台湾の魅力を一杯のカクテルで表現「TAIWAN FLAVOR CHALLENGE 台湾地酒カクテルコンペティション」を開催 〜 優勝は谷岡敬道さんに決定!

台湾の魅力を一杯のカクテルで表現「TAIWAN FLAVOR CHALLENGE 台湾地酒カクテルコンペティション」を開催 〜 優勝は谷岡敬道さんに決定!

Taiwan Spirits Labは、2026年7月、京都・清水五条の「bistro bébé」にて、「第一回TAIWAN FLAVOR CHALLENGE 台湾地酒カクテルコンペティション」を開催しました。
本大会は、台湾地酒の認知向上と市場拡大を目的に開催したカクテルコンペティションです。台湾の風土や文化、食、景色などをテーマに、バーテンダーそれぞれの感性で一杯のカクテルとして表現していただきました。
全国のバーテンダーを対象にエントリーを募集し、書類審査を通過した5名のファイナリストが京都に集結。本大会(決勝大会)の末、チャンピオンには谷岡敬道さん(CICON ROOFTOP BAR BY NOHGA HOTEL/京都)、が、クリエイティブ賞には山中秀仁さん(The Ritz-Carlton Fukuoka Bay Bar/福岡)が輝きました。

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本大会で使用された台湾地酒のラインアップ

本大会の対象となった台湾地酒は下記の6種類。各ファイナリストには、これらのラインナップのうち1種類以上をカクテルに使用していただきました。

左から東太陽-マーガオ スパイスドラム、東太陽-烏山椒 スパイスドラム、アンベス 大曲陳年原醸 高粱(白酒)
、バブサ オレンジブランデー、虎尾醸 樽熟成アグリコール ラム、瀞 樽蔵パッションフルーツワイン

左から東太陽-マーガオ スパイスドラム、東太陽-烏山椒 スパイスドラム、アンベス 大曲陳年原醸 高粱(白酒)
、バブサ オレンジブランデー、虎尾醸 樽熟成アグリコール ラム、瀞 樽蔵パッションフルーツワイン

  • 東太陽-マーガオ スパイスドラム
台湾花東山地区の馬告(マーガオ)をラムに浸漬し蒸溜
  • 東太陽-烏山椒 スパイスドラム
自家栽培の刺蔥(山椒)をラムに浸漬し蒸溜
  • アンベス 大曲陳年原醸 高粱(白酒)
高粱(コーリャン)の原酒を5年熟成、加水せずに瓶詰め
  • バブサ オレンジブランデー
台湾古坑産の新鮮なオレンジを蒸溜し、オーク樽で熟成
  • 虎尾醸 樽熟成アグリコール ラム
台湾虎尾産のサトウキビを使用、アメリカンオークの新樽にて1年熟成したアグリコール・ラム
  • 瀞 樽蔵パッションフルーツワイン(リキュール)
パッションフルーツの果実を浸漬、オーク樽で熟成したリキュール
Taiwan Spirits Labについての詳細はこちら
⇒https://taiwanspiritslab.com/

大会の競技ルール

決勝では、ファイナリスト5名が審査員の前で台湾地酒を使用したオリジナルカクテルを創作。それぞれ6分という限られた競技時間の中で、プレゼンテーションを交えながらカクテルを創作し審査員に提供しました。
味わいだけではなく、「台湾」というテーマをどのように解釈し、一杯のカクテルへ落とし込んだかというストーリー性や表現力も重要な評価ポイントとなりました。

なお、審査員には、バーや酒類業界で世界を股にかけて活躍する下記の3名に務めていただきました。

藤井隆さん / CRAFTROOM オーナーバーテンダー
南木浩史さん / Park Hotel Tokyo Bar The Society バーマネージャー、Gastronomy Algorithm ファウンダー
児島麻理子さん / TOAST inc. CEO兼ファウンダー、バージャーナリスト

左から南木浩史さん / Park Hotel Tokyo Bar The Society バーマネージャー、Gastronomy Algorithm ファウンダー、児島麻理子さん / TOAST inc. CEO兼ファウンダー、バージャーナリスト、藤井隆さん / CRAFTROOM オーナーバーテンダー

左から南木浩史さん、児島麻理子さん、藤井隆さん

ファイナリスト5名による競技

それぞれのファイナリストが台湾地酒の個性を活かしながら、台湾というテーマを自由な発想で表現しました。
台湾茶やフルーツ、発酵文化などを着想源としたカクテルや、台湾での体験や景色を表現した作品など、多彩なアプローチによるカクテルパフォーマンスが披露されました。

Dominic Dijkstraさん – カクテル名「THE FORMOSA TRAIL」

Dominic Dijkstraさん - カクテル名「THE FORMOSA TRAIL」

Dominic Dijkstraさん

一人目の競技者としてステージに立ったのは、「CANES & TALES(大阪)」のDominic Dijkstraさん。
Dominicさんが手がけるカクテルは、自身の台湾横断の旅から着想得たカクテル「THE FORMOSA TRAIL」。
時は遡り2013年、Dominicさんは当時の写真を見せながら旅を振り返ります。旅の始まりの場所である台中市といえば「高粱酒」の産地としても知られることから、ベースには「アンベス 大曲陳年原醸 高粱」を使用。さらには、南下してたどり着いた高雄市でトロピカルフルーツに出会ったことにちなんで「瀞 樽蔵パッションフルーツワイン」を、そして北上して出会った台湾の先住民族・タイヤル族が大切にするスパイス、マーガオを使った「東太陽-マーガオ スパイスドラム」をなどを用い、ステアしながら仕上げていきます。最後に、材料の付け込みで使用したマンゴーを再利用したガーニッシュを添えてカクテルは完成。「台湾を旅したときの風景や出会い、そして味わいを、一杯のカクテルの中に表現しました」と、Dominicさんは締めくくりしました。

THE FORMOSA TRAIL・レシピ
THE FORMOSA TRAIL
大会対象酒 :アンベス 大曲陳年原醸 高粱 – 15ml、瀞 樽蔵パッションフルーツワイン – 20ml
その他:マンゴーベルジュ – 15ml、マーガオウォーター – 15ml、コールドブリュー東方美人茶 – 30ml、井仔脚瓦盤塩田の塩水 – 4 drop
ガーニッシュ:マンゴー・パートドフリュイ
メソッド:ステア

山中秀仁さん – カクテル名「Between the C’s」

山中秀仁さん - カクテル名「Between the C's」

山中秀仁さん。

続いてステージに立ったのは、「The Ritz-Carlton Fukuoka Bay Bar(福岡)」の山中秀仁さん。
まず山中さんは、カクテル「Between the C’s」が、台湾と日本を結ぶCulture、Community、Communication、Connectionの“C”をテーマにした一杯だと説明。山中さんの地元・福岡の屋台と台湾の夜市に共通する文化を表現すべく、五香粉をスモークさせ、グラスに香りを纏わせることで屋台の香りと煙を再現。また、台湾で日常的に親しまれる冬瓜茶に福岡の柚子を合わせた自家製キュラソーと、桂花文山包種茶を使用。屋台の賑やかさだけでなく、台湾茶文化の繊細さや華やかさも表現し、両手でステアするダブルステアで仕上げていきます。最後に、パイナップル由来の赤い「福」のキャンディシートでグラスに蓋をし、福が訪れることを願う倒福の文化と、台湾でパイナップルが縁起物とされる意味も重ねていると説きながら審査員にカクテルを提供。見た目の独自性も含め、クリエイティビティの光るプレゼンテーションとなりました。

Between the C’s・レシピ
カクテル名「Between the C's」
大会対象酒 :東太陽マーガオスパイスドラム – 30ml、バブサ オレンジブランデー 1tsp
その他:自家製 冬瓜茶 柚子 キュラソー – 45ml、自家製 桂花 文山包種茶 – 45ml
ガーニッシュ:五香粉スモーク、 「福」 キャンディシート
メソッド:ステア

川内大樹さん – カクテル名「Xiong Di Xiang 〜兄弟香〜」

川内大樹さん - カクテル名「Xiong Di Xiang 〜兄弟香〜」

川内大樹さん

3人目の競技者は、「酒場クロモジ(富山市)」の川内大樹さん。
まずはじめに、バーのカルチャーを今以上に日本に根付かせたい思いを伝え、そのための自分なりの答えとして、地元をレプリゼントすることの重要性を主張。その上で今回のカクテルは、地元富山と台湾のカルチャーを一つにしたカクテルであると説明しました。
台湾の原住民が大切にしてきたマーガオを使った「東太陽-マーガオ スパイスドラム」をベースに、そのマーガオと同じクスノキ科の樹木であり、富山の山で育つクロモジを効かせたトニックウォーターを使用。阿里山のコーヒーや富山の薬膳コーディアルなど、富山と台湾の素材を用いながら調和されたカクテルは、富山のあんぽ柿と、台湾の伝統的な調味料である沙茶醬を混ぜ合わせたソースをあしらったグラスに注がれて完成。シェークの際には、来場者を巻き込みながら会場を沸かせるなど、バーカルチャーを盛り上げたい思いが感じられるパフォーマンスでした。

Xiong Di Xiang 〜兄弟香〜・レシピ

Xiong Di Xiang 〜兄弟香〜
大会対象酒:東太陽-マーガオ スパイスドラム – 40ml
その他:カシスリキュール – 5ml、 越中薬膳コーディアル10ml、クロモジトニックウォーター 95ml、 阿里山卓武山咖啡農場デカフェコーヒーリダクション 20ml
ガーニッシュ:あんぽ柿の沙茶醬ソース(グラスリム)
メソッド:シェーク

中村直希さん – カクテル名「紅線(ホンシェン)」

中村直希さん - カクテル名「紅線(ホンシェン)」

中村直希さん

4人目の競技者は、「ヒルトン広島 バー&ラウンジ ZATTA(広島市)」の中村直希さん。
中村さんが創作するのは、台湾の文化、香り、味に触れ、台湾に惹かれていく“恋”がテーマのカクテル。台湾の縁結びの神様“月下老人”が司る赤い糸を意味する「紅線」と名付けられたカクテルには、月下老人が祀られる神社で提供される平安茶にちなみ、ナツメとクコの実などを効かせた“恋のエッセンス”を使用。3種類の台湾烏龍茶をブレンドしたお茶も加え、赤い糸をたぐるように優しくステアし、グラスへひと注ぎ。恋の複雑さにちなみ、複雑な香りを有する五香粉を振りかけ、最後に、洛神花を用いてハートの方に仕立てられたシュガーレースでグラスを彩りカクテルは完成。このカクテルを飲む人々と台湾を結ぶ赤い糸のような一杯であるようにという願いを伝え競技を締めくくりました。

紅線・レシピ
カクテル名「紅線(ホンシェン)」
大会対象酒 :東太陽 マーガオ スパイスドラム – 30ml、瀞 樽蔵パッションフルーツワインリキュール – 20ml
その他:自家製 恋のエッセンス – 20ml、台湾烏龍ブレンド茶 – 10ml、五香粉 ひとつまみ
ガーニッシュ:洛神花シュガーレース 1枚
メソッド:ステア

谷岡敬道さん – カクテル名「Tie One Styling」

谷岡敬道さん - カクテル名「Tie One Styling」

谷岡敬道さん

最後の競技者として舞台に上がったのは「CICON ROOFTOP BAR BY NOHGA HOTEL(京都市)」の谷岡敬道さん。
台湾ならではのご当地オールドファッションドとして考案されたカクテル「Tie One Styling」は、台湾の屋台カルチャーに着目し、屋台フードの王道・魯肉飯の味わいを支えるスパイスである五香粉と、台湾のタピオカミルクティーのエッセンスが融合したカクテルです。魯肉飯とタピオカミルクティーをイメージし、その材料である五香粉やミルクなどで自家製したスパイスハニーミルクシロップのほか、台湾の国旗の花が梅であることにちなんで梅酒も使用。台湾の“台”を“結(Tie)”に変え、台湾と日本の新時代のスタイルを仕立てるようなカクテルになってほしいと思いを伝えながらシェーク。最後に、グラスにタピオカを沈め、梅の花を模ったオレンジピールで彩りを与えカクテルは完成。審査員用に谷岡さんが独自に用意したカクテルメニューにも工夫を凝らし、紙を引き抜くと、それぞれに宛てたメッセージが現れる仕掛けを用意。ホスピタリティも印象に残る競技となりました。

Tie One Styling・レシピ
カクテル名「Tie One Styling」
大会対象酒 :バブサ オレンジブランデー – 30ml、東太陽-マーガオ スパイスドラム – 10ml
その他:ゆめひびき(5年樽熟成樽仕込 梅酒) – 5ml、自家製スパイスハニーミルクシロップ – 30ml
ガーニッシュ:オレンジピール、ブラックタピオカ
メソッド:シェイク

優勝は谷岡敬道さんに決定!台湾でのゲストシフト付きツアーを開催!

厳正なる審査の結果、優勝者は谷岡敬道さんに決定。
台湾というテーマを深く掘り下げつつもわかりやすくキャッチーなコンセプトに加え、プレゼンテーションの構成、そして味わいの完成度などを中心とした総合力が高く評価され、初代チャンピオンに輝きました。
また、クリエイティブ賞は、独創性溢れるカクテルを創作した山中秀仁さんが受賞しました。

優勝者の谷岡敬道さん

優勝者の谷岡敬道さん

クリエイティブ賞を受賞した山中秀仁さん

クリエイティブ賞を受賞した山中秀仁さん

なお、優勝した谷岡さんには、台湾でのゲストシフト付きツアーを贈呈。
8月、台北市のバー「Just Exchange Bar」にゲストバーテンダーとして招待され、今回の優勝カクテルを含む3種類のカクテルをお披露目しました。
予約満席となるほどの注目を浴びる中、台湾と日本を感じさせるカクテルの構成に加え、谷岡さんの日本らしさを感じさせる熟練のバーテンディングでつくられた洗練された味わいのカクテルに、来場者は満足の様子でした。

谷岡さんによる台湾でのゲストシフトの様子

谷岡さんによる台湾でのゲストシフトの様子



台湾地酒の新たな魅力を発信する機会に

本大会で使用した台湾地酒は、ラムやブランデー、リキュールなど、日本ではまだ広く知られていない銘柄も数多く含まれています。
ファイナリストの皆さまには、それぞれの個性豊かな台湾地酒を最大限に活かしながら、台湾の文化や風土、食の魅力を一杯のカクテルで表現していただきました。
本大会を通じて、バーテンダーの創造性とともに台湾地酒の新たな可能性を発信できたことを嬉しく思います。
今後も台湾地酒の魅力をより多くの方へ届ける機会を創出し、日本と台湾の酒文化のさらなる交流につなげていきます。

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著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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