【九州・沖縄版】国産クラフトジン全ブランド一覧 〜 37ブランドの特徴を紹介

【九州・沖縄版】国産クラフトジン全ブランド一覧 〜 37ブランドの特徴を紹介

今や日本各地で造られるようになったクラフトジンですが、その中でも九州・沖縄地方が一大産地となっているのはご存じでしょうか?
同地方は、焼酎や泡盛が造られる“蒸溜酒王国”であり、その技術を活かしたジンが次々と誕生しているんです。
福岡や鹿児島、沖縄など8県で造られるクラフトジンのブランド数は、なんと37にものぼります。

というわけで今回は、2021年9月1日時点で買える全ての国産ジンブランドの中から、九州・沖縄地方で造られているクラフトジン(※)を都道府県別にピックアップ。
それぞれブランド別に特徴などをご紹介します。

気になるジンがあればぜひ試してみてください。

※一般的に“クラフトジン”とみなされることがあるジンをピックアップしています



福岡

ジン 無銘

ジン 無銘
大手酒類メーカー・オエノングループの福徳長酒類が、久留米市の製造拠点で手がけるのが「ジン 無銘」
2018年にリリースされたジンで、ベースには自社の米焼酎を使用。香りづけのボタニカルには、ゆずや玉露、桜、そして和薄荷など、日本ならではの素材を含む8つの素材を用いています。
おだやかなゆずの香りとベース由来のなめらかな味わいが特徴的です。

造り手 福徳長酒類(福岡・久留米市) ※本社は千葉
主なボタニカル ゆず、玉露、和薄荷など
度数/容量 40%/700ml
値段 3,300円(税込)

KITAYA CRAFT GIN

KITAYA CRAFT GIN
福岡・八女市で日本酒・焼酎を造る喜多屋が、2020年にリリースしたクラフトジンです。
自社の大吟醸酒由来の粕取焼酎と米焼酎をベースに、福岡産のゆずとあまおう、そしてお茶の名産地である八女のジンらしく、煎茶と玉露といった素材も活かしながら合計8種類のボタニカルを使用しています。
減圧蒸溜を日本でいち早く導入した造り手でもあり、その技術を活かした柑橘とベリー主体の甘やかで軽快なフレーバーが特徴です。

造り手 喜多屋(福岡・八女市)
主なボタニカル ゆず、あまおう、玉露など
度数/容量 45%/500ml
値段 3,960円(税込)

KAGUA GIN

KAGUA GIN
クラフトビールの造り手として知られるFar Yeast Brewing(拠点は山梨)が企画し、喜多屋が製造を担当した「KAGUA GIN」
クラフトビールを原料とした日本初のジンで、贅沢にもFar Yeast Brewingの人気銘柄の一つ「馨和 KAGUA セゾン」を蒸溜したスピリッツをベースとして用いています。
このビールのフレーバーを活かすべく、ボタニカルはジュニパーベリーとゆずのみを使用。ゆずとともに香るビールのような涼しげなハーブの香りが特徴的です。

造り手 喜多屋(福岡・八女市)/企画:Far Yeast Brewing
主なボタニカル ジュニパーベリー、ゆず
度数/容量 45%/500ml
値段 4,950円(税込)

Jin40

Jin40
樽で長期熟成させた麦焼酎由来の「朝倉」を手がけることで知られる篠崎社が、朝倉蒸溜所で造るクラフトジンです。
2020年夏にリリースされたジンで、ボタニカルの香味をしっかり抽出するべく度数が高められた、焼酎を再蒸溜したスピリッツをベースに使用。ボタニカルとして使用されるジュニパーベリー以外の3種類(レモングラス、緑茶、ペパーミント)は全て福岡産の素材で、鮮やかなラベルは博多献上柄のデザインとなっています。

造り手 朝倉蒸溜所(福岡・朝倉市)
主なボタニカル ジュニパーベリー、ゆず
度数/容量 45%/750ml
値段 3,300円(税込)

Freeee!!!

Freeee!!!
「Jin40」を手がける朝倉蒸溜所が、2021年夏にリリースしたクラフトジン「Freeee!!!」
その名をとおり“自由”をキーワードに、地元福岡はもちろん、世界各国から各地を代表するボタニカルを集め、合計27種類もの素材を使用。ジンの伝統的なボタニカルのほか、地元で採れたイチジクや玉露、静岡産の桜や熊本産のバンペイユなど、多種多様なボタニカルを用いています。
カラフルでポップなラベルも特徴的です。

造り手 朝倉蒸溜所(福岡・朝倉市)
主なボタニカル イチジク、桜、晩白柚など
度数/容量 47%/500ml
値段 2,750円(税込)

佐賀

茶神(ちゃじん)


佐賀の焼酎・日本酒メーカー・宗政酒造が手がける「茶神」
その名のとおりお茶のフレーバーを活かしたジンで、現在“紅葉”“角笛”“ノ貫”“風流”の4銘柄がリリースされています。
お茶のフレーバーを活かすべく、ジンの一般的な製法であるボタニカルの蒸溜を行わず、漬け込みのみでフレーバーを抽出。そのため茶色づいているのが特徴です。
銘柄により蜂蜜か黒糖が加えられたリキュールタイプのジンです。

※下記は「紅葉」の情報

造り手 宗政酒造(佐賀・有田町)
主なボタニカル 紅茶、ジュニパーベリー、コリアンダーなど
度数/容量 40%/500ml
値段 2,970円(税込)

赤鳥居

赤鳥居
焼酎「魔界への誘い(いざない)」などでも知られる1688年創業の歴史ある酒蔵・光武酒造場が、2020年夏にリリースしたクラフトジン「赤鳥居」
町のシンボルとして愛された祐徳稲荷神社の参道にちなみ名付けられており、その鳥居の材木となる杉の木がボタニカルの一つとして用いられています。
5種類のボタニカルを使ったスタンダードボトル“オリジナル”のほか、佐賀産の茶葉や海苔、牡蠣の殻など11種類のボタニカルが使用された“プレミアム”も同時展開されています。

※下記は「赤鳥居オリジナル」の情報

造り手 光武酒造場(佐賀・鹿島市)
主なボタニカル レモン、杉の木、日本茶など
度数/容量 45%/700ml
値段 1,980円(税込)

スティルダム

スティルダムジン
2019年に佐賀市で誕生したばかりのスピリッツ蒸溜所・楠乃花(くすのはな)蒸溜所で造られる、同県初のクラフトジンです。
地元産の米焼酎をベースに、おなじく地元産のレモングラスなどのハーブやゴマ、海苔といった7つの素材を含む合計14種類のボタニカルを使用。オランダ製のハイテク蒸溜器iStillで蒸溜しています。
定番ボトルにあたる“スタンダード”のほか、地元産の有機レモン・リスボンを軸にしたボトル“リスボン”が通年で展開されています。

※下記は「スタンダード」の情報

造り手 楠乃花蒸溜所(佐賀市)
主なボタニカル レモングラス、ゴマ、海苔など
度数/容量 40%/700ml
値段 4,950円(税込)

長崎

デンノシン

デンノシン
1839年創業の日本酒の造り手・杵の川(きのかわ)が、2019年6月にリリースした「デンノシン」
焼酎などをベースに、ジンの伝統的なボタニカル3種類を使用。中でもジュニパーベリーは通常のジンの3倍の量が使用されています。
出島を中心に海外文化の玄関となった長崎は、日本のジン発祥の地とされており、その当時のジンが甘い味わいだったことにちなみ、カステラなどにも使用されるザラメ糖で甘味づけしているのも特徴的。ウッディな香りと独特の甘さが感じられる濃厚な味わいのジンです。

造り手 杵の川(長崎・諫早市)
主なボタニカル ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカなど
度数/容量 40%/510ml
値段 2,970円(税込)

よきつき -令月-

よきつき -令月-
1787年創業の佐世保市の老舗酒蔵・梅ヶ枝(うめがえ)酒造が、2019年の夏にリリースしたクラフトジンです。
日本酒をベースに、ジュニパーベリーのほか温州みかんやレモン、びわ、苺、そして社名の由来にもなっている梅の枝など、6種類のボタニカルを使用しています。
他にはない甘く華やかな香りのジンで、縁起の良さも感じさせるラベルも特徴的です。

造り手 梅ヶ枝酒造(長崎・佐世保市)
主なボタニカル 温州みかん、びわ、苺など
度数/容量 40%/720ml
値段 3,300円(税込)

磨礪(マーレイ)

磨礪(マーレイ)
「よきつき -令月-」を手がける梅ヶ枝酒造が、飲食店向けにリリースしたクラフトジンです。
日本酒をベースに、ジュニパーベリーのほか温州みかんやレモン、びわ、苺、梅の枝など合計6種類のボタニカルを使用しています。
酒販店での販売は基本的にしておらず、ネット通販も一切行なっていないブランドです。

造り手 梅ヶ枝酒造(長崎・佐世保市)
主なボタニカル 温州みかん、びわ、苺など
度数/容量 40%/720ml
値段

OMOYA GIN

OMOYA GIN
原産地呼称の認定を受けている麦焼酎“壱岐焼酎”の造り手で「ちんぐ」などを手がけることで知られる重屋酒造が、2021年に新たな挑戦としてリリースしたクラフトジンです。
ベースには自社の壱岐焼酎を使用。焼酎ベースのジンが数ある中で、麦焼酎を使ったジンは実は稀です。
それに漬け込まれるのは、ジンに欠かせないジュニパーベリーと地元産ゆずの2種類。そのシンプルなボタニカルの構成も特徴的です。

造り手 重家酒造(長崎・壱岐市)
主なボタニカル ジュニパーベリー、ゆず
度数/容量 47%/500ml
値段 3,300円(税込)

熊本

Jin Jin GIN

Jin Jin GIN
原産地呼称が認められている“球磨焼酎(米焼酎)”の産地として知られる、熊本県球磨郡に拠点をおく高田酒造場が手がけるクラフトジンです。
5代目として継ぐ予定の女性が開発を担い、2018春にリリースされたブランドで、自社製の球磨焼酎「あさぎりの花」をベースに使用。ボタニカルには、バンペイユや不知火柑(デコポン)、はるか、ゆずといった熊本産の柑橘や、天草のローズゼラニウムなど8つの素材を用いています。
焼酎の甘みと和柑橘が爽やかに香り、スッキリした味わいのジンです。

造り手 高田酒造場(熊本・あさぎり町)
主なボタニカル バンペイユ、不知火柑、ローズゼラニウムなど
度数/容量 47%/700ml
値段 5,500円(税込)

大分

今のところ大分産のクラフトジンは誕生していません。
今後に期待しましょう。

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宮崎

油津吟(ゆずぎん)

油津吟(ゆずぎん)
芋焼酎「甕雫(かめしずく)」などで知られる京屋酒造が、2017年に宮崎初のクラフトジンとしてリリースした「油津吟」
贅沢にも「甕雫」をベーススピリッツの一つとして使用し、油津(蒸溜所がある地名)にちなんだゆずを軸に、へベスや日向夏など和柑橘をふんだんに用いているのが特徴です。
それらのボタニカルは京屋酒造の特徴でもある“減圧蒸溜”で繊細な香りを抽出。焼酎独自の甘みを残しつつも、爽やかな和柑橘の香りが際立つジンに仕上がっています。

造り手 京屋酒造(宮崎・日南市)
主なボタニカル ゆず、山椒、きゅうりなど
度数/容量 47%/750ml
値段 5,500円(税込)

HINATA

HINATA
京屋酒造が「油津吟」とは異なるコンセプトで2018年にリリースしたクラフトジンです。
宮崎出身の著名なバーテンダー・蛯原三奈さんが総合監修しており、“ひなた”のような暖かく柔らかなフレーバーをイメージし、金柑やへべス、日向夏などの和柑橘のほか、カモミールやカルダモンといったハーブ&スパイスも多用しています。
爽やかな柑橘香とともに、スパイス香もしっかり感じられるジンです。

造り手 京屋酒造(宮崎・日南市)
主なボタニカル 金柑、へべス、カルダモンなど
度数/容量 47%/750ml
値段 5,500円(税込)

OSUZU GIN

OSUZU GIN
「百年の孤独」や「㐂六」など、数多くの人気焼酎を手がける黒木本店が、別屋である尾鈴山蒸留所でジンの製造をスタート。2020年春にリリースしたのが「OSUZU GIN」です。
“大地の香水”を目指して造られたジンは、芋焼酎「山ねこ」の原酒をベースに、金柑、日向夏、ゆず、サカキなど地元宮崎の素材を中心とした8種類のボタニカルを使用。なかでも、神事にも用いられるサカキは、創業家の先祖が神主だったことにちなんでいます。
焼酎由来のまろやかさを感じさせながら和柑橘が香り、ほんのりグリーンな香りも印象的なジンです。

※下記は定番ボトルの情報

造り手 尾鈴山蒸留所(宮崎・木城町)
主なボタニカル 山椒、金柑、サカキなど
度数/容量 45%/700ml
値段 4,290円(税込)

銀鼠 -GINnez-

銀鼠 -GINnez-
自然豊かな日南市北郷町に拠点を構える焼酎の造り手・櫻の郷酒造が手がけるクラフトジン「銀鼠 -GINnez-」
2020年春に誕生したジンで、自社の本格焼酎をベースに、日南産レモンをボタニカルのキーとして使用。そのほか桜や飫肥杉(おびすぎ)のチップ、日向夏、レモングラスなど合計7種類のボタニカルを使用しています。
200mlのミニボトルのみの販売で、990円と値段が手頃なのも特徴的です。

造り手 櫻の郷酒造(宮崎・日南市)
主なボタニカル 日南産レモン、日向夏、飫肥杉のチップなど
度数/容量 44%/200ml
値段 990円(税込)

MASAHARU

MASAHARU
西都市の焼酎蔵・正春酒造が2021年夏にリリースしたばかりのクラフトジンです。
宮崎産の果実を使ったリキュールも手がける造り手らしく、地元のゆずとへベスをボタニカルとして使用。それらを蒸溜後にブレンドして仕上げられています。
“すっきり、爽やかな味わいで飲みやすさを追求”したジンとされ、鮮やかなグラデーションのボトルも特徴的です。

造り手 正春酒造(宮崎・西都市)
主なボタニカル ゆず、へべすなど
度数/容量 47%/720ml
値段 3,300円(税込)

鹿児島

和美人

和美人
焼酎やウイスキーなど様々な酒類を手がける本坊酒造が、南さつまの津貫蒸溜所で製造するブランドで、2017年春に九州初のクラフトジンとしてリリースしました。
鹿児島らしさへのこだわりから、軸となるのはゆずやレモン、辺塚橙(へつかだいだい)、緑茶、月桃など鹿児島産の9種類のボタニカル。2021年にはパッケージと中身をリニューアルし、ジュニパーベリーの使用量を増やしたほか、コリアンダーシードを新たに使用。合計11種類のボタニカルによって仕上げられています。
ジンとしてのバランスを保ちながらも和柑橘が爽やかに香り、口当たりがまろやかなのが特徴です。

※下記は定番ボトルの情報

造り手 本坊酒造(鹿児島・南さつま市)
主なボタニカル 金柑、ゆず、辺塚橙など
度数/容量 47%/700ml
値段 4,180円(税込)

和美人 -武蔵-

和美人 -武蔵-
洋酒を豊富に揃えるプロ御用達の酒販店・武蔵屋が企画し、本坊酒造が製造したクラフトジンです。
「和美人」の名がついているものの構成が異なり、通常は複数種類用いるボタニカルは、あえてジュニパーベリーのみを使用。アルコール度数も50%と高めに設定された“ジュニパーストレングス(ジュニパーベリーの香りに特化したスタイル)”のジンです。
ジュニパーベリーのウッディさが力強く香る、飲みごたえある一本です。

造り手 本坊酒造(鹿児島・南さつま市)/企画:武蔵屋
主なボタニカル ジュニパーベリー
度数/容量 50%/700ml
値段 4,785円(税込)

AKAYANE CRAFT GIN

AKAYANE CRAFT GIN
人気の芋焼酎「不二才(ぶにせ)」や「晴耕雨讀(せいこううどく)」などを手がける焼酎の名門・佐多宗二商店が、赤屋根製造所で造るクラフトジンです。
2017年冬に誕生したブランドで、ベースには自社の芋焼酎を使用。定番ボトルにあたる「ジュニパーベリーオンリー」はその名のとおり、ジュニパーベリーのみを使ったボトルで、そのほか緑茶も使った「緑茶ジン」が販売されています。
いずれも芋焼酎の温かみのある味わいが活きたジンで、独自のフレーバーを醸し出しています。

造り手 佐多宗二商店(鹿児島・南九州市)
主なボタニカル ジュニパーベリー
度数/容量 47%/720ml
値段 3,740円(税込)

GIN HEART

GIN HEART
「AKAYANE CRAFT GIN」を手がける佐多宗二商店の別シリーズであり、四季ごとに季節のボタニカルを使用したクラフトジンです。
春夏秋冬それぞれ異なるボトルをリリースしており「春」は桜の花やゆず、抹茶などを使用した華やかな仕上がり。「夏」は大葉や胡瓜の清涼感のある仕上がりで「秋」はキノコ類を使用した温かみのある味わいが特徴的。「冬」は梅スピリッツに使用した樽で熟成されています。

※下記は「春」の情報

造り手 佐多宗二商店(鹿児島・南九州市)
主なボタニカル 桜、ゆず、抹茶など
度数/容量 46%/720ml
値段 4,600円前後

DEEP SPICE GIN


佐多宗二商店が2020年冬に新たにリリースしたクラフトジンです。
赤屋根製造所で造られてはいるものの「AKAYANE」シリーズとは異なる造りのジンで、その名のとおりスパイス系のボタニカルを5種類使用。そのレシピをあえて明かしていないユニークなブランドです。

造り手 佐多宗二商店(鹿児島・南九州市)
主なボタニカル スパイス系のボタニカルを中心とした5種類
度数/容量 46%/500ml
値段 3,300円前後

美風

美風
「美風」も、佐多宗二商店が手がけるクラフトジンです。
2020年にリリースされたブランドで、上記3ブランドとは異なる仕様となっています。
芋焼酎をベースに、ジュニパーベリーとレモングラス、カルダモン、山椒といった厳選した4つのボタニカルを使用。優しく香るスパイシーなフレーバーが特徴のジンです。

造り手 佐多宗二商店(鹿児島・南九州市)
主なボタニカル レモングラス、カルダモン、山椒など
度数/容量 46%/750ml
値段 3,600円前後

樹々(じゅじゅ)

樹々(じゅじゅ)
芋焼酎「赤兎馬」などで知られるいちき串木野市の大手焼酎メーカー・濵田(はまだ)酒造が手がけるクラフトジンで、2018年夏にリリースされました。
自社の米焼酎をベースに、ゆずやオレンジピールなど7種のボタニカルを約1ヶ月半という長い間漬け込み、特性ごとに分けて蒸溜して香りを抽出。フルーティーな吟醸香が特徴的で、複雑な香味のジンです。
手頃な値段で販売されており、梅酒ベース版のボトル「PLUM BLOSSOM」もリリースされています。

造り手 濵田酒造(鹿児島・いちき串木野市)
主なボタニカル ゆず、カモミール、オレンジなど
度数/容量 38%/700ml
値段 2,134円(税込)

傳藏院蔵LABO No.004

傳藏院蔵LABO No.004
「樹々」と同じく濵田酒造が手がける数量限定のクラフトジンです。
同酒造のいくつかある拠点の一つ、傳藏院蔵(でんぞういんぐら)で造られており「樹々」とは異なり、ベースには芋焼酎を使用。大葉や煎茶、山椒、生姜など和素材を中心とした12種類のボタニカルを用いて造られています。

造り手 濵田酒造(鹿児島・いちき串木野市)
主なボタニカル 大葉、煎茶、山椒など
度数/容量 45%/360ml
値段 1,200円(税込)

KOMASA GIN

KOMASA GIN
130年以上酒造りに励んできた小正醸造が、洋酒づくりのプロジェクトの一環として、2018年にリリースした「KOMASA GIN」。
小正醸造は、鹿児島の造り手としては珍しく芋より米焼酎造りに歴史があり、このジンのベースにも米焼酎を使用。鹿児島の冬を彩る世界最小のみかんとされる桜島小みかんをボタニカルの軸にして造られています。
その特徴は、なんと言ってもみかんの香り。伝統的なジンとは少し異なるものの、爽やかで甘やかな優しい香りと米由来のまろやかな口当たりは、飲み手を選ばない傾向にあります。

※下記は「桜島小みかん」の情報

造り手 小正醸造(鹿児島・日置市)
主なボタニカル ジュニパーベリー、桜島小みかん、コリアンダー
度数/容量 45%/500ml
値段 3,520円(税込)

尽 〜tsukusu〜

尽 〜tsukusu〜
1845年創業の日本を代表する焼酎蔵・西酒造。「富乃宝山」など名だたる芋焼酎を手がける名門が生み出したジンが「尽〜tsukusu〜」です。
自社の焼酎をベースに、鹿児島のボンタンなど和柑橘を中心に24種ものボタニカルを使用。これらの素材は、本来の香味をしっかり抽出するべく2回に分けて蒸溜されています。
焼酎由来の深みを感じさせながらも、和柑橘由来のフルーティーで爽やかな香りが特徴的。独自の甘みも伴うこのジンは、シンプルなソーダ割りでもその個性を感じることができます。

造り手 西酒造(鹿児島・日置市)
主なボタニカル ゆず、かぼす、すだちなど
度数/容量 47%/720ml
値段 4,320円(税込)

JIN 7(ジンセブン)

JIN 7(ジンセブン)
温泉地・指宿の海沿いに蔵を構える大山甚七商店(おおやまじんしちしょうてん)が、2019年夏にリリースしたのが「JIN 7」です。
定番ボトルである「series 00」は、自社の芋焼酎をベースに、日本最古のハーブ農園・開聞山麓香料園(かいもんさんろくこうりょうえん)でのみ国内栽培される希少なハーブ“芳樟(ほうしょう)”を使用しているのが特徴です。
一般的な焼酎ベースのジンにはない清涼感のあるグリーンな香りが印象的。ボトルに付いたボタニカルレシピを記した洋服の品質表示タグのようなものは、同造り手が呉服屋をルーツとしていることにちなんでいます。

造り手 大山甚七商店(鹿児島・指宿市)
主なボタニカル ゆず、芳樟、メキシカンマリーゴールドなど
度数/容量 47%/700ml
値段 4,400円(税込)

Perfume Gin – パフューム ジン –

Perfume Gin - パフューム ジン -
「JIN 7」を手がける大山甚七商店と、“Bar Algernon Sinfonia(赤坂見附)”の小栗絵里加さん“Mixology Salon(銀座)”の佐藤由紀乃さんによるコラボレーションジンです。
開聞山麗香料園のハーブを中心に使用したジンシリーズで、2人のバーテンダーがその監修を担っています。
「芳樟」「知覧紅茶」「レモングラス」の3本がリリースされており、それぞれ銘柄名となっているボタニカルを軸として使っています。

※下記は「芳樟」の情報

造り手 大山甚七商店(鹿児島・指宿市)
主なボタニカル 芳樟、ゆず、ローズゼラニウムなど
度数/容量 47%/500ml
値段 3,520円(税込)

424GIN

424GIN
「千亀女(せんがめじょ)」などを手がけることで知られる焼酎の造り手・若潮酒造。鹿児島東部の志布志市の海沿いに蔵を構える同酒造が、2019年にリリースしたのが「424GIN」です。
“焼酎の新しい可能性を追求したい”という思いのもと、タイプの異なる4種類の芋焼酎をベースとし、ボタニカルはあえてジュニパーベリーのみを使用。それらを、今では希少な木樽の蒸溜器(かつて用いられていた伝統的な蒸溜器)で蒸溜し、香りを取り出しています。
ウッディでハーバルな香りと複雑なフレーバーが特徴のジンです。

造り手 若潮酒造(鹿児島・志布志市)
主なボタニカル ジュニパーベリー
度数/容量 42.4%/720ml
値段 5,500円(税込)

GARAPPA

GARAPPA
薩摩川内市の芋焼酎の造り手・山元酒造が、2020年春にリリースしたクラフトジンが「GARAPPA」
その名は川内川の伝説の生き物である“がらっぱ(河童)”にちなんでおり、他の焼酎の造り手によるクラフトジンと同じく、ベースには自社の芋焼酎を使用。香りづけのボタニカルには、鹿児島産のゆずや九州産の橙を軸に合計5つの素材を使用しています。
ボタニカルは特性を活かすべく個別に蒸溜し、ブレンドすることで仕上げられています。

造り手 山元酒造(鹿児島・志布志市)
主なボタニカル ゆず、橙、コリアンダーなど
度数/容量 47%/720ml
値段 3,630円(税込)

ひらめきGIN

ひらめきGIN
人気の芋焼酎「一尚」などを手がける小牧醸造による、ローカル色が強いクラフトジン「ひらめきGIN」
地元さつま町で親しまれる調味料「ひらめき」をオマージュしたジンで、ジュニパーベリーのほか「ひらめき」の原料となるミカン、タカノツメ、ゴマをボタニカルとして使用。
ベースには芋焼酎を用い、ボタニカルは個別に蒸溜後、ブレンドされています。

造り手 小牧醸造(鹿児島・さつま町)
主なボタニカル ミカン、タカノツメ、ゴマなど
度数/容量 47%/100ml
値段 880円(税込)

沖縄

まさひろ オキナワジン

まさひろ オキナワジン
泡盛メーカーとして知られるまさひろ酒造が、2017年10月に沖縄初のクラフトジンとしてリリースしたのが「まさひろ オキナワジン」です。
自社の泡盛をベースに、シークヮーサー、ゴーヤー、グァバ、ローゼル(ハイビスカス)、ヒハツモドキ(ピパーチ)といった5つの沖縄素材も使用しながら、タイプの異なる2つの蒸溜器によって仕上げられています。
泡盛らしい甘さを伴うしっかりしたフレーバーと、爽やかなシトラスフレーバーが特徴的なジンです。

※下記は「レシピ01」の情報

造り手 まさひろ酒造(沖縄・糸満市)
主なボタニカル シークヮーサー、グァバの葉、ゴーヤーなど
度数/容量 47%/700ml
値段 3,300円(税込)

ORI-GiN 1848(オリジン)

ORI-GiN 1848(オリジン)
首里最古の泡盛の造り手・瑞穂酒造が、創業170周年を機に、世界に羽ばたくべくジンの製造をスタート。2018年にリリースしたのが「ORI-GiN 1848」です。
“一口で沖縄の魅力が伝わるクラフトジン”をコンセプトに、さくらの酵母で仕込んだ泡盛をベースに使用。幻のパイナップルとも呼ばれる西表島産のピーチパインの他、シークヮーサーの葉、ヒハツモドキなど沖縄産のボタニカルが多く使用されています。
“トロピカル&リッチ”な味わいが特徴的なクラフトジンです。

※下記は定番ボトルの情報

造り手 瑞穂酒造(沖縄・那覇市)
主なボタニカル ピーチパイン、シークヮーサーの葉、ヒハツモドキなど
度数/容量 48%/500ml
値段 3,888円(税込)

ネイビーストレングス クラフトジン

ネイビーストレングス クラフトジン
沖縄東部の泡盛の造り手・石川酒造場が2019年にリリースしたクラフトジンです。
その名のとおり、日本ではまだ珍しい“ネイビーストレングス(アルコール度数57%のジン)”スタイルのジンで、そのぶんフレーバーをしっかり感じられる仕様となっています。
ベースには泡盛を再蒸溜しクリアに仕上げたスピリッツを使用。沖縄産のカーブチー(柑橘類)やタンカン、ヒハツモドキ、からきなどを個別に蒸溜し、造られる少量生産のジンです。

※下記は定番ボトルの情報

造り手 石川酒造場(沖縄・西原町)
主なボタニカル カーブチー、タンカン、ヒハツモドキなど
度数/容量 57%/500ml
値段 3,931円(税込)

ISLANDS BEVERAGE(アイランズビバレッジ)

ISLANDS BEVERAGE(アイランズビバレッジ) T CACAO GIN(ティ カカオ ジン)
沖縄を拠点とする“飲む”にまつわる専門店・LIQUIDによる「ISLANDS BEVERAGE」は、島々の造り手たちと共に、島々の大地の恵みを活かした、飲み物づくりを探究するレーベルです。
これまでに石川酒造場が製造を担った「O LEMON GIN(オー レモン ジン)」と、瑞穂酒造が製造した「T CACAO GIN(ティ カカオ ジン)」がリリースされており、前者は沖縄産コウスイレモンを軸に、後者は人気のチョコレート専門店・TIMELESS CHOCOLATEのカカオを軸に使っています。
いずれも人気ボトルで、販売直後に完売しています。

※下記は「T CACAO GIN」の情報

造り手 瑞穂酒造(沖縄・那覇市)/企画:LIQUID
主なボタニカル カカオ、ピーチパイン、コリアンダーシードなど
度数/容量 48%/500ml
値段 5,500円(税込)



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バーテンダーへの8つの質問

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著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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