日本で造られる和酒として、多くの人に親しまれている日本酒と米焼酎。
これらはともに、日本人の主食である米が原料のお酒として知られていますが、その違いについてはご存じでしょうか?
なんとなくは分かっているけど口では説明できない、などの方も多いように思われます。
そこで当記事では、日本酒と米焼酎の違いについて、誰でもわかるように簡単かつ丁寧にご紹介していきます。
まずは日本酒と焼酎を定義をチェック
それぞれの違いを説明する前に、まずは日本酒と米焼酎の定義についてざっくり見ていきましょう。
定義をなんとなくでも知ることで、後々違いがわかりやすくなります。
日本酒の定義
「米と米麹を原料とし、モロミを搾ったアルコール22度未満のお酒」
本格焼酎の定義
米焼酎は、詳しくは単式蒸留焼酎(いわゆる本格焼酎)に定義され、その中でも米を原料に使用したものが米焼酎となります。(原料は日本酒と同じく米と米麹)
「アルコールを単式蒸留器により蒸留したもので、アルコール45度未満のお酒」
※米焼酎の場合、米が主な原料ですが、使用する主な原料によって芋焼酎なり麦焼酎になります。
米焼酎と日本酒の違いをチェック
日本酒と米焼酎の定義を見ていくことで、いくつか違いがあることがわかってきたかと思います。
それでは、日本酒と米焼酎それぞれの違いを、いくつかポイントを挙げてみましょう。
- アルコール度数の違い
- 蒸留の有無
- 味わいの違い
- 日持ちする日数の違い
それぞれ詳しくご紹介していきます。
アルコール度数の違い
まず最もわかりやすいところで、アルコール度数が違います。
日本酒は22度以下でなくてはならないのに対し、米焼酎は45度以下ならOKです。
実際のところは日本酒はだいたい15度、米焼酎は25度前後が多いですが、それでもアルコール度数には大きな違いがあります。
蒸留の有無
やや専門的になってきますが、日本酒は発酵させたモロミ(米と米麹)を搾ればOKなのに対し、米焼酎の場合、その後に蒸留させなければなりません。
日本酒と米焼酎の違いはほとんどこの蒸留の有無に集約されており、アルコール度数の違いや、味わいなどの違いも蒸留から生まれています。(蒸留=精製であり、蒸留によってアルコール度数が高まる)
ちなみに米焼酎は、蒸留するまでの造り方は日本酒と全く一緒であるため、「日本酒を蒸留させたものが米焼酎」ということになります。
味わいの違い
日本酒と米焼酎は味わいも少し異なります。
蒸留によってアルコール度数が高くなる代わりに、原料由来の成分が取り除かれるため、米焼酎の方がややスッキリした味わいとなっており、甘みは抑えられています。
アルコールの刺激も感じやすいですが、米焼酎は日本酒と違い、ストレートではなくロックや水割り、お湯割りで飲むのが一般的で、その意味では柔軟な飲み方ができるとも言えます。
それに対し日本酒は、より米の風味や旨味を感じやすく香りも豊かであるため、ある意味では贅沢な味わいと言えるかもしれません。
(開栓後)日持ちする日数の違い
蒸留によって原料由来の成分やその他不純物も取り除かれるため、出来上がるお酒は日持ちしやすくなります。
例えばビールを蒸留するとウイスキーになり、ワインを蒸留するとブランデーになりますが、ビールやワインが開けたらすぐ飲み切らなければいけないのに対し、ウイスキーやブランデーは、開栓後もずっと保管しておけます。(少しずつ劣化はしていきますが)
同じことが日本酒と米焼酎でも当てはまり、日本酒は開栓後最低でも2週間以内(早ければ早い方が良い、生酒などはなるべく2〜3日以内)に飲みきるのが良いのに対し、米焼酎は基本的に期限はありません。
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まとめ
ここまで見ていくと、日本酒より米焼酎の方が有利なイメージを抱かれたかもしれませんが、決してどちらが優劣という訳ではありません。
そもそもは別々のお酒であり、比べること自体がアンフェアです。
日本酒には日本酒の良さが、米焼酎には米焼酎の良さがあります。
最後に、日本酒と米焼酎の違いについてざっくりまとめると…
(全く同じ原料ではあるものの)
- アルコール度数が違う(米焼酎の方が高い)
- 米焼酎は日本酒を“蒸留”している
- 味わいが違う
- 日持ちする日数が違う
その違いを知った今、今夜は日本酒と米焼酎を飲み比べてみては。
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