近年テキーラのイメージは向上してきており、ウイスキーなどと同様に「美味しいお酒」として理解されつつあります。
その流れを牽引しているのはアガベ100%テキーラ、通称プレミアムテキーラでしょう。
本記事でご紹介するのは、そのプレミアムテキーラの中でも2016年に日本に入ってきたばかりの銘柄「プラビダ」
妙にラグジュアリーなブルーのボトルに目がいくテキーラですが、一体どのような特徴を持つテキーラなのか、基本的な情報から専門的な情報まで詳しくご紹介していきます。
テキーラは、多肉植物であるアガベを原料比の51%以上使用すればそう名乗ることができる。
なかでもアガベだけを使用したアガベ100%テキーラは通称プレミアムテキーラと呼ばれ、アメリカで大人気を博し、近年日本でも人気が高まりつつある。
プラビダとは?基本情報をご紹介
プラビダは、ボトルデザインもさることながらその味わいもエレガントなアガベ100%のプレミアムテキーラ。
ハリスコ州のチャパラ湖畔にあるXamay蒸留所で造られており、原料のアガベは優しい甘みが特徴のロスアルトス産のものを使用しています。
プラビダのオーナーのスチュワート・スクロス氏はアメリカ・テキサス州出身で、同じく同州出身の国民的スターであるビリー・ギボンズの支援もありテキサスから広まり、ハリウッドで急速にシェアを伸ばすという、プレミアムテキーラの王道を歩んでいます。
有名スターが携わる軟派なテキーラかと思いきや実は実力派で、本国メキシコやアメリカなど世界の酒類コンテストで数々の賞を受賞している銘柄でもあります。
その実力の裏には、このテキーラの生産責任者を務め、パトロンで名を馳せたテキーラ界屈指の人物とされるモデスト・ヌニェス氏の影響があるのは間違いないでしょう。
ちなみに銘柄名のプラビダ(Pura Vida)は「Pure Life」を意味する言葉で、コスタリカ周辺で挨拶として使われる言葉なのだとか。
プラビダのテキーラとしての特徴は?
プラビダについてなんとなくわかったところで、次に具体的にどのような特徴があるのか見ていきましょう。
大きく4つに分けてご紹介していきます。
エレガントでスムースな味わい
筆者が思う、プラビダの最大の特徴はそのエレガントでスムースな味わい。
「エレガントな味わい」
よく味わいを表す用語として使われますが、テイスターやライターにとってこれほど便利な言葉はありません。
しばしば高級なお酒に使われ、それを見聞きした大多数の人が「なんだか良さそう」とイメージすると思われますが、なかには「いやいや抽象的すぎてわからん」と思う方もいるでしょう。
筆者が思うエレガントとは、「味の主張が強すぎず(大味ではなく)、甘み・酸味・苦みなどのバランスがよく複雑な味わい」と、これまた分かりにくい表現かもしれませんが、要するにややスッキリな口当たりながらも複雑な味わいというわけです。
プラビダの「エレガントでスムースな味わい」を、さらにありがちで雑な表現でまとめるなら「すごく飲みやすいテキーラ」
要するにプラビダはすごく飲みやすいのです。
3回蒸留、バーボン樽熟成
プラビダでは蒸留は3回行い、レポサドやアネホの熟成にはバーボン樽を使用します。
まず蒸留についてですが、多くのテキーラは蒸留は単式蒸留で2回行います。
しかしプラビダでは3回。たった1回の違いかもしれませんが、蒸留回数を増やすことで通常の(2回蒸留の)テキーラよりピュアで雑味の少ないスムースな味わいになります。
ちなみにパトロンの最上級シリーズ(グランパトロン)やポルフィディオなどでも3回蒸留を行なっており、やや高級な銘柄で採用されることが多い傾向にあります。
次にバーボン樽熟成。
これはロスアルトス産のテキーラでは多く見られるため、それほど珍しいわけではありませんが、新樽ではなく一度バーボンの熟成に使用した樽を使用することで、新樽のそれより穏やかな味わいに仕上がります。
要するにプラビダのエレガントでスムースな味わいは、この2つの製法が大きく関係していると、そう言いたいわけです。
シャンパン酵母を2種使用
プラビダの特徴の一つとして、シャンパン用の酵母を2種使用していることも挙げられます。
実はテキーラ造りにおいて、ビールや日本酒などのように専用酵母(つまりテキーラ酵母)が存在しません。
よって、アガベから培養した酵母を使用する銘柄や、ワイン用酵母、パン用酵母などを使用する銘柄など(もちろん蔵付き酵母なども)、銘柄によってバラバラで、この足並み揃わぬ感が各銘柄の個性に一役買っているのです。
なかでもシャンパン酵母を使用する銘柄は少数派で、シャンパンと聞いて「ゴージャスでエレガント」とイメージする方が多いように、プラビダの特徴であるエレガントな味わいはこの酵母とも無関係ではないでしょう。
アメリカの国民的スター・ZZ TOPのビリー・ギボンズと深い関わりが
ZZ TOPのビリー・ギボンズ。
そう聞いて、ピンとくる日本人は少ないかもしれませんが、ZZ TOPはアメリカの国民的ロックバンド。そのギタリストであるビリー・ギボンズはギター界では結構な有名人。
実はビリー・ギボンズとプラビダのオーナーは友人関係にあり、まだ商品化前のプラビダを味わい「これは、世界に広げるべき!」 と評価し、大きな投資が必要となる商品化の支援をしてくれたのだとか。
アメリカ国内では「テキーラはセレブのお酒」と言われるように有名セレブが携わる銘柄は少なくなく、妙に軟派なテキーラも多いわけですが、しかしプラビダはどうでしょう?
前述のように、すでに国際コンテストで賞をしているようにしっかり実力も兼ねそろえています。
以上がプラビダの特徴。
続いて、プラビダのシルバーやアネホなど各銘柄についてざっくりとご紹介していきます。
プラビダ各銘柄紹介
プラビダには多くの銘柄と同じように、熟成なしのブランコ(シルバー)と熟成ありのレポサド、アネホがあります。
それぞれ見ていきましょう。
なおいずれもアガベはロスアルトス産の栽培年数7〜8年のものを使用。アガベの搾汁にはディフューザーを使用しています。
プラビダ・シルバー
熟成なしのフレッシュなテキーラ。
プラビダ・レポサド
バーボン樽で3ヶ月以上熟成。
プラビダ・アネホ
バーボン樽で1年3ヶ月以上熟成。
まとめ
ここまでプラビダについて、その基本情報や特徴をご紹介してきました。
最後にプラビダの特徴をざっくりまとめると…
- エレガントでスムースな味わいのアガベ100%テキーラ。
- シャンパン酵母を2種使用。
- 3回蒸留・バーボン樽熟成。
- アメリカのスター・ビリー・ギボンズと深い関わりが。
このようにボトルデザインだけでなく、その造りや味わいも特徴的なプラビダ。
日本には上陸したばかりということもあり、まだまだ知られていない銘柄ですが、今後メキシコやアメリカのように日本でも人気を高めていくことでしょう。
見かけた際はぜひ味わってみてください。ただし飲みやすいからといって飲み過ぎて酔い潰れてしまっては「Pura Vida(Pure Life)」どころではなくなってしまうので注意しましょう。
それではこの辺で。
【画像・資料協力】
エースマーク株式会社 [プラビダ正規輸入元]
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