なぜウイスキーハイボールはソーダで割ってるだけなのに美味しい?

なぜウイスキーハイボールはソーダで割ってるだけなのに美味しい?

今やビールと並ぶ定番のお酒となりつつあるウイスキーのハイボール。
爽やかな口当たりでありながら、ウイスキーの風味も感じられる味わいは幅広い層から支持を集めています。

ウイスキーのハイボールは、ご存じの方も多いかもしれませんが、ウイスキーをソーダで割っただけのシンプルなカクテル。
でもそんなシンプルな飲み方にも関わらず、なぜ美味しいのでしょうか?

当記事では、ウイスキーハイボールの味の秘密についてご紹介していきます。

ウイスキーハイボールが単なるソーダ割りなのに美味しい理由

ウイスキーのハイボールが単なるソーダ割りなのに、多くの人に美味しいと支持される理由…
それは、端的に言えば「ウイスキー自体の味がかなりしっかりしているから」です。

ウイスキーは、木製の樽で複数年に及ぶ長期間熟成された40〜50度前後のお酒。
この樽熟成によって、樽由来のバニラ香に代表されるような複雑でしっかりしたフレーバーがウイスキーに与えられます。
その度数の高さも相まって、数あるお酒の中でもかなりしっかりした味わいのお酒となるのです。

ウイスキーの樽熟成の様子

ウイスキーを樽で熟成している様子。

本来ウイスキーはそのまま飲んで美味しいですが、とは言ってもかなりの度数のお酒。
ソーダで割ることで飲みやすくなるのと同時に、ストレートやオンザロックにはない爽やかさが与えられるのです。
元々味わいがしっかりお酒だけに、ソーダで薄めても、ウイスキー自体の個性が失われることはありません。

ウイスキーの数だけ、異なる味わいのハイボールが存在する

ウイスキーをソーダで割っただけのウイスキーハイボールですが、ウイスキーの数だけ異なる味わいのハイボールが存在します。
というのも、一口にウイスキーと言っても様々なタイプ、味わいのものがあり、使用するウイスキーを変えれば当然ハイボールの味わいも変わってくるからです。

飲みやすさがウリのブレンデッドウイスキーから、パワフルな樽香を有するアメリカのバーボンや、バランスに優れたスコットランドのシングルモルト、それに独特のスモーキーフレーバーが魅力のアイラ島のシングルモルトや、繊細な味わいの日本のシングルモルトなどなど…
各ウイスキーには、明確な個性があり、それらの違いによってハイボールの味わいにも違いが生まれるのです。

つまりは、「〇〇のハイボール」といったように、銘柄を指定してみるとさらに面白みが増す、ということです。

ウイスキーがずらりと並んだ棚

ベースに使用する銘柄によって味も変わる。

実は他のお酒のハイボールも美味しい

さて、ここまではウイスキーのハイボールについて綴ってきましたが、実はハイボールはウイスキーのソーダ割りだけを指すものではありません。

そもそもハイボールとは、ソーダで割ったお酒全般。
単純に「ハイボール」と言った場合、ウイスキーのそれを指すことがほとんどですが、他のお酒のソーダ割りも大枠としてはハイボールになるのです。

そこでオススメしたいのが、ウイスキー同様に高アルコール度数のお酒のハイボール。
例えばテキーラやラム、ジンなどを使ったハイボールなどです。

これらのお酒も度数が高く味がしっかりしているため、ソーダで薄めてもそれぞれの個性が活き、爽やかで飲みやすくなります。
特にテキーラやラムは、ウイスキーと同じく樽熟成させたものも多いので試す価値ありです。
もちろん、樽熟成させていないものでも、また違った味わいを楽しめるのでオススメです。

色々なハイボールを試してみて

シンプルな飲み方だからこそ、奥が深いとも言えるハイボール。
ウイスキー特有の樽熟成によるフレーバーやしっかりした味わいが、シンプルなソーダ割りにも味わいの幅を与えるのですが、銘柄にもこだわってみるなど、色々なハイボールを試してみることでさらに楽しく、そして美味しいものになるでしょう。

ぜひ色々なハイボールを試してみてください。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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