【東京・関東版】国産クラフトジン全ブランド一覧 〜 16ブランドの特徴を紹介

【東京・関東版】国産クラフトジン全ブランド一覧 〜 16ブランドの特徴を紹介

今や東京でも複数のクラフトジンが造られているのはご存じ?

日本のどの地域でどんなジンが造られているのか気になるところですが、実は今では都市部でもジンは盛んに造られているんです。
そこで今回は、2021年9月1日時点で買える全ての国産ジンブランドの中から、“関東地方”1都6県のクラフトジン(※)を都道府県別にピックアップ。
それぞれブランド別に特徴などをご紹介します。

気になるジンがあればぜひ試してみてください。

※一般的に“クラフトジン”とみなされることがあるジンをピックアップしています



東京

東京クラフトリキュール TOM GIN

東京クラフトリキュール TOM GIN
板橋を拠点にリキュールやスピリッツを手がける東京クラフトリキュール。超少量生産で個性豊かなお酒を続々とリリースしている中で「TOM GIN」はその名のとおり、国産では珍しい“オールドトムジン(瓶詰め前に少量の砂糖を加えほんのり甘味をつけたジン)”スタイルとなっています。
2021年9月時点でテイストが異なるユニークな18銘柄がリリースされており、東京を含む国産のボタニカルがふんだんに使われています。

※下記は「#01」の情報

造り手 東京クラフトリキュール(東京・板橋)
主なボタニカル イブキジャコウソウ(日本原産のタイムの仲間)、和薄荷、ゆずなど
度数/容量 47%/700ml
値段 7,615円(税込)

SAVE BEER SPIRITS

SAVE BEER SPIRITS
クラフトビールの名手、常陸野ブルーイングが2019年に開業したビアバー併設の蒸溜所で造られるクラフトジンです。
コロナ禍での営業自粛の影響によって飲食店で廃棄せざるえなくなってしまったビールを無料で回収し、東京蒸溜所と同社が茨城に構える八郷蒸溜所にて蒸溜。それをベースにジンのボタニカルを蒸溜することで、廃棄ビールをジンとして蘇らせています。

造り手 常陸野ブルーイング 東京蒸溜所(東京・秋葉原)/八郷蒸溜所(茨城・石岡市)
主なボタニカル 山椒、ホップなど
度数/容量 40%/750ml
値段 3,500円(税抜)

COMMON GIN

COMMON GIN
東京の新名所、虎ノ門横丁内にある居酒屋兼蒸溜所「酒食堂 虎ノ門蒸留所」で製造される大都会発のクラフトジンです。
コンセプトは“TOKYO LOCAL SPIRITS”。東京の島焼酎をベースに、素材の良さを出すべく定番銘柄ではジュニパーベリーとチコリの根のみを使用しており、その力強い味わいが特徴的です。
一方で定期的にリリースされる「季節のジン」シリーズでは、これまでに青梅の梅を使ったジンや八丈島のパッションフルーツを使ったジンなどが展開されています。

※下記は定番銘柄の情報

造り手 虎ノ門蒸留所(東京・虎ノ門)
主なボタニカル ジュニパーべリー、チコリの根
度数/容量 40%/500ml
値段 5,500円(税込)

LAST

LAST
お酒の業界における循環型経済を目指すエシカル・スピリッツ社が手がけるクラフトジンで、廃棄されるはずだった酒粕を蒸溜し、ジンのベースとして再利用しています。
“飲む香水”をコンセプトに、第一弾となる「EPISODE 0 -MODEST-」では、生姜をボタニカルのキーとして使用。華やかでフルーティーな香りが広がり、後味の生姜のスパイシーさが特徴的です。
ラベンダーやハイビスカスティーを使用した「EPISODE 0 -ELEGANT-」も販売されています。

※下記は「-MODEST-」の情報

造り手 エシカル・スピリッツ(東京・蔵前) ※製造は千代むすび酒造
主なボタニカル 生姜、コリアンダー、レモンなど
度数/容量 43%/200ml
値段 1,650円(税込)

REVIVE(リバイブ)

REVIVE(リバイブ)
「LAST」を手がけるエシカル・スピリッツ社の別ブランドとして展開されている「REVIVE」
第一弾ボトルとなる「From Beer」では、ビールのバドワイザーと日本酒メーカーの月桂冠とタッグを組み、コロナ禍で余ったビールをジンのベースとして再利用。漬け込み式でボタニカルの香りを抽出することで、ウッディでコクのある味わいとなっています。

※下記は「From Beer」の情報

造り手 エシカル・スピリッツ(東京・蔵前) ※製造は月桂冠、または千代むすび酒造
主なボタニカル ブナ、ビール、ホップなど
度数/容量 40%/360ml
値段 5,500円(税込)

CACAO ÉTHIQUE(カカオエティーク)

CACAO ÉTHIQUE(カカオエティーク)
エシカル・スピリッツ社が蔵前に開業した「東京リバーサイド蒸溜所」で造られるクラフトジンです。
秋田の名酒「飛良泉」の粕取焼酎をベースに、カカオハスク(チョコレート作りの際に廃棄される部位)をボタニカルのキーに使用した、同社らしいサスティナブルなジンです。

造り手 東京リバーサイド蒸溜所(東京・蔵前)
主なボタニカル ジュニパーベリー、カカオハスク
度数/容量 46%/375ml
値段 4,950円(税込)

HOLON

HOLON
飲食業界のDX推進に取り組むカンカク社の企画の元、エシカル・スピリッツ社が造るクラフトジンです。
“ととのえる時間に寄り添うクラフトジン”をコンセプトに、ミレニアル世代が中心のチームが創り出しています。
薬膳師が選定した“清み”“くつろぎ”“巡り”の3つのテーマからなるボタニカルを使用し、心身を整える香りをボトルに閉じ込めています。

造り手 東京リバーサイド蒸溜所(東京・蔵前)/企画:カンカク
主なボタニカル パンダンリーフ(熱帯植物)、リンデン(菩提樹)、ローズマリーなど
度数/容量 35%/500ml
値段 4,950円(税込)

BATH LAB GIN(バスラボジン)

BATH LAB GIN(バスラボジン)
2014年より羽田の地でクラフトビールを手がける羽田麦酒が、2020年にリリースした「BATH LAB GIN」
その名はバスタブジン(その昔、バスタブ内にボタニカルを漬け込み密造されていたジン)にちなんでおり、それに準いボタニカルは蒸溜するのではなく、漬け込み方式でフレーバーを抽出しています。
「#000」はジュニパーべリーのみを使用し、その他のボトルでは桜や杉、檜などが使用されています。

※下記は「#000」の情報

造り手 羽田ブルワリー(東京・羽田)
主なボタニカル ジュニパーべリー
度数/容量 40%/720ml
値段 3,460円(税込)

茨城

和ジン

和ジン
水戸市に拠点を置く総合酒類メーカーの明利酒類が、2017年にリリースしたのがこちらのクラフトジン。
最大の特徴は、日本酒を蒸溜し10年もの間熟成させたスピリッツを贅沢にもベースに用いていること。ジュニパーベリーのウッディな香りと柑橘のフレーバーとともに、ベース由来の深みやまろやかさも感じられます。

造り手 明利酒類(茨城・水戸市)
主なボタニカル オレンジ、レモン、シナモンなど
度数/容量 45%/700ml
値段 3,850円(税込)

栃木

まだ栃木からジンブランドは誕生していません。
今後に期待です。

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群馬

クラフトジン歌川

クラフトジン歌川
高崎市の総合酒類メーカー、美峰酒類が手がけるジンで「歌川」という名は本社を構える町の名前にちなんでいます。
オレンジやコリアンダーなど8種類のボタニカルのほか、ラベンダーを軸として使用しており、そのフローラルな芳香が活かされたフレーバーは特徴的です。
値段が手頃なため気軽に楽しめるタイプのジンです。

造り手 美峰酒類(群馬・高崎市)
主なボタニカル ラベンダーなど
度数/容量 40%/500ml
値段 1,540円(税込)

ベリーズリバー

伊勢崎市の「農&食」戦略会議が企画し、美峰酒類が製造する「ベリーズリバー」。
伊勢崎産の二条大麦を使ったスピリッツをベースに、数種類のボタニカルのほか、伊勢崎産のマルベリー(桑の実)を使用した地産地消的発想のジンです。
600本限定で伊勢崎市を中心に販売されています。

造り手 美峰酒類(群馬・高崎市)/企画:伊勢崎市
主なボタニカル マルベリーなど
度数/容量 37%/500ml
値段 1,800円前後

埼玉

棘玉(とげだま)

棘玉(とげだま)
川越で130年続く酒販店「マツザキ」が蒸溜所を新設し、2020年にリリースした埼玉初となるクラフトジンです。
日本のジンシーンでは珍しい日本製の銅製蒸溜器を使用。ボタニカルも国産にこだわり、自社で栽培しながら今後は全て自社産ボタニカルでの製造を目指しているそうです。
ジュニパーベリーのフレーバーが活きたジンらしいジンです。

造り手 武蔵野蒸留所(埼玉・川越市)
主なボタニカル ゆず、山椒、河越茶など
度数/容量 47%/700ml
値段 4,785円(税込)

千葉

TATEYAMA GIN

TATEYAMA GIN
館山市の複合施設「TAIL」にあるカフェ・バー内の蒸溜所で造られるクラフトジンで、2021年6月に誕生したばかりです。
その「エレメントシリーズ」は、ジンによく使われるボタニカルをあえて1種類ずつ蒸溜しそれぞれ商品化。19種類もの数で展開されており、飲み手は好きな分量をブレンドしながらオリジナルのジンを作成できます。その他、予めブレンドされた「ブレンドシリーズ」も販売されています。

※下記は「エレメントシリーズ」の情報

造り手 TATEYAMA BREWING(千葉・館山市)
主なボタニカル ボタニカルごとに商品化
度数/容量 40%/200ml
値段 各1,980〜2,200円(税込)

神奈川

クラフトジン黄金井

クラフトジン黄金井
200年以上の歴史を持つ黄金井酒造が、2018年にリリースした神奈川初のクラフトジンです。
同酒造は日本酒、焼酎、ビールなど様々なお酒を手がけており、ジンのベースには粕取焼酎と米焼酎を使用。ボタニカルは湘南ゴールドなど神奈川産の素材を中心に使用しています。
焼酎由来の甘みと柑橘の香り、ウッディな香りのバランスが良く、なめらかな味わいが特徴的。200mlのミニボトルも展開されています。

造り手 黄金井酒造(神奈川・厚木市)
主なボタニカル 湘南ゴールド、かぼす、ヒノキなど
度数/容量 43%/500ml
値段 4,950円(税込)

NUMBER EIGHT GIN

NUMBER EIGHT GIN
横浜の新名所、ハンマーヘッドの“QUAYS pacific grill”の店内にある「NUMBER EIGHT DISTILLERY」で造られるクラフトジンです。
日本でも有数のバーテンダーが手がけるジンで、同店ではビールの醸造とコーヒーの焙煎もしていることから、定番銘柄にはホップとコーヒー豆をボタニカルとして使用。また、本来なら廃棄されてしまうアボカドの種も活用しています。
爽やかな香りとボディのしっかりしたバランスが良い味わいが特徴的。店内で味わえるのはもちろん、全国の酒販店で販売されています。

※下記は定番銘柄の情報

造り手 NUMBER EIGHT DISTILLERY(神奈川・横浜市)
主なボタニカル ホップ、コーヒー豆、アボカドの種など
度数/容量 46%/750ml
値段 3,850円(税込)

白天狗

白天狗
「湘南ビール」を手がけることでも知られる茅ヶ崎の老舗酒造、熊澤酒造が2021年にリリースしたクラフトジンが「白天狗」です。
お酒造りのほか、レストランやカフェも数店舗営むなど地元の活性化に貢献している造り手によるクラフトジンは、自社の粕取焼酎を蒸溜したスピリッツにベースにジュニパーべリーのみを使用したシンプルなもの。その名のとおり、ラベルにはインパクトのある天狗がデザインされています。

造り手 熊澤酒造(神奈川・茅ヶ崎市)
主なボタニカル ジュニパーべリー
度数/容量 41%/700ml
値段 4,950円(税込)

【番外編】横浜ジン蒸溜所

横浜ジン蒸溜所
横浜有数のブリュワリー、横浜ベイブルーイングが日ノ出町フードホール内に開業した「横浜ジン蒸溜所」。
まだ商品として販売はされていないものの、横浜の名バーテンダーがアドバイザーを務め、すでに店内用にいくつかのジンが完成しています。店内ではクラフトビールはもちろん、ビールサーバーから注ぐ樽生ジンソーダなどが楽しめます。
なお2021年内の発売に向けて準備中とのことです。

横浜ジン蒸溜所・公式HP
https://www.yokohamabaybrewing.jp/distillery.html



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著者:小針 真悟

[LiquorPage運営責任者] お酒の現場を7年経験したのちに独立。お酒の魅力を多くの人に知ってもらうべく、2016年11月に「LiquorPage」の運営を開始。 洋酒から和酒まで幅広い知見をベースに、様々な酒類専門メディアの執筆・編集のほか、酒類イベントの企画運営やWEB制作、プロモーション業にも携わる。写真撮影も行うなど、お酒を通じた様々な制作業を一人でこなす。(ただの酒好き)

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