「ゴードン」はジンの歴史を知る上で欠かせないブランド!誕生ストーリーと特徴に迫る

「ゴードン」はジンの歴史を知る上で欠かせないブランド!誕生ストーリーと特徴に迫る

歴史の長い業界には、必ずと言っていいほど、その発展を支えたブランドの存在があるもの。

今回ご紹介する「ゴードン」は、ジンの業界で、その成長と発展を支えてきたブランドの一つです。
250年という、とりわけ長い歴史を有する老舗ジンブランドであり、日本でも定番ジンとして広く親しまれていますが、今回はブランド誕生から今に至るまでを簡単に解説。
そのストーリーは、ジンの歴史の一部でもあり、ジンをより楽しむ上では知るべき内容です。
また、後半では、特徴や飲み方についてもご紹介しています。

ジンの汚名を返上するべく誕生した「ゴードン」

1769年、“ジンの聖地”と呼ばれるロンドンの地で、アレクサンダー・ゴードンが創業したのが「ゴードン」です。
創業当時、ジンに対する世間のイメージは最悪でした。
というのも、17-18世紀ごろのジンは、ジンクレイズ(狂気のジン時代)と呼ばれる暗黒時代にあったのです。
17世紀ごろから、ロンドンでジンが大流行すると、悪徳業者による粗悪なジンが大量に出回るようになり、理性を失った泥酔者と犯罪者も大量に生み出してしまいました。
ロンドンは混沌と化し、ジンは堕落のシンボルとなってしまっていたのです。

ジンクレイズを表した絵画「GIN LANE」

ジンクレイズを表した有名な絵画「GIN LANE (1751年/William Hogarth作)」

度重なる規制などの甲斐もあって、18世紀中ごろ以降、ジンクレイズが終わりに向かうと、志あるものだけがジンの生産を続けました。
そのうちの一人が、アレクサンダー・ゴードンです。
彼らはジンに着せられた汚名を返上すべく、品質の向上を目指し、原料や製造方法に投資と手間を惜しみませんでした。
そうして1769年、ついにアレクサンダー・ゴードンが「ゴードン」を創業。その名を記したジンを販売させることになりました。
実はそれまでのジンは、特に商品名などはなく、匿名で売られるのが一般的。そんな中で「ゴードン」は、信頼の証として敢えてその名を記し、ジンのブランド化にいち早く動きました。
つまり「ゴードン」は、現存するジンの中で、もっとも長い歴史を持つブランドの一つだったのです。

ゴードン ジンのボトル

英国王室御用達となり、ジンの地位向上に貢献

19世紀になると、「ビーフィーター」や「タンカレー」など、今に残る有名ジンブランドが続々とロンドンで誕生し、ジンは高品質化に向います。
その中で「ゴードン」は、1898年に「タンカレー」とタッグを組むことに。当時最大のジンメーカー、タンカレー・ゴードン社が誕生しました。
ジンの発展を支えたイギリス海軍に愛されたこともあり、名声を得ていた「ゴードン」でしたが、その歩みを緩めることなく、1924年には、当時では物珍しい瓶に入ったカクテル商品「シェーカー」をリリース。「マティーニ」などの商品も発売し、ジンの世界はもちろん、カクテルシーンにも革新をもたらしました。

ゴードン

続く1925年には、ブランドはもちろん、ジン業界にとってハイライトとなる出来事が起きました。
「ゴードン」が、ジンとしては初めて“ロイヤルワラント(英国王室御用達)”の認定を、英国皇太子より受けたのです。
ジンが堕落のシンボルとなったジンクレイズ以降、なかなか社会から認めてもらえなかったお酒が、なんと王室に認められることとなったのです。
そうして「ゴードン」は、由緒正しきジンとして歩みを進め、ジンの地位向上に一役買いました。
今や約180カ国で販売される巨大ブランドへと成長し、その売上は年間670万ケース(※9l換算、2019実績、Drinks Internationalより)を記録。世界で2番目に売れているジンとして、世界中で親しまれています。

「ゴードン」は4大ブランドの中でも特にジンらしい味わい

さて、ブランドの歴史について解説したところで、次に気になるのはその特徴ではないでしょうか?
「ゴードン」、「タンカレー」、「ビーフィーター」、「ボンベイ」を、ジンの世界では“4大ブランド”としているのですが、その中でも「ゴードン」は、よりジンらしい味わいを有しています。
そもそもジンは、ジュニパーベリーというハーブを軸に、様々なボタニカル(ハーブやスパイス、フルーツ)を用いることで、他のお酒とは異なる独特の香りが与えられるお酒。他の4大ブランドは柑橘系の香りが印象的である中、「ゴードン」は、ジンに欠かせないジュニパーベリーのウッディな香りがしっかりと感じられるのが特徴です。
また、現在の定番ボトルのアルコール度数は「37.5%」であることも特徴的。多くのジンの度数が40%以上である中で、EUの規定上、ジンと名乗れる最低の度数である37.5%に設定し、飲み手の幅を広げています。

飲み方はジン&トニックがオススメ

ジン&トニック

ジンの定番の飲み方といえば、やはり「ジン&トニック」。
イギリスでは、ジン消費量のうち約7割がジン&トニックとして消費されている(※WSTAより)ほど定番の飲み方ですが、諸説あるものの、ブランドの発表によれば、「ゴードン」は、ジン&トニックを世界で初めて生んだブランドともされています。
「ゴードン」を味わうなら、まずはそのジン&トニックが良いでしょう。
トニックウォーターで割ることで、ジュニパーベリーの香りを感じながらも、爽やかな風味を堪能できます。
また、バーでも愛されるこちらのブランドは、その他のジンカクテルで楽しむのも良いでしょう。 

なお、「ゴードン」には、度数が43%のボトルもあり、より厚みのある味わいを希望する方には、こちらもオススメです。

詳細

【ゴードン ロンドン ドライジン】
ボタニカル:ジュニパーベリー、コリアンダー、他数種
度数:37.5%
容量:700ml
産地:イングランド
価格:1,124円(Amazon参考)
公式HP:ブランドサイト|KIRIN


Amazonで「ゴードン」をチェック!

小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、ジン専門書籍やテキーラメディアなど外部酒類メディアの執筆協力の他、イベントの企画運営にも携わる。(ただの酒好き)

関連記事

  1. 食事にも合う!リーズナブルで本格的な国産ジン、サントリー「翠 (SUI)」が登場! 食事にも合う!リーズナブルで本格的な国産ジン、サントリー「翠 (…
  2. 日本のクラフトジン・25ブランドまとめ【2018年12月最新版】 日本のクラフトジン・全28ブランドまとめ【2019年1月最新版】…
  3. 尾鈴山蒸留所が手がけるクラフトジン「OSUZU GIN」が発売!造り手が語る特徴とこだわり 尾鈴山蒸留所が手がけるクラフトジン「OSUZU GIN」が発売!…
  4. 仏産ブドウのジン「ジーヴァイン フロレゾン」の魅力と、プロが教える美味しい飲み方 仏産ブドウのジン「ジーヴァイン フロレゾン」の魅力と、プロが教え…
  5. 日本随一のジン専門バー「JUNIPER」の創業者に聞く、これまでとこれから 日本随一のジン専門バー「JUNIPER」創業者に聞く、店の誕生ス…
  6. ジントニックブーム 今年はジントニックが流行る!?NEWスタイル・ジントニックの魅力…
  7. なぜボンベイ・サファイアは“ジンを知る”上で重要なブランドなのか? なぜボンベイ・サファイアは“ジンを知る”上で重要なブランドなのか…
  8. サントリー・ROKU GIN サントリーのクラフトジン「ROKU(ロク)」を徹底解説!

おすすめ記事

クラフトジンのパイオニア「シップスミス」誕生秘話と、創業者に聞くこだわり〜飲み方のヒント クラフトジンのパイオニア「シップスミス」誕生秘話と、創業者に聞くこだわり〜飲み方のヒント

一つの大きなムーブメントが巻き起こる時、そこには必ず何かきっかけとなる出来事があるもの。今、…

世界で最も高額なウイスキーは?2021版・高額ウイスキーランキングTOP25 世界で最も値段が高いウイスキーは?2021版・高額ウイスキーランキングTOP25

ここ日本でもウイスキーの高額化が叫ばれている昨今、世界にはどれほど高額なウイスキーが存在するのでしょ…

和と洋の良さをあわせ持つ新時代の泡盛「尚」、その誕生ストーリーと特徴に迫る 和と洋の良さが合わさる新時代の泡盛「尚」、その誕生ストーリーと特徴に迫る

日本には伝統的なお酒がいくつかありますが、それらは実は少しずつ進化しています。改めて味わってみる…

人気の記事

  1. あのパーカーポイントが日本酒に!90点以上78銘柄を発表 日本酒版パーカーポイント
  2. ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介 ジャパニーズ・クラフトジン
  3. 日本でも流行必至!「クラフトジン」の特徴と銘柄まとめ クラフトジンとは?
  4. ウイスキー世界売り上げランキングTOP20 世界ウイスキー売上ランキング
  5. 世界一売れているビールは?2015年世界シェアTOP10を発表! 世界一のビールは?

新着記事

関連記事

PAGE TOP