酒食堂という業態を通して、ジンを新しい日常酒に
— 「COMMON」はどのようなジンを目指して開発していったのでしょうか?もし参考にしたジンなどあれば教えていただきたいです。
辰巳蒸留所さんの「アルケミエ ジン 犬啼」のような、素材の良さが前面に出たジンを参考に、東京のローカルな素材を活かしながらソーダ割などで飲める日常酒を目指しました。
それから「酒食堂 虎ノ門蒸留所」としては、ジンの入り口となるような場所でありたいと思っています。
クラフトジンが盛り上がってはいますが、中々接点を持ちづらい部分もあると思います。でも、ここに来たらいつでも飲めますから。
— ゼロからの開発ですから、苦労した点もあったのでは?
蒸溜所の開発からジンの製造まで、全てが初めてだったので、難しいことだらけでした。笑
ジン造りにおける技術的な習得ももちろんですが、免許取得のための税務署対応やボトル、ラベルなども含めたブランディングなども…
ただ、自分にとってはどれも楽しかったですね。
— ジンのプロジェクトを通して実現させたいことなどあれば教えてください。
「TOKYO LOCAL SPIRITS」のコンセプトでもありますが、東京の隠れた名品や場所を、原料をベースに伝え、季節のジンを通して、日本の時季の植物を発見し、伝えていきたいですね。
また、「酒食堂 虎ノ門蒸留所」を通して、ジンのことを知らない方にもそのカルチャーを伝え、ジンが新しい日常酒になることを願っています。
— 「酒食堂 虎ノ門蒸留所」はすでに多くの人で賑わう人気店でもあるようですが、実際にジンの人気はいかがですか?
「COMMON」は、「酒食堂 虎ノ門蒸留所」の売上の2割を超える人気メニューです。
「季節のジン」では、カモミール、ラベンダー、八丈島のパッションフルーツと月桃、東京のキンモクセイが好評をいただいてます。
飲み方はジンハイ(ジンソーダ)が人気ですね。
ジンは“つなげてくれるもの”
— 今後の目標や展望を教えてください。
今は、なんとか「虎ノ門蒸留所」ブランドを認知していただき、多くのお客さんに飲んでいただきたいと思っています。
また、蒸溜所とジンを通して、多くのプロフェッショナルや面白い方と出会いながら、時に協業できればと思っています。
— 最後に、蒸溜所とジンの開発をゼロから担った一場さんにとって“ジンとは何”ですか?
“つなげてくれるもの”でしょうか。
辰巳さんとのつながり、生産者さんとのつながり、お酒に関わる人たちや一緒にコトを成す方々とのつながり、そしてお客さまとのつながりなど
、様々なつながりをもたらしてくれるお酒だと思っています。
また、ジンは“表現”だとも思っています。
科学の中に神秘的な部分が潜むという蒸溜自体にそういう側面もありますが、島の風や自然から生まれたものである“東京の酒”、山あいから湧き出た自然のものである“東京の水”、土や光から生まれた“日本の植物”を、銅の釜に火をかけて生まれたものです。
出来上がるまでの過程には、多くの人や自然が関わっており、それらが表現として表に出てきたものだと思っています。
— ありがとうございました!
「COMMON」と「酒食堂 虎ノ門蒸留所」について
【COMMON】
使用ボタニカル:ジュニパーベリー、チコリルート
アルコール度数:45%
容量:500ml
価格:5,000円(税別)
販売店:全国の酒屋
SNS:Facebook / Instagram
【酒食堂 虎ノ門蒸留所】
住所:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ビジネスタワー 3F 虎ノ門横丁内
電話:03-6205-7285
営業:平日-土 / 11:00~15:00 / 17:00~23:00、日祝 / 11:30~15:00 / 17:00~22:00
※時短要請中は営業時間に変更あり
SNS:Facebook / Instagram
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