超苦いリキュール「フェルネット ブランカ」は実は世界的に大人気!特徴と飲み方をご紹介

あなたは苦い味わいのリキュールを飲んだことがありますか?

世界中に数え切れないほどリキュールがある中で、苦味を特徴とすることで知られるのが、今回ご紹介する「フェルネット ブランカ」。ビールなどの苦さとは異なる、好みが分かれそうなほど強烈な苦味を持ちながらも、世界的にはかなり人気があるリキュールブランドです。
今回の記事は、そんなフェルネット ブランカについて、ブランドの特徴など基本的な情報に触れたうえで、おすすめの飲み方などをご紹介します。

「フェルネット ブランカ」とはどんなリキュール?

今から遡ることおよそ180年、日本では幕末を迎えようとしていた1845年に、リキュール先進国であったイタリア・ミラノで誕生したフェルネット ブランカ。
世界中から仕入れた27種類ものハーブやスパイスを駆使して造られるビターリキュール(イタリア産のものは“アマーロ”とも呼ばれる)で、アルコール度数が39%と比較的高いリキュールです。
使用されるハーブ類は、ゲンチアナ、カモミール、アロエ、 ルバーブ、大黄など27種類にも及び、それらを長時間漬け込むことで香味を抽出。その後、1年間以上木樽で熟成させることで完成します。

その最大の特徴は、なんといっても強烈な苦味。
ハーブやミントの清涼感のある香りに、口に含むと、その黒に近い色合いからも感じさせる深く重たい苦味がグッと押し寄せ、強烈に舌に残ります。
苦味の奥にどこか甘みも感じる独特の味わいは、好みこそ分かれますが、好きになると病みつきになるという魔力も。
そもそも誕生当初は、薬効があると信じられ、薬酒として親しまれていたようですが、今日のイタリアでは、食後酒として広く一般に普及しています。

フェルネット ブランカのボトル

そんな強烈な苦味を有するフェルネット ブランカですが、実は世界的に大人気!
全世界で年間およそ460万ケースの売り上げを誇り、世界のリキュールブランドの売り上げランキングでも4位にランクインしているほどです。(※2019年間データ、データはDrinks Internationlより)
イタリアはもちろん、アメリカやアルゼンチンなどで人気が高いとされ、バーカルチャーの一部としても支持されているようです。
日本ではビターリキュールというと「カンパリ」が有名ですが、世界的にはフェルネット ブランカも有名なのです。

フェルネット ブランカの飲み方とカクテル

ブランドの基本的な情報がわかったところで、次に気になるにはその楽しみ方ではないでしょうか?
フェルネット ブランカは、シンプルな飲み方はもちろん、カクテルの素材としても重宝されています。
それでは、定番の飲み方とオススメのカクテルをご紹介します。

フェルネット ブランカのカクテル

ソーダ割り

まずオススメしたいのがソーダ割り。
ソーダで割ることで苦味が爽やかになる上に、食前酒としてもぴったり。
アルコール度数も低くなり、ウイスキーのハイボール感覚でフェルネット ブランカを楽しめます。
筆者としては、より爽やかに味わうべく少し薄めで作るのがオススメです。

コーラ割り

世界的に人気とされるのが、実はコーラ割り。
コーラの甘さと炭酸が、フェルネット ブランカの苦味と絶妙にマッチし、カジュアルに楽しめます。
そもそもコーラも複数のスパイスを元に造られていることから、フェルネットブランカとの親和性が高いのです。

ストレート

実はストレートでくいっといくのも人気の飲み方。
日本でも、一部のバーでは景気づけや別れ際の一杯として提供しているなど、ある意味ではバーカルチャーの一部ともいえます。
フェルネット ブランカの苦味をダイレクトに感じられる飲み方ではありますが、アルコール度数が高いため無理は禁物です。

ネグローニ

ジンとカンパリ、スイートベルモットをそれぞれ同じ分量で造るのが、一般的なネグローニのレシピ。そのカンパリをフェルネット ブランカに変えたのが通称「ブランカ ネグローニ」です。
甘さと苦さのバランスの良さを特徴とするネグローニですが、より苦味が強調され、重厚な味わいとなります。
ジンの大きな盛り上がりもあり、世界的に人気が急上昇しているネグローニですが、そのアレンジレシピとして試してみるのも良いでしょう。

強烈な苦味を持ちながらも、多くの人を魅了するフェルネットブランカ。
カクテルや洋酒が好きな方は特に、ぜひ一度その個性に触れてみてください。

著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

関連記事

  1. Why shake? バーテンダーはなぜカクテルを作る際にシェイクするのか?
  2. 人気女性バーテンダーの優勝カクテルがボトル商品に!「Mother’s Blossom」が9/16に発売 人気女性バーテンダーの優勝カクテルがボトル商品に!「Mother…
  3. 中国・上海で活躍するバーテンダーへの8つの質問 - ALLEN FANG 中国・上海で活躍するバーテンダーへの8つの質問 – …
  4. トップバーテンダーが手がける“クラフト・ジントニック”のための蒸…
  5. 人気漫画「バーテンダー」がアニメ化!2024年4月より放送開始! 人気漫画「バーテンダー」がアニメ化!2024年4月より放送開始!…
  6. クラフトカクテルを気軽に楽しめる一大イベント「東京カクテル 7 デイズ 2019」が開催!4/20-29まで クラフトカクテルを気軽に楽しめる一大イベント「東京カクテル 7 …
  7. ジン&トニックに合う料理を科学分析!“赤ワインと肉”以上に合う食べ合わせとは? ジン&トニックに合う料理を科学分析!“赤ワインと肉”以…
  8. 世界のウォッカ、売り上げTOP5 世界一売れているウォッカは?TOP5のウォッカ銘柄を発表!

おすすめ記事

国産ジンの造り手21社が新潟に集い、唯一無二のジンを創る「DistiRally NEXT 2024」始動! 国産ジンの造り手21社が新潟に集い、唯一無二のジンを創る「DistiRally NEXT 2024」始動!

この度、当メディア(LiquorPage)、および洋酒専門の酒販店・株式会社千雅は、国産ジンが造り手…

「ボンベイ・サファイア」が仕掛けるお酒の枠を超えたクリエイティブな表現とは?〜上海イベント取材 「ボンベイ・サファイア」が仕掛けるお酒の枠を超えたクリエイティブな表現とは?〜上海イベント取材

美しく輝くブルーのボトルが印象的なジン「ボンベイ・サファイア」日本でも広く親しまれている人気のジ…

広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催! 広島市・ベネチア市 友好協力記念!「SAKURAO GIN」と「MARTINI」を使ったカクテルプロモーションを開催!

水の都として世界的に知られるイタリアのベネチア市、そして中国地方最大の都市・広島市が友好協力関係にあ…

人気の記事

  1. あのパーカーポイントが日本酒に!90点以上78銘柄を発表 日本酒版パーカーポイント
  2. ジャパニーズ・クラフトジンが今アツい!話題の4銘柄をご紹介 ジャパニーズ・クラフトジン
  3. 日本でも流行必至!「クラフトジン」の特徴と銘柄まとめ クラフトジンとは?
  4. ウイスキー世界売り上げランキングTOP20 世界ウイスキー売上ランキング
  5. 世界一売れているビールは?2015年世界シェアTOP10を発表! 世界一のビールは?

新着記事

関連記事

PAGE TOP