世界で最も売れている焼酎銘柄は?ランキングTOP5を発表!

世界一の焼酎は?

当サイトで何度かご紹介している、世界一売れているお酒シリーズ。
今回は焼酎にスポットを当て、2015年の年間売り上げ上位5銘柄をご紹介します。

焼酎には、甲類焼酎と乙類焼酎といったタイプだけでなく、大きく分けると韓国産か日本産かという違いがあります。
売り上げ1位の銘柄は、日本の焼酎なのか、韓国の焼酎なのか気になるところですね。

それでは早速5位から見ていきましょう。

なお本記事は、イギリスのDrinks Internationalが2016年6月に発表したデータを元に作成しています。
※データは2015年の年間売り上げ、調査会社はEuromonitor

5. かのか

売上:約340万ケース(1ケース9L換算)

アサヒが販売する麦焼酎の「かのか」が5位のランクインしました。
麦焼酎とありますが、甲類焼酎とブレンドして作られているため、本格焼酎(乙類焼酎)ではありません。
香りの良さから「かのか(佳の香)」と名付けられているそうです。
人気の秘訣はやはり値段の安さでしょうね。
1800ml6本セットだと、1本あたりが1,000円以下という驚愕の安さを誇ります。

4. 鏡月

売上:約350万ケース

韓国発の焼酎で、いわゆる甲類焼酎に分類される焼酎です。
現在はサントリーが所有している銘柄です。
CMなどの影響もあり、日本で最も知名度が高い焼酎銘柄といっても過言ではないですね。
日本人なら、きっと一度は飲んだことがある銘柄ではないでしょうか。

味わいが極めてクリアであるため「アルコールの味しかしない」と思われがちですが、割りものを選ばない、カクテルのベースに用いやすい焼酎銘柄でもあります。
最近では、アセロラやゆずなどの味付けがされた鏡月が発売されるなど、若年層や女性をターゲットとしていることがわかります。

3. いいちこ

売上:約780万ケース

三和酒類が販売する麦焼酎「いいちこ」が3位にランクインしました。
CMや「下町のナポレオン」というキャッチフレーズがあまりにも有名ですね。
甲類焼酎と比べて大量生産が難しい本格焼酎(乙類焼酎)ながらも、780万ケースも売るとは素晴らしいの一言です。

実はいいちこは世界30カ国以上で販売されています。
しかし、売り上げの頼りどころであるここ日本では、焼酎市場はウイスキー人気におされ縮小傾向にあります。
いいちこに関しても、2011年と比較すると約5%売り上げが落ちています。

ちなみに上の写真にある「いいちこスペシャル」はIWSC2016(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・チャレンジ)という世界的なお酒の品評会で、部門最高賞を受賞しました。

2. チョウムチョロム

売上:約3170万ケース

チョウムチョロムは韓国焼酎(ソジュ)の代表銘柄で、こちらも甲類焼酎です。
現在はロッテ酒類が所有しています。
日本では決して知名度は高くない銘柄ですが、約3170万ケースという凄まじい販売量を誇ります。
3位のいいちこの約4倍も売れていることになりますね。

チョウムチョロムは、ほとんど韓国で消費されています。
それにも関わらず、なぜこれだけ売れているのか?

実は韓国は、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒の一人当たりの消費量が世界一なのですね。(日本経済新聞による)
チョウムチョロムが韓国国内だけで驚異的な売り上げていても不思議ではない、というわけですね。

ちなみにチョウムチョロムは、他の焼酎の売り上げが伸び悩む中、昨年比で16%増しと素晴らしい成長を見せています。

1. 眞露(ジンロ)

売上:約7380万ケース

ダントツ1位の売り上げを誇るのが、日本でもおなじみ眞露(ジンロ)です。
実は7380万ケースという数字は、ビールなどの醸造酒を除く酒類の世界一でもあります。
あのジョニーウォーカーやスミノフウォッカよりも売れていて、日本のウイスキー「角」と比較すると、なんと20倍近くも売れています。

これを知って、意外と感じた方も多いのでは?
ですがもっと意外なのは、これだけ売れていながらもチョウムチョロム同様、ローカル酒だということです。
世界的各地で売れているわけではなく、ほとんどが韓国国内や中国、日本で消費されているのです。

前述のように本国韓国が、蒸留酒の消費量世界一だからこそ、これだけ売れているのでしょうね。

ちなみに…
実は眞露(ジンロ)というのは会社の名前で、その焼酎が眞露(ジンロ)という名で売られているのは日本だけです。
韓国でこれはチャミスルという名で売られています。(CMで話題になりましたね)
眞露という焼酎は、日本人向けに味を調整して作られた焼酎なのです。

まとめ

眞露(ジンロ)が1位と知って、意外と感じた方は多いのではないでしょうか?
(鏡月が1位と思っていた方が多いのでは?)

ランクインしたほとんどの焼酎が、甲類焼酎という中、乙類焼酎(本格焼酎)である「いいちこ」はかなり奮闘していますね。
日本国内では焼酎市場は縮小傾向ですが、今後の奮闘も期待したいですね。

それではこの辺で。
以上、「世界一売れている焼酎銘柄は?TOP5を発表!」でした。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

関連記事

  1. 芋焼酎など焼酎は実は糖質ゼロ!糖質制限中でも飲めるダイエットの味方だった 芋焼酎など焼酎は糖質ゼロで低カロリー!実はダイエットの味方だった…
  2. 黒糖焼酎とは 初心者向け!黒糖焼酎とはどんなお酒?がざっくりわかる記事
  3. 米焼酎と日本酒って何が違うの?その違いを簡単解説! 米焼酎と日本酒って何が違うの?その違いを簡単かつ丁寧に解説!
  4. 黄麹の芋焼酎・15銘柄まとめ 黄麹の芋焼酎【15銘柄】を基本情報や特徴とともにご紹介
  5. 本格焼酎・ソーダ割りのすすめ 夏にもぴったり!「本格焼酎のソーダ割り」のすすめ
  6. 魔王・村尾・森伊蔵 魔王・村尾・森伊蔵は定価以上の価格でも買うに値するのか?
  7. 黒麹の芋焼酎・28銘柄まとめ 黒麹の芋焼酎【28銘柄】を基本情報や特徴とともにご紹介
  8. 麦焼酎「佐藤」 焼酎「佐藤」なら「麦」が高コスパでおすすめ!

おすすめ記事

広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催! 広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催!

水の都として世界的に知られるイタリアのベネチア市、そして中国地方最大の都市・広島市が友好協力関係にあ…

日本一のバーテンダーと行くロンドン・バー巡り - 旅でかきたてられた創造力とは?その集大成カクテルもご紹介 日本一のバーテンダーと行くロンドン・バー巡り – 旅でかきたてられた創造力とは?その集大成カクテルもご紹介

新たな発見や想像しえないインスピレーションを得られるのは、旅の大きな醍醐味の一つ。日本一のバーテ…

日本一のバーテンダーと行く『ボンベイ・サファイア蒸溜所』後編 - こだわりの蒸溜法と最先端のサスティナビリティとは? 日本一のバーテンダーと行く『ボンベイ・サファイア蒸溜所』後編 – こだわりの蒸溜法と最先端のサスティナビリティとは?

『ボンベイ・サファイア プレミアクリュ』のカクテルコンペティションで日本一に輝いた加藤晋悟さん(TH…

人気の記事

  1. あのパーカーポイントが日本酒に!90点以上78銘柄を発表 日本酒版パーカーポイント
  2. ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介 ジャパニーズ・クラフトジン
  3. 日本でも流行必至!「クラフトジン」の特徴と銘柄まとめ クラフトジンとは?
  4. ウイスキー世界売り上げランキングTOP20 世界ウイスキー売上ランキング
  5. 世界一売れているビールは?2015年世界シェアTOP10を発表! 世界一のビールは?

新着記事

関連記事

PAGE TOP