今こそ知っておきたい4大ジンの一つ「タンカレー」、バーテンダーに愛されるジンの特徴とは

今こそ知っておきたい4大ジンの一つ「タンカレー」、バーテンダーに愛されるジンの特徴とは

クラフトジンの世界的なムーブメントによって、ジンは今、世界的に人気が急上昇しています。
日本でもジンに興味を持つ方が日々増えていますが、そんな中で重要性を増しているのが、スタンダードなジンブランドの存在です。
個性あふれるクラフトジンが人気を集めている今ですが、“ジンとは何か?”が詰まっているスタンダードなジンへの理解なく、その個性をしっかり知ることができません。
今のジンのカルチャーは、伝統と個性が両立しており、その両方を知って、体験することで、よりジンというお酒を楽しめるようになるのです。

というわけで今回ご紹介するのは、世界的に大きなブランドであり、日本でも長らく人気の伝統派のスタンダードジン「タンカレー」。ブランドの誕生ストーリーや特徴、バーテンダーに愛されるワケなどをご紹介します。

「タンカレー」誕生ストーリー 〜 世界的なジンへの道のり

ジンの聖地として知られる大都市ロンドン。多くの歴史的なジンが誕生したこの地で「タンカレー」もまた生まれました。
創業は1830年。聖職者の家系に生まれたチャールズ・タンカレーが、家の掟を破ってでもジンを造りたいという思いにかられ、20歳という若さで蒸溜所を立ち上げました。
当時はジンブランドの黎明期。社会問題にもなったジンの暗黒時代(ジンクレイズ)が終わり、ジンは高品質化し、その品質の証としてボトルにブランド名を記したジンが続々誕生していた時期に「タンカレー」も生まれたのです。
チャールズの息子へと代が変わると、1898年、ともに切磋琢磨していた「ゴードン」を手がけるゴードン社と合併。当時の世界最大ともされるジン会社、タンカレーゴードン社が誕生し、お互いの技術と知見を活かし、ジンをさらに洗練させていきました。
その後、アメリカでカクテルのカルチャーが花ひらいたこともあり、「タンカレー」は大きな成長を続けていましたが、同国で禁酒法(1920-1933年)が施行。追い討ちをかけるように第2次世界大戦で蒸溜所が爆撃を受け、そのほとんどが消失。そうした困難を乗り越え、特にアメリカのバーシーンで人気を集めるようになると、ブランドの名は世界に知られるようになっていきました。

タンカレー ジン

今や「タンカレー」は、「ゴードン」、「ビーフィーター」、「ボンベイ」とともに“4大ジン”の一つに数えられ、ブランド別売上ランキングでは世界4位を記録。(※2019年間実績、Drinks Internationalより)
伝統的なスタンダードジンとして、日本はもちろん世界中で親しまれています。

プレミアムジンの草分けであり、クラフトジンのムーブメントに大きな影響を与えた「タンカレー ナンバーテン」

今に至るまでにいくつか商品をリリースしてきた「タンカレー」ですが、その中でも「ロンドン ドライジン」はレギュラーボトルとして、幅広く知られています。
ジンの基本ともされている、ジュニパーベリー、アンジェリカ、コリアンダー、リコリスという4つのボタニカルのみを使用。柑橘系の素材を使用していないにも関わらず、コリアンダー由来の柑橘のような香りも伴う、クリアでドライな味わいが特徴です。

タンカレー ナンバーテン

一方で、高価格帯ボトルの「タンカレー ナンバーテン」もまた、人気を集めています。
こちらは2000年に誕生した“スーパープレミアムジン”で、容量400Lというとても小型の蒸溜器、その名も「タイニーテン」を使用しながら造られる、少量生産のジンです。
ボタニカルには、レギュラーボトルと同じ素材をベースに、グレープフルーツやオレンジ、ライムなど柑橘類も追加。一般的なジンでは、柑橘は乾燥させてから使用しますが、「ナンバーテン」は、フレッシュな状態のまま使用しているのが特徴です。
柑橘がみずみずしく香りながらもバランスに長けたエレガントな味わいや、大手ブランドの高級商品とあって、瞬く間に人気に。プレミアムジンとしての価値を多くの人に知らしめ、ジンの高付加価値化、高級化に一役買い、昨今のクラフトジンのムーブメントに大きな影響を与えました。

バーシーンに欠かせないジンブランド

ジンといえば、ジン&トニックやマティーニ、ネグローニなど、クラシックなカクテルに欠かせないお酒としても知られています。
その中でも「タンカレー」は、特にバーシーンで重宝されているジンの一つです。
入手のしやすさや安定性、コストパーフォーマンスなどに優れた4大ジンの中でも、とりわけクリアでドライな味わいを有しており、クラシックカクテルのベースとして人気なのです。
ドライマティーニのベースに「ロンドン ドライジン」を使用するバーテンダーは多く、クラフトジンがもてはやされる昨今においても、高付加価値のカクテルに「ナンバーテン」を使用するバーテンダーも少なくありません。
それを物語るデータとして、「タンカレー」は、イギリスの酒類メディアDrinkis Internationalが、世界のトップバー100店を対象に調査し発表した2021年版のジンの売れ筋ランキングで2位にランクインしています。

タンカレー ロンドン ドライジンのボトル

このように、カクテルのベースとしても親しまれる「タンカレー」ですが、そもそもレギュラーボトルの消火栓のような独特の形状のボトルは、カクテルシェイカーをモチーフにしたもの。実はこれは、元は1920年代に発売されたカクテル商品に使用されていたボトルで、そのままレギュラーボトルにも採用されることになりました。
また、カクテルのカルチャーが花ひらいたアメリカで特に人気が高いジンでもあることから、バーと密接に関わり合ってきたジンだと言えるでしょう。

「タンカレー」のオススメの飲み方とは

日本でも常時展開されている「ロンドン ドライジン」と「ナンバーテン」双方が、アルコール度数47.3%である「タンカレー」は、やはりカクテルとして飲むのがオススメです。
やや高めの度数であることから、他のお酒や飲料を混ぜても薄くなりすぎず、カクテルに厚みが与えられます。
王道の飲み方であるジン&トニックなら、ジン1/4、トニックウォーター3/4の割合で作るだけで、すっきりドライな味わいを。「ナンバーテン」の場合は、カットしたグレープフルーツを加えることで、より柑橘が香る爽やかなジン&トニックを味わえます。
また、トニックの代わりに、ソーダとライムを加えてジンリッキーとして楽しむスタイルや、ライムをレモンに変えてジンレモンサワーとして楽しんでみるのも良いでしょう。

タンカレー ナンバーテンのジン&トニック

そしてもちろんマティーニもオススメ。
家でマティーニを飲む方は多くはないかもしれませんが、実は作るだけなら決して難しいカクテルではなく、試してみる価値はあります。
「タンカレー」をベースとしたマティーニなら、よりドライでキレのある味わいを堪能できます。

どちらかというと「タンカレー」は、その味わいとの親和性が高い、ドライな味わいのカクテルがオススメです。

詳細


「タンカレー ロンドン ドライジン」
ボタニカル: ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリス
容量: 750ml
度数: 47.3%
購入先: Amazon商品ページ


「タンカレー ナンバーテン」
ボタニカル: ジュニパーベリー、コリアンダーシード、アンジェリカルート、リコリス、カモミール、ライム、ホワイトグレープフルーツ、オレンジ
容量: 750ml
度数: 47.3%
購入先: Amazon商品ページ

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小針 真悟
著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、ジン専門書籍やテキーラメディアなど外部酒類メディアの執筆協力の他、イベントの企画運営にも携わる。(ただの酒好き)

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