徴を持っているのですが、そこからさらに細かなタイプを見ていくと、またそこでも特徴が違うことがわかりますね。
日本では、どうしてもビール=ピルスナーが基準になっている方が多いですが、他のタイプも試していうくことで、よりビールの奥深さを知ることができます。

ちなみに、日本ではピルスナーがほとんどと説明しましたが、それは海外でも言えることでバドワイザーやハイネケンなどの有名ビールの多くはピルスナータイプです。
しかし、クラフトビールに目を向ければ、IPAやアンバーエールなどエールに属するビールやピルスナー以外のラガービールも多く見ることができます。

ぜひいろんなビールを試し、その違いを楽しんで見てください。

以上、「ピルスナーやペールエール、IPAなど主なビールタイプを比較」でした。

小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、ジン専門書籍やテキーラメディアなど外部酒類メディアの執筆協力の他、イベントの企画運営にも携わる。(ただの酒好き)

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