クラフトビール・おすすめのIPA8選

おすすめIPAビール

すでに日本でも一般化しつつあるクラフトビール。
そのクラフトビールの数あるタイプの中でも、最もクラフトビールらしく、とりわけ苦味が強いとされ人気を集めているのが「IPA」と呼ばれるタイプのビールです。

IPA人気の高まりとともに、日本でも飲めるIPAビールが増えてきています。
本記事ではその中から特におすすめできる、またはこれだけは飲んでおくべきIPAビールを8つに絞りご紹介していきます。
ただ単に苦味の強いものだけでなく、フルーツタイプのIPAなど女性にもおすすめできるIPAもピックアップ。

そもそもIPAとは?

銘柄紹介に入る前にまずIPAの基本情報についてのおさらい。
IPAとはインディア・ペールエール(India pale ale)の略で、ペールエールタイプの一種です。

まずそもそもビールには、エールとラガーという大きく分けて2つのタイプがあり、そこからさらに枝分かれ的に様々なタイプが存在します。(私たちが普段飲んでいる大手ビールはほぼラガータイプ)
その中でも、エール系の代表的なタイプとされるのがペールエールで、ラガー系のビールと比較して、ホップの苦味が強く、味や香りの強い芳醇旨口のビールが多い傾向にあります。

ビールの苦味・香りの元となるホップ

IPAではホップが大量に使用される

そして肝心のIPA(インディア・ペールエール)はと言うと、このペールエールの苦味をさらに強くさせたもの
ビールの苦味・香りの元となるホップの量を、通常のビールよりも多く(時には何十倍もの量を)使用することによって、苦味が強く、華やかな香りの強いビールとなります。

一般的な大手メーカービールの辛みを伴う苦味とは少し異なり、コクがあり味わい深い苦味となっているため「ビールの苦味が苦手」という方でも「IPAの苦味なら平気」という方も中にはいらっしゃいます。
また香りがとてもフルーティーなモノなど華やかで香り高いモノが多いため、「IPA=とにかく苦い」と言われるほどの飲みにくさはなかったりします。

これらの特徴が合わさり、複雑な風味で飲みごたえのある、一般的なビールにはない独特の魅力をもっているのがIPAなのです。

エールとラガーの違いについて詳しくはこちらをご参考ください。
ビールのラガーとエールの違いとは?をわかりやすく説明!

おすすめIPA8選

それでは銘柄紹介に移りたいと思います。
ここでは、王道とされるIPAやとりわけ苦味が強いIPA、フルーツなども使用した一風変わったIPAなど、様々なタイプのおすすめIPAを8つ厳選しました。

パンクIPA

もはやIPAビールの定番となりつつある、ブリュードッグの看板商品「パンクIPA」
シトラス系の香りが強いとされるニュージーランド産のホップを、通常のビールのなんと40倍もの量を使用。
これによりグレープフルーツのような爽やかなフレーバーが生まれ、IPAらしい飲みごたえがありながらも飲みやすさも感じる人気のIPAとなっています。

世界的に評価が高いビールで、海外の辛口で知られるビール評価サイト「Ratebeer」では97点という超ハイスコアを出しています。(2017年6月時点)
とりあえず飲んでおきたいIPAビールです。

ハードコアIPA

ハードコアIPAは、パンクIPAと同じブリュードッグが手がけるビールで、正式にはインペリアルIPAまたはダブルIPAというタイプに属するビールです。
インペリアルIPAとは通常IPAよりさらに多くのホップを使用し、より苦味を効かせたもの。
要するにこのハードコアIPAは、パンクIPAのより苦いバージョンと捉えていいかもしれません。
しかし嫌味な苦味はなく、パンクIPAと似たグレープフルーツ系の香りによって、複雑でバランスの良い仕上がりとなっています。

さらにアルコール度数9.2%と強めなぶん、味わいにボリュームがあり、とても飲みごたえのあるIPAです。

ちなみにブリュードッグは最近、ウイスキーやジンなどスピリッツの生産も開始しました。
ブランド名はローンウルフ(Lone Wolf)。日本への上陸はまだ先となりそうですが、筆者としてはこちらも楽しみです。

ミッケラー・20IPA

ミッケラーはデンマークのクラフトブリュワリーで、特定の醸造所を持たないことから「幻のブリュワリー」とも呼ばれています。
こちらも世界的な評価が高く、前述したRatebeerでも軒並み高評価。過去にはブリュードッグとのコラボビールも出しており、日本においてもビールマニアから高い支持を得る銘柄です。
この20IPAは名前のとおり、20種ものホップを使用しており、これによりグレープフルーツやトロピカルフルーツのようなフルーティーかつ複雑な風味となっています。
もちろんIPAらしい苦味も効いた、飲みごたえのある1本です。

ちなみにミッケラーもジンの生産を手がけていて、こちらは日本でも購入できます。
気になる方はぜひ飲んでみてください。

ストーン・ルイネーションIPA

近年のIPAブームを創り、IPAを世に広めた存在とも言えるのが、悪魔が描かれたビールで有名なストーンブリューイング。
世界的な評価が高いのはいうまでもなく、ブリュードッグやミッケラーが注目されるようになったのも、このストーンがIPAの土台を築いたからと言っても過言ではありません。
IPAの中でもパンチのある苦味が特徴的で、それでいながらも全体としてのバランスが優れている上品なIPAです。
特にこのストーン・ルイネーションIPAは、ハードコアIPAと同じインペリアルIPA(ダブルIPA)にあたり、苦味が強いのが特徴。
国際苦味単位であるIBUは、なんと100を超えている銘柄です。

IBUとは?
IBUとはInternational Bitterness Units(国際苦味単位)の略称で、数値が大きいほど苦味が強いとされます。
ビールにおいてはホップの使用量・使用方法によって単位が変わり、大手ビールなど一般的なビールのIBUは20前後とされています。

箕面ビール・W-IPA

大阪発のクラフトビールとして有名な箕面ビール。このシンプルなラベルを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか?
箕面ビールのインペリアルIPA(ダブルIPA)であるW-IPAは、麦芽もホップも倍以上の量を使用。
これにより苦味だけでなくアルコール度数も9%と強くなり、ボリューミーで骨太な味わいとなっています。麦の甘みとホップの苦味のバランスが良いIPAです。

ヴェデットエクストラ IPA

ベルジャン・ホワイト(ベルギーの白ビール)として有名なヴェデットが手がけるIPA。
白ビールのヴェデットにも共通するシトラスフレーバー、スパイシーさを感じ、爽やかで芳醇な味わいのビールとなっています。
ヴェデットの白と、このIPAを飲み比べて、苦味の変化を感じてみるのも面白いかもしれません。
いずれにしてもIPAの中では、比較的飲みやすい銘柄です。

常陸野ネストビール・だいだいエール

茨城の木内酒造が手がけるこの常陸野ネストビールは、日本での人気はともかく、海外での人気がとりわけ高いクラフトビールで海外の方のSNSなどにもしばしば写り込んでいます。
また木内酒造は昨年から、ビールの技術力を活かしたウイスキーの生産も始めており、各方面から注目を浴びています。
常陸野ネストビールの中でも、このだいだいエールは「福来みかん」を原料の一部として使用した変わりダネのIPAで、これにより柑橘のフレーバーが強い味わいとなっています。
フルーツ系のIPAでとても飲みやすいので、一般的なビールの苦味が苦手という方や女性にもおすすめです。

コナ・ハナレイアイランドIPA

ハワイ土産の定番で日本でも人気が高いハワイ島発のクラフトビール・コナビール。
フルーツ系IPAであるハナレイアイランドには、原料の一部にパッションフルーツ、グァバ、オレンジを使用。
これによって甘みと酸味が心地よい、フルーティーな味わいのIPAとなっています。
ただでさえ女性人気が高いコナビール。なかでもこのフルーティーなハナレイアイランドは女性の方は必見です。

まとめ

気になるIPAビールは見つかりましたでしょうか?
いずれも質が高く有名なビールブランドですので、見かけたらぜひ飲んでみてください。

近くにこれらの銘柄を置いてそうな酒屋やバーがない場合、品揃えが豊富なAmazonなどの通販もおすすめです。
飲み比べセットなどもありお得なうえ、最近では1本から購入できるところも増えています。

ぜひ一度試してみてください。

それではこの辺で。
以上、「クラフトビール・おすすめのIPA8選」でした。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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